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「観光都市川越775万人物語」高校生プロジェクト

第2次構成案の報告を受けて

高校生たちが一冊の本を書き上げる。そう聞いても一年前はまだどこか現実味がなかった。「大人が大部分に介入するのだろう」と思っていたのが正直なところ。だけど、10月27日の中間報告会にて、高校生たちから第2次構成案の報告を聞いていて、「うわあ、本当に書いちゃうんだ」と一気に現実味を帯びてきた。彼らの多くが新聞部、文芸部、演劇部などに籍を置く。もともと文章を書くことや、自分の想いを表現することが好き・得意な彼らではある。それにしたってすごいと思う。文章や構成のことは自分には言及できないけど、彼らが本当に書き上げようとしているんだな、という本気度は伝わった。それは内面的な部分だけど、すごいことだと思う。簡単には思えないものだと思うのだ、「本を書く」って。

「観光都市川越775万人物語」高校生プロジェクト

このプロジェクトでは、本の章ごとにテーマが分かれていて、そのテーマ別にチームが組まれている。各チームがそれぞれのテーマにしたがって取材や執筆を進めているが、月に一度の定例会では、全チームが集合する。そこで各チームの進捗状況や成果物の共有が行われ、互いに刺激を与えあっている。だけどライバル意識がバチバチというより、良い意味で焦らされ、駆り立てられるような、そういう雰囲気。普段は爽やかで当たりのソフトな(?)高校生たちが熱気を纏うのを感じる。これもすごいことだと思う。

また、昨日の報告会では、高校生たちからこんな発言があった。

小説としてのクオリティは高いと思う。大学生カップルの同棲については存じ上げないが(笑)、危なくない関係なのでいいと思う。違和感なく読むことができる(Hくん)
毎日川越を歩いているので、「今あそこを歩いているんだな」と景色が浮かぶ(KBくん)
(新しいチームメンバーの働きに対して)本当にありがたいことです(KYくん)

これらは、他チームの報告者に対する、あるいは同チームの他メンバーに対する高校生からのコメントである。尊敬の念や感謝の念を持った思いやりのあるフィードバックに、私は議事録を打ちながら内心感激。

ちなみに私(楠田)の役割はというと。「サポーター」という立ち位置で、取材先へのアポ取り、日程調整、取材同行、ファシリテーション、議事録作成などを行っている。会社員時代、総務歴が長かったのでこういうことは自然と体が動く。執筆指導や取材指導はノンフィクション作家、ルポライター、元新聞記者などプロのサポーターの方々が揃っているので、私も高校生たちと一緒に学ばせてもらっている。プロの物書きのみなさまからのフィードバックは、自分には思いつかない視点。

第1のゴールに向けて

このプロジェクトの第1ゴールは、2022年12月末にある。2022年は川越市の市制施行100周年という節目の年で、今回のプロジェクトはそれを川越に縁のある人たちで祝い盛り上げるという目的がある。(ちなみに私は、埼玉県立川越女子高校のOG。)
さらに、高校生に「自分の名前が印字された本を出版する」という経験を味わってほしいという主宰者 神山典士氏の想いもある。
ゴール=終わり。早くそこに到達したいけれど、ゴール目前が気持ち的に一番プレッシャーがかかる。この踏ん張りどころで、高校生の主体性を尊重しつつ、自分にはどのようなサポートが出来るだろうかと気持ちを寄り添わせる。

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