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算数の勉強⑩
昨秋から、小学四年生の算数を先生についていただき学んでいるのだが、雑談もする。この日は、前回雑談で出た話に、先生が訂正を入れるところから始まった。授業の内容ならともかく、雑談でチラッと出た話に態々訂正があり、真面目さは尊いものだなあと感じました。
先月、近くの公民館で市民交響楽団の演奏があり、私は音楽知識が貧弱だが演奏を聴くことは楽しかった、という雑談をした。目の前の人が演奏する音楽を同じ部屋で聴いてウットリした。
話している途中で、私は交響楽団とは何か知らないことに気づき、後で調べたら、交響楽団とは交響楽を演奏する楽団で、交響楽とは交響曲・交響詩や交響組曲など、管弦楽によって演奏される楽曲のことで,器楽の最大規模な表現形式のことらしい。分かるような分からんような。自分の中では、あの日に聞いたのが交響曲(プログラムの曲名に交響曲と書いてあった)という理解になった。
圧倒的に高齢者が多い会場で、斜め前の席に、小学校低学年くらいのお兄ちゃんと保育園くらいの弟が父親らしき方とパイプ椅子に座っていた。連れてきてもらえてよかったね。
角の大きさのはかり方
分度器を使いながら、「90°は目で見て分かりやすいけど、60°や45°はパッと見て90°ほどは分からないですね」と言った。その時はうまく説明出来なかったのだが、直角の大きさが分かりやすいのは、重力がある地球に生きているから、とか、目が横に二つ並んでるからとかが理由なのではないか、ということが言いたかった。
角の大きさの計算
2つの角をあわせた角の大きさが、それぞれの角度を足して計算で出せることは、割と容易に理解できた。先生がお話ししている間も、三角定規を重ねたり並べたりしていた。
4年生までの間に、いろいろな足し算をしてきたと思うが、世の中には、足せる数と足せない数(足して意味をなさない数)がある。
買い物に行って、カゴに入れた品物の値段を足したら、レジで支払う金額が分かるが、昨日の気温と今日の気温を足したら何が分かるか(積算気温というものはありますが)。
小麦粉100gと砂糖50gを足したら、全体の重さは分かるが、200mlのミルクに15gのココアは足せるのか。
前から3番目の子と前から9番目の子は足せるのか。
国語のテストの点数と算数のテストの点数は足せるのか。
クラスの子どもたちの垂直跳びの結果は足せるのか。
「180°は角ですか」「0°は角ですか」と聞かれて、うーむと考えた結果、「180°は角だけど、0℃や360°は角じゃなくない?」「2つの辺じゃないから」と答えた。角は「1つの頂点から出ている2つの辺がつくる形」と習っている。
この日に限らず、私は何度か言葉の使い方を訂正されている。それは敬語表現等の言葉遣いのことでは勿論なく(私の言葉遣いは自己評価が中の下です)、数学用語が正しく使えているか、必要に応じ数字に単位をつけているか、などについてであるが、いまいちピンときていなかった。
授業後考えると、「今二人で話していて、話の流れから言ってどう考えても、5って5°のことやんけ」と私は思っているらしかった。この「話の流れから言ってどう考えても」ということの扱いが、私と先生では違うのだ。私は言葉の宛先を先生としていて、先生はもう少し大きいところを見ているような気がしている。
授業では、このような遣り取りを毎回していて、こういうことを真剣に考えられる時間があることはもちろん、こういう話題に付き合ってくださる先生がいることが有難いです。