音階に強くなる!① 【長音階】
しばらく「音階」をテーマにした記事を書きたいと思います。
「音階」は「調」とも関係してくるので、今まで書いた記事とも照らし合わせながらいきたいと思います。
今日は、音階の種類と長音階について、です!
音階とは
音を低いものから高いものへ順番に並べたものが「音階」と言いますが、
現在では、1オクターブの中を低い順に並べた音列のことを指します。
音の数や、音の幅によってさまざまな音階を作ることができますが、
ここでは、よくある音階4種についてみていきましょう。
音の数で区分けしてみます。
①七音音階(長音階、短音階など)
②十二音音階(半音階)
③五音音階
④六音音階(全音音階)
①七音音階(長音階、短音階など)
クラシックを始めとする西洋音楽は七音音階がずっと使われてきました。
その影響は大きく、今身の回りに溢れている音楽の多くが七音音階で書かれており、私たちにとっては一番ポピュラーな音階と言っても過言ではないと思います。
もともと、教会旋法が使われていた時から7音であり、
(教会旋法については、以前の「ドリア旋法」の記事で少し触れています。→https://note.com/rie_matsui/n/nbb7fb9685ae3)
その中の「イオニア旋法」が現在の長音階、
「エオリア旋法」が短音階として残っていきました。
この教会旋法も含め、長音階、短音階は共通して次のような条件で7つの音を並べています。
・1オクターブ内に5つの全音(長2度)と、2つの半音(短2度)を含む。
・半音(短2度)は連続して使わない。
この条件に合った音階を、全音階(正しくは全音階的音階)と呼びます。
これが、「全音階的音程」「全音階的全音」「全音階的半音」…など、全音階にまつわるいろいろに全て「全音階的~」が付いてまわるので、何がなんだかわからなくなりますが、
後に「全音音階」(六音音階)というのが出てくるので、それと区別できるように理解しているとよいと思います。
では、それぞれの音階の音の幅を確認してみましょう。
長音階
まず、ドの音から始まる長音階。
ちゃんと先ほどの「全音階」のルールに則っていますね!
長2度が5つ、短2度が2つ。
短2度が連続しない。
長音階は、どの音から始めてもⅲ-ⅳ(第3音-第4音)の間と、ⅶ-ⅰ(第7音ー主音)の間が短2度、あとは長2度になります。
さて、
この長音階をちょうど半分のところで区切り、音4つずつのまとまりで見てみましょう。
そうすると、Ⓐ、Ⓑどちらも長2度 ー 長2度 ー 短2度の幅で共通しています!
この4音列(テトラコード)を使って、全ての長音階を簡単に作ることができます。
♪♪やってみよう♪♪
① 上の譜例のように、ドの長音階の Ⓑ(後ろ4音列)を先頭に持っていき、Ⓐにする。
この続きのⒷを音程が一緒になるように書き足し、ソから始まる長音階を作りましょう。
解答↓
② ①で作ったソの長音階の Ⓑの部分をまた先頭に持っていき、Ⓐにする。
この続きのⒷを書き足し、レから始まる長音階を作りましょう。
解答↓
あれ、何か気づきませんか?
そうです、♯が一つずつ増えていってます!
これをあと4回ほど繰り返してみましょう。
五線の中に収まるよう、適宜オクターブ下げたりしてくださいね。
そのまま♯が1つずつ増えていき、♯系の長音階ができました!
では、次。
➂ 今度はドの長音階のⒶ(前4音列)をⒷに持っていき、
同じ音程になるようにⒶの部分を書き足しましょう。
それを②の時と同じように6回繰り返してみましょう。
解答↓
今度は♭系の長音階ができました!
それぞれの開始音をみると、
♯系は5度ずつ上に
♭系は5度ずつ下に
…
あれ、これはまさか
何度か登場しているコレ↑
五度圏ですね!
こんなのは知らなくても音階は音で覚えてる方が多いと思いますし、
それでも問題はないのですが、
かなり秩序だって出来ており、
これらが調にも大きく関係してくるので、
一度は上のようにすべての長音階を音程と調号(この場合臨時記号)を確認しながら書いてみる体験をオススメします。
来週は、短音階など、の予定です!
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なお、ある程度の知識がある方に向けて書いていますので、これじゃついていけない、という方は、ぜひ個別レッスンに!その人にあったレベルで解説します。(対面、オンラインどちらもあり)
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