第6歩:あちこちの文字をくっつけよう!セル参照#2|Excel はじめの100歩
👉 この記事はどんな人向け?
「文字列の結合」と聞いて、なんのこっちゃ?と思われた方向けに書いています。文字が入力された2つ以上のセルの内容をくっつけて、別のセルに表示させる方法を演習していきます。普段のExcelの業務で、数字だけではなく文字を扱うことが多い方にもオススメの内容です♪
みなさん、こんにちは!イーアップ IT活用推進アドバイザーの家門理恵(かもん りえ)です。
Excelをゼロからちょこっとずつ学びたい人のためのExcel はじめの100歩
前回の第5歩では数字が入っているセルを参照して計算する方法を学びました。今回の第6歩では数字ではなく、文字(文字列)が入っている場合について見ていきます。ちょっぴりメンドクサイ文字の扱い😁を、注意点を押さえつつ、よりスマートにこなすためのヒントもご紹介します。それではさっそく行ってみましょう~!
📒 第6歩の課題
🔶 以下の結果を表示する式を指定のセルに入力してください。
✅ 「文字列」と「結合」
今回は本題に入る前に、みなさんに知っておいていただきたい用語が2つあります。
💡 「文字列」とは?
コンピューターの世界では文字やテキストのことを「文字列」(もじれつ)と表現することがあります。Excelだけでなくプログラミングの世界でも使われる一般的な用語です。詳しくは第14歩「データの型」でお話しますので、とりあえず今は、Excelでは数字のことは数値、文字は文字列というのね♪とだけ覚えておいてください。
ちなみに文字列の「列」は行列の列とは関係ありません。マギラワシー。😆
💡 「結合」とは?
Excelでは数値や文字列をくっつけて表示することを結合すると言います。足し算のような計算をするのではなく、くっつけて新しい文字列を作ることを指します。そして結合に使う記号は半角の「&」(アンパサンド)です。「文字列&文字列」、「文字列&数値」、「数値&数値」、のように2つを結合することはもちろん、「文字列&文字列&数値」のように、3つ以上を結合することもできます。
ちなみにこのように&を使って結合を行うこともセルに「式」を入力するという表現をします。計算ではないので計算式とは言わないけれど「式」と呼ぶなんて・・・ビミョーな感じですよね~💦
✅ 列幅の自動調整
本題に入る前にもう1つ、みなさんに知っておいていただきたいことがあります。
たとえば何も入力されていないセル(例:F2セル)に、半角で
1234567890
と10桁の数字を入力してみてください。
既にここまでお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、セルに数値(数字)を入力した時、それがセルからはみ出してしまう長さだった場合、Excelは自動的に列幅を広げてくれます。
では、文字列の時はどうでしょうか?
試しにお隣りのセル(例:G2セル)に、abcdefghijklmn と楽しく歌いながら入力してみてください。・・・すみません、別に歌わなくてもいいです。ここは半角でも全角でもなんでもいいので、とにかく列からはみ出すくらいの文字列を入力してください。
するとこのように、数値の時と違って、Excelは列幅を調整してくれず、はみ出したままの放置状態となります。
さらにそのすぐ右隣りのセル(例:H2セル)に別の何か、数値でも文字列でも何でも良いのでとりあえず「Excel大好き!」と入力してみると・・・
この通り、さっき入力してはみ出し文字列は見切れが発生してしまうのです!😱Oh, no… 実際に入力された中身が消えるのではなく、あくまで見えなくなるだけなのですが、これはいただけない。
残念ながらこのようにExcelは文字列に対しての扱いが数値ほど親切ではなく「俺は数字を扱うのが仕事なんだよー、文字ならWordに行けよー」って感じで塩対応😂なので、文字がはみ出してしまった時には手動で調整してあげないといけません。(ちっ)
でもご安心ください!手動調整はめちゃ簡単なので♪
はみ出した部分の列のアルファベットの境界線にマウスを当てて、カーソルの形が太い左右の矢印が変わったら、ダブルクリックするだけ!
これで中身の文字に合わせた列幅に自動調整してくれます。(しょーがねーなー、というExcelクンのブータレ声が聞こえてきそうですが。ww)
ところで完全に脱線の、どーでもいい話なんですが、私は関西圏にある万代(まんだい)というスーパーの「はみ出し巻き」が大好きです♥ ご存知の方、お好きな方はいらっしゃるかしらん?
✅ セルを使って文字をくっつけてみよう!
お待たせしました!それでは本題の第5歩の問題を解いていきましょう~。
■ 2つのセルの結合
いわゆる、前株(まえかぶ)、後株(あとかぶ)と呼ばれるアレですね。😁
まずは前株「株式会社イチゴマニア」から。C4セルを選択して・・・セルの中で式を始めるときは、まずは何の記号を入力するんでしたっけ?
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そう、半角入力モードになっていることを確認して、イコールを入力して始めるのでしたね!
半角イコールに続けて、B2セルを参照します。B2セルの選択はできるだけマウスではなく、キーボードの矢印キーを使用してください。ウエ ウエ ヒダリ ヒダリ・・・ってなんだか、ファミコンのコマンドみたいですね。(← 分かる人あなたは昭和なファミっ子世代。)
次にC2セル(イチゴマニア)のセルを結合します。先ほどお伝えしたばかりで恐縮ですがww、結合に使う記号は何でしたっけ?
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アンドの記号、&ですね!ちなみに、この記号の正式名称はアンパサンド、英語ではampersandと綴ります。アン「バ」ではなく「パ」です。愛と勇気だけが友だちで、顔は無限に交換可能なあのヒーローと同じですね。(は?)
というわけで、&を入力して、C2セルを選択します。
先ほどB2セルの選択時にキーボードの矢印キーを使った方は、C2の選択にもぜひ矢印キーを使用してみてください。さあ、どの矢印キーを何回押しますか?
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答えは上矢印キーを2回、「ウエ ウエ」です。B2を選択した後ですから、右矢印キー1回と思いがちですが、あくまで今入力しているC4セルを起点に考えてくださいね。
なお、最初にマウスクリックでB2を選択された場合は、C2の選択の時もマウスでC2をクリックしましょう。なぜなら、一度セルを選択(参照)するのにマウスを使ってしまうと、矢印キーでのセル移動はできなくなってしまうからです。
ただし、もしファンクションキーが使えるのであれば、F2キーを押すことで、画面左下に出ている「編集」が「入力」に変わって、矢印キーでの移動できるようになります。第4歩でお伝えしたセルの中身を編集するモードにするためのショートカットであるF2キーは、切り替えスイッチとしても使用できるんです。
ファンクションキーのF2キーについての詳細は、第4歩をご参照ください。
というわけで、下記の式が入力できたところで、Enterキーを押してみましょう!
はい、無事に「株式会社イチゴマニア」が設立されました!👏パチパチパチ~。
ちなみに
「プラス(+)の記号は、セルとセルをくっつけるのにも使えないの~?」と思われた好奇心旺盛な方のために、+で式を作ってみますと・・・
この通り、+の記号を使って文字列の入っているセルを結合しようとすると、#VALUE!というエラーが表示されてしまいました。ザンネン。😭
(#VALUE!というエラーが出てしまった時は、文字列が絡めて計算しようとしていないかを疑うようにしましょう。)
このように、プラス記号(+)は文字を絡めて結合するはできないのですが、逆にアンパサンド(&)は数字と数字を結合することもできます。
たとえば下記の計算式の答えはどうなるでしょうか?
この式の結果は・・・ここには書きませんので、ぜひご自身でやってみてくださいね!😁
それでは今度は後株「イチゴマニア株式会社」を設立しましょう。
C6セルを選択して、半角のイコールを入力したら・・・C2少し遠いので本来はマウスを使う距離ですが、キーボードでの指定の練習のためにマウスを使わずに「↑」矢印キーを4回押しましょう。「ウエ ウエ ウエ ウエ」と。
と表示されたら、続けて&の記号を入力します。
今度は株式会社のB6セルの参照です。キーボードでの移動の呪文は?
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「ウエ ウエ ウエ ウエ ヒダリ」です。起点はあくまで式を入力しているC6ですので「ヒダリ」1つと「ウエ」4つが必要になります。(ちなみにこの組み合わせなら順不同。先にヒダリを押してもOKです。)
Aです!Aのみ、B6を指定できません。あくまで今みなさんが入力しているセルはC9なので、左矢印キー「←」を1回だけ押しても左隣のB9にしか移動できないんですね。C6を指定した後なのでつい、C6にいる錯覚を覚えると思いますが、あくまで自分は式を入力中のセルにいるんだと思ってください。
というわけで、これで「イチゴマニア株式会社」も無事に設立できました!👏パチパチパチ~。
■ セルを参照と直接入力の合わせ技
それでは第3問に移りましょう。
イチゴマニア株式会社に「御中」をつけたい。だけど、御中と入力されたセルはない。どこか空白のセルに御中に入力して、そのセルを参照するも一つの方法ではありますが、もしもここのセルでしか使わないのであれば、このセルの式の中で「御中」を直接入力した方が効率が良さそうです。
それじゃあ、ということで
=C6&御中
のように入力したいところですが・・・
「✋ちょっとまった~!!」(ねるとん風 ← また出た、昭和ネタ!)
このままだと#NAME?とエラーになってしまうんです。
こういう時は文字列「御中」の前後に
" 👈 半角のダブルクォーテーション
を入力して、式を下記のようにすることで解決します♪
できました~!!
ただ、この御中、社名とくっつき過ぎててどうも見づらい・・・。というわけで最後の問題に行ってみましょう~。
こちらの答えは2択です!どっちが正解でしょうか?
A). =C6& "御中" ← スペースが最初の " の前
B). =C6&" 御中" ← スペースが最初の " の後
正解は・・・
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=C6&" 御中" ← スペースが最初の " の後、つまり B). が正解です!
A). だとエラーにこそなりませんが、スペースが文字として認識されず
イチゴマニア株式会社御中
とくっついてしまいます。
スペースをスペースとして認識させるためには、スペースも""ダブルクォーテーションの中に含めてあげる必要があるんですね。
なお、今回は一番後ろに「 御中」の文字列を追加しましたが、直接入力による結合は、式の先頭や間でも使えます。
答えは下記のFacebookページ投稿(一般公開)でご確認いただけます♪
というわけで、
式の中に文字列を直接入れたい時は半角のダブルクォーテーションで囲む、と覚えておいてくださいね!
今回もお疲れ様でした!第5歩と第6歩でセルを使うための基本「参照」を押さえていただきました。Excelが全く初めての方にとっては、ここまでで割とお腹いっぱい~!かもしれませんね。というわけで、次回の第7歩は短めに、ラッキーセブン楽勝回?!にしたいと思います。😁
それでは次の1歩でまたお会いしましょう♪