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移動手段

 今月から私の街のバス料金が値上がりする。値上げは仕方ないなあとは思うのだけど(それだって困るけど)、減便や路線廃止に困っている。

 今に始まったことではないし、地方の深刻さは見て来ているのだが、私の住む大都市でもこの一年、バスがどんどん減便している。学習支援で平日夜に子どもを訪問する際、バスを利用していたのだが、減便によりちょうどいいバスが無くなり、最寄り駅から30分かけて歩いて通うようになった。私の通勤手段と終業時間と子どもの生活スケジュールで、バス時間に学習時間を合わせることは難しい。

 バスが減って習い事に通えなくなったり、学習支援の場に来ることが難しくなったという話を直にちらほら聞くようになり、バス減便が直接子どもの生活を変えていることを感じる。今井悠介『体験格差』を読んだが、移動手段格差即ち体験格差を目の当たりにしている。さらに、これから5ヶ月程、私の街は自転車が使えない。

 先日、仕事が終わらなくて渋々、子どものいる施設までタクシーを使った。気持ちに余裕があったので、タクシーの運転手さんと話をすると、ライドシェアや運転手の人手不足に話が及ぶ。「子どもの送迎にタクシー利用は出来ますかね(スクールバスみたいに決まった時間に何ヶ所か回って、費用抑え目で)」という話をしたら、「老人ホームや病院でそういうのはありますね」とのことだった。交通弱者の痛みを軽減するクッションを考えていかないと。

 秋から、移動手段等の問題で教室に来られない子どもの元にボランティアで通っているが、それは私が車移動可能な「強い」側にいるから出来ることだ。語弊のある言い方だけど、誰にでも出来ることではないと思う。私が大学生だったら出来なかった。

 子どもの施設まで徒歩30分問題(往復1時間…)は、私の移動手段と終業時間と子どもの生活スケジュールのミスマッチから来ているので、私の終業時間変更で解決の可能性はある。フレックスタイムを使うか…いや、それもそれでハレーションが…。
 徒歩移動は、運動になるところはとても良いのだが、お腹が減るのでつい食べ過ぎてしまう。子供のいる施設と勤務先の途中の駅近くにお気に入りのご飯屋さんを見つけ、大変美味しいので体重は減らない。種々遣り繰りして考えたい。