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第9歩:お待たせしました、関数登場! みんな大好きSUM関数♥|Excel はじめの100歩

👉 この記事はどんな人向け?

「関数」って聞いたことあるけど、何なんだろう?という疑問をお持ちの方向けに、用語を含め、関数の基本を解説しています。SUM関数ってどう使うんだっけ?と改めて再確認をしたい方にもオススメの内容です。😁


みなさん、こんにちは!イーアップ IT活用推進アドバイザーの家門理恵(かもん りえ)です。

Excelをゼロからちょこっとずつ学びたい人のためのExcel はじめの100歩

さあ、いよいよお待ちかね?!関数の登場です。関数ってなんか難しそう・・・というイメージをお持ちの方に「関数ってめっちゃ便利!」と感じていただけるよう願いつつ、さっそく行ってみましょ~!



📒 第9歩の課題

🔶 以下の結果を表示する式を指定のセルに入力してください。

(1). D11のセルにSUM関数を使って北海道と東北5県の施設数の合計を表示させてください。

(2). H5とH6のセルにSUM関数を使ってそれぞれのエリアの施設数の合計を表示させてください。

ちなみに今回は北国で🐧ペンギンが見たい!というみなさま(誰?🤣)のご要望にお応えすべく、ペンギンピックスさんのデータ(2023/6/17 10:30更新の情報)を拝借しています。感謝🙏♥


✅ SUM関数

それでは、第1問!

■ 範囲の中身をすべて足し上げる

🔶 問題 #1
D11のセルにSUM関数を使って北海道と東北5県の施設数の合計を表示させてください。

この問題を足し算の記号(+)を使って解く場合

=D5+D6+D7+D8+D9+D10

とすることで答えが出せますが、まあまあメンドクサイです。さらに、もしこれが6つのセルではなく、46239個のセルだったとしたら・・・?

「んなことやってられるかーっ!!」とちゃぶ台をひっくり返したくなりますよね。😅

そんな時に便利なのが今回お伝えするSUM関数。

まずは「D5からD10までの連続するセルの数値を全部足し上げてちょーだい♥」ということで、⇩コチラの命令をセルに入力すればOK!

=SUM(D5:D10)

詳しい説明はいったん後回しにして、まずは実際にこの式を、下記の手順で入力してみましょう♪

操作手順:

  1. D11セルを選択して半角入力モードになっていることを確認する。

  2. イコールの記号から始めて =sum( と入力する。※小文字でOK

  3. D5セルからD10セルまでを範囲選択する。(マウスでD5セルをクリックして指を離さず、D10セルまでドラッグして指を離す。)

  4. 閉じる丸カッコ ) を入力してEnterを押す。

これで無事に範囲を全部足し上げた数字がD11に入力されました。こうしておけば、仮にどこかの県の施設数に変更があっても・・・

この通り、合計がきちんと連動して変わるのです♪ 😁


💡 範囲の指定はコロン「:」を使う

今回はマウスをドラッグして入力しましたが、キーボードで「D5:D10」のように直接入力してもOKです!

例えば対象範囲がもしも連続する1,000個のセルだったとして、最初と最後のセル番地が分かっている場合にはキーボードからの入力すればよりスピーディ✨

たとえば、下記のような場合、F3セルにSUM関数で合計を表示する式を入れる手順を考えてみてください。

操作手順:

  1. F3セルを選択

  2. =sum(f5:f1004) と入力

  3. Enterキー

これでOKです♪

なお、これまでと同じくEnterを押した瞬間にアルファベットの小文字は全てEnterを押すのと同時に自動的に大文字に変わります。

※補足:連続データの最後のセルまでを一気に範囲指定するショートカット(第18歩でご紹介予定)もあるのですが、仮に途中のセルにぽこぽこと空欄があるような場合には、最後のセル番地を直接キーボードからタイプする方が、断然ストレスが少なく、よりスピーディに範囲指定ができます。また、テーブル化(シリーズ後半でお伝え予定)を使うと、そのショートカットよりもさらに高速での範囲指定が可能になるので、範囲指定のショートカットは焦って覚えていただなくても大丈夫です!😊


💡 範囲の形は自由自在

一般的な実務では足し上げる範囲は、タテ方向(複数行)が最も一般的かと思います。

と同時に、ヨコ方向(複数列)もよくありますし

実際にはそれほどないかもしれませんが、複数~複数と指定して、全部の数字を足し上げるということも可能です!

また、上記の例のように範囲の部分 P2:R4 をドラッグして、範囲指定すると、実際の中身(数字)はこれですよ~、という風にポップアップで{ }内にカンマで区切って見せてくれるのも地味に便利だったりします♪


■ 離れたセルや範囲を足し上げる

それでは本題のSUM関数に戻って第2問!

🔶 問題 #2
H5とH6のセルにSUM関数を使ってそれぞれのエリアの施設数の合計を表示させてください。

各県の施設数の順番に並べているため、それぞれのエリアがバラバラになってしまっています。実務あるある、ですね。

こういう場合
「同じエリアはくっつけておいてくれよぉぉぉぉ~!😭」
と心で泣きながらも、

Excelでは原則としてオリジナルの表の構成・ラベル・順番などはをできるだけ変えない、が賢明です。特にこれが同僚・上司・お客様から受け取ったファイルだった場合、そのままの構成や数字を維持することはめちゃ大事です。なぜでしょう?


⇩ シンキング・ターイム♪(沈んじゃだめよ)

それは、手動で表の構成や中身の数字を変更すると、ミスのリスクが高まるから。だってだって・・・人間だもの。

また、成果物が「何か変・・・」となった時に何が原因でどこでミスったかが分からなくなってしまい、😱初めから全部やりなおしという恐ろしい二度手間が発生します。

というわけで、今一度、業務あるあるの切ない表に戻って、それぞれのエリアの施設数の合計をSUM関数で計算してみましょう。

H5セルに中国エリア4県の合計施設数を表示しましょう。

さあ、いきなりステーキならぬ、いきなり答えです!

四国エリア(H5セル)の答えは・・・

=SUM(D5, D9, D10, D12)
または
=SUM(D5, D9:D10, D12)

こんな感じで、SUM関数では()の中身をカンマで区切って列記して、中身を全部足し上げてね、と言うことができるんです。

「も」できる、というか、実はこれが開発者が意図した本来の使い方とも言えます。🤣
↓ コレがその根拠。

こんな感じで、ポップアップヒントで、カンマで区切って複数の数値を指定できるぜよ、って教えてくれているわけです。

そして、そのカンマで区切ったものの中に、D9:D10のような範囲があってもOK!

ということを踏まえると、中国エリアの施設の合計はどんな式になるでしょうか?😁

中国エリア(H6セル)の答えはこんな感じ。

=SUM(B6:B8, B11)

ちなみにカンマをキーボードから打った後は、B11はマウスで選択しても、直接打ち込んでもOKです。😉✨

「四国」の数字だけ足す、「中国」の数字だけ足す、と言った条件を付けて足し上げるSUMIF関数やSUMIFS関数というめちゃくちゃ便利な関数もあります。もちろん、この100歩シリーズでも最後の方で扱う予定にしています・・・が!私の肌感覚で言うと、世の中的にはSUM関数しか知らない人の方が圧倒的に多い=上司や同僚から渡されるExcelにはSUM関数がわんさと入ってくるので、まずはSUM関数をしっかりと理解しちゃってください。

なお、マウスで範囲を指定したい時は1つ目のセルや範囲を選び、キーボードからカンマを打って、Ctrlキーを押しながらセルや範囲を選ぶことで、計算対象の範囲を追加していく方法もあります。これについては、改めて、第18歩でしっかりお伝えする予定ですので、どうぞお楽しみに♪

それと、セルの背景色の設定については、第12歩でご紹介しますのでお楽しみに♪


✅ 関数とは?

こんな感じで、SUM関数を一通りみたところで、関数とはなんぞや?ということを確認していきましょう。

■ 関数の存在意義

今回ご紹介したSUM関数は「範囲(引数の中身)を全部足し上げて」というシンプルな命令でしたが、命令の種類は他にも山ほどあります。

「関数」という漢字から、数字が必要そうなイメージがあるかもしれませんが、数字を使わない関数(命令)もけっこうあります。

関数の例:

  • この範囲のセルの中身の数字の中で一番大きいのはどれか教えて~(MAX関数)

  • お隣りのセルの数字が18以上だったら、「成人」、そうじゃなければ「未成年」って文字を表示して~(IF関数)

  • 同じ行の従業員番号のセルを見て、それに対応する従業員の名前を別の表から調べて表示して~(VLOOKUP関数)

  • お隣りのセルの中身でカッコより前の部分までを抜き出して~(LEFT関数とFIND関数の合わせ技)

LEFT関数とFIND関数の合わせ技の例

ここでみなさんに🎉朗報🎊があります!!!

こうして作った関数は、なんと使い回しができるのです。詳しくは別の回でご説明しますが、上の例で言えば、C3のセルに入れた関数は一気にデータの最後の行までいわゆる「コピペ」ができるので、1回作れば100個のセルでも1,000個のセルでも簡単に同じ命令が出せちゃうわけです。

というわけで、いきなりですが、ここでみなさんに問題です!

【クイズ】そもそもなぜ関数が必要なのでしょうか?

⇩ 選択肢はコチラ!

A). 手作業でいちいち1つずつ処理していると時間がかかるから

B). 手作業でいちいち1つずつ処理しているとミスが起きるかもしれないから(人間だもの~) 

C). 対象の範囲やセルの中身が修正や更新で変わっても、自動的に対応してくれてイラッとせずに心の安定を保てるから

正解は・・・



ズバリ全部!!!です。😆

Excelでは通常、たくさんのデータに対して、同じルールで同じ処理をすることになります。1つ2つならさくっと手作業、10コくらいまでならガッツで手作業でも良いのですが、それ以上になると発狂しそうになります。さらにそのまま作業を続けていると、ミスを起こしてさらに発狂度合いが増すという負のループに入ります。

何より、データなんて諸行無常。元となるデータの修正・変更のたびにいちいち、ガッツで作業して、ミスしちゃったりして頭に来て、ちゃぶ台をひっくり返していたら、ちゃぶ台がいくらあっても足りません。

というわけで「Excelの関数は世界平和のために存在する」という私の結論に、みなさまもご納得いただけたかと思います。(は?)

Excelは世界を救う?!



■ 関数の3つの構成要素

関数は以下の3つの要素で構成されています。

  1. イコール記号 ← 命令開始の合図

  2. 命令語 ← どうも英語くさい

  3. 引数(ひきすう)←カッコ( )の中に命令に必要な情報


💡 引数(ひきすう)とは?

ハイ、まずはこの漢字をインスウって読んじゃってた人~、正直に✋手を挙げて~。

うふ、お仲間さん♥ 何を隠そう、私も長い間そう読んでましたから!人間って、恥ずかしい気持ちになった方がモノを覚えるんですヨ!ってことで、一緒に開き直りましょう。😂

そんな脱線はさておき、本題。

先ほどの演習でSUM(までを入力すると、下記のようなガイドがポップアップで出てきましたよね?

数値1, [数値2], …

これは、カンマ区切りで複数の数値やセル番地を指定できるよ。ちなみに[ ](角カッコ)で囲んでる[数値2] は省略してもいいけどね♪

という意味です。

そして [ ] のついているところに何も入れなかった場合、

SUM関数のように、
「OK、何もないんだね!じゃナシで♪」
とふわっと判断してくれる草食系男子的な関数と

「指定しないのか?だったら俺が決めてやるぜっ!」
のように、俺について来い型の関数があります。

どっちのタイプなのかは、今後、各関数をご紹介する時にちゃんとお伝えしますのでご安心(?)ください。

それと、引数はその時私たちが入力すべき部分が何かを太字で教えてくれます。
↓ こんな感じで。

SUM(数値1, [数値2], [数値3], …)

数値1の後のカンマを打つと、[数値2] が太字になって、「今度はコレを入れてね!」と教えてくれます。


📘 関数って全部でどのくらいあるの?

今回はSUM関数をご紹介しましたが、他にもたくさんの種類の関数があります。一例を挙げると・・・

AVERAGE関数、COUNT関数、IF関数、AND関数、OR関数、SUMIFS関数、VLOOKUP関数、SUBTOTAL関数、LEFT関数、FIND関数、YEAR関数、MONTH関数 などなど

基本的に英語なので、こんなことをしてくれるのかな?という想像がつくものも多いと思いますが、具体的に何をラクにしてくれるのかについては、今後のお楽しみに取っておいてください。😁

ちなみに、Microsoftの下記の公式ページの情報によると、現在、Excelで使える関数(=ワークシート関数)の総数は2024年9月現在、なんと505もあるようです!😲 ご興味のある方はぜひ覗いてみてください。

🌎 すべての関数 (アルファベット順)

🌎 すべての関数 (カテゴリ順)




📘 閉じる丸カッコは自分で打つ?

関数には必ず引数を入れるための ( ) カッコが必要です。最後の ) は自分で入力しなくても、黙ってシュッとExcelが補ってくれることもありますが、それには1つ条件があります。その条件とは・・・

関数を単品で使っている時だけ。

いずれは、関数の中に関数を入れる、いわゆる入れ子にするという使い方をしていきますが、そうなるとExcelクンは最後のカッコを黙ってつけてはくれなくなって、こんな感じで確認してくるようになります。

別にこれで「はい」を押すのでも、いいっちゃいいんですが、その分、手数がや作業時間が微増するので、) は単品でも入れ子でも、自分で入力するクセをつけておかれることを私はオススメしています。


お疲れ様でした。Excelと言えばやっぱり関数!次回もSUM関数の親戚筋たちような関数をご紹介しますので、どうぞお楽しみに?!😁

それでは次の1歩でまたお会いしましょう♪

→ 100歩のゴールや全記事のリストはコチラ

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