![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157047323/rectangle_large_type_2_c031571b59c3f99871efe2fa9dce78b3.jpg?width=1200)
新聞屋さんとライターと。雨ニモ負ケズ風ニモマケズ
先日、地元の新聞販売店を営む荒井庄司さんが
瑞宝双光賞を受賞されました。
瑞宝双光賞とは、公務などに長年にわたって従事され、
成績をあげられた方に授与される勲章で、
天皇陛下から親授されるものです。
新井さんは、先代のお父様から新聞配達店を引き継がれ、
63年にわたって、民生委員、児童委員協議会、またその会長や
市の協議会会長、社会福祉協議会理事を歴任され、
福祉活動や地域活動に、ご尽力されました。
このような温かい祝賀会に同席させていただいたのは初めてで、
まるで結婚式みたいだった・・・
とても幸せなひと時でしたので、記録してこうと思います。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157047397/picture_pc_a5c1e91effa1ef7753d5c307191f1c9e.jpg?width=1200)
新井さんのお人柄を愛する皆さんが集まって、
新井さんの人生をあげての功績をお祝いし、
これからもご活躍やご健康をお祈りするなんて、
本当に素敵で・・・
来賓の方々のお話や、関係者の方々のお祝いのお言葉が
どれも心に響き、今の自分にもささることが多すぎて、
終わった後、しばらくぼーっとしました。
まず、ご経歴と勲記を拝聴するなかで、
新聞配達員というお仕事と、
民生委員というお役目の相性の良さを感じました。
毎朝2時台に起き、新聞を印刷し、
雨の日も、大雪の日も、町の隅々まで配達します。
「いつもの時間に灯りがつかないと
○○さん、どうかされたかな?」と心を馳せ、
1軒1軒の変化や、町の変化、時代の変化も
情報に触れる仕事ですので、敏感になります。
一般の人が活動しておられる間は、
休む時間になることもあり、
民生委員のような公務に当たることもできたというわけです。
私は今回、祝賀会式典と祝宴の司会というお役目を仰せつかりました。
大変恐縮ながらも、ご任命いただいたお役目を
ありがたく全うさせていただくと決め、
地元の大先輩のお祝いの席の進行を務めさせていただきました。
とても貴重な経験を、ありがとうございました。
中日新聞社の販売局長さんが
「新聞というものは、取材をしたり、記事を書いたりして作られますが、
その情報が読み手まで伝わらなければ意味がありません。
そういう点では、販売店様、配達員さんが、
一軒一軒、町の人たちに新聞を届けてくださって、やっと成立するのです」
というお話をされました。
職業を編集ライターとして活動する私には
とてもずっしりとくるお話しでした。
時代はIT社会となり、私もWEB上で様々な情報を発信しますが
どんな記事も、読んでもらわなければ、
命が吹き込まれません。
WEB記事は制限なく、無数に配信することもできます。
文字数で仕事のギャラが決まることもあります。
読者に届いたかはさて起き、
記事を作ることに注力されがちですが、
情報が届くということに意味があると
最近痛感していたところでもありました。
私の自分の仕事は「書くこと」ではなく、
「伝えること」だと考えています。
書くことはツールの一つなのです。
なので、それが写真になったり、動画になったり、
紙になったり、SNSになったり。
いろんなことをやっているように思われがちなのですが、
私の仕事は、伝えることです。
少し話がそれましたが、
新井さんは、新聞販売店という営みを通して、
情報を伝えるというお勤めを果たしてこられたことにも
敬意を表したいと、あらためて思いました。
また、民生委員というお役目も、大変なことです。
ときに各家庭のご事情に踏み込んで、困っている方に
関わっていくお仕事です。
拒否されることもありますし、
考えさせられるような事情に思いを寄せなければならないことも
多々あると思います。
しかし、今回のご出席者様方のお話の中で、
何度も話題に出ておられましたが、
どんと構えたリーダーシップと、頼れる懐の深さ、
決断力、行動力に優れたリーダーシップ性、
そしてなにより、
人を楽しませられるご人徳が
今回の受賞に繋がったのだろうとのことでした。
今回の会でも、日本舞踊やソプラノ歌手の歌、バンド演奏の最後に、
サプライズでご本人様が「ありがとう、感謝」をお歌いになられました。
そのお歌の素晴らしいこと。
堂々とされたお姿と、心のこもった歌に、
ウルっとこられたかたも多かったようです。
やっぱり、最後は人を楽しませられる人のところに
人って集まるよね…と。
最近冊子制作のお仕事のなかで、
「遊び」と「仕事」をテーマに扱っている案件があり、
ものすごく考えさせられるテーマなのですが、
もっとみんな遊んでいいし、
もっと楽しんでいい!!
と心から思っています。
田舎で暮らして、
余白のある暮らしをしている人々を身近に感じ、
心から思うのです。
”豊かさ”って、
余裕や遊びの中から生まれる。
お金じゃなくて、心の豊かさ。
お金もないと難しかったりもするのだけど、
最後は心の豊かさ。
私も人生かけてのテーマです。
とりとめのない文章になってしまいましたが、
新井さんのように、
また、新井さんの周りの方々のように、
ときに真剣にお役目を全うし、
ときに全力で遊び、
ときに人を楽しませられるような
そういうものに、私もなりたい 笑
あれ。
雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫な体を持ち
欲はなく
決していからず
いつも静かに笑っている
一日に玄米四合と
味噌と少しの野菜を食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく見聞きしわかり
そして忘れず
野原の松の林の陰の
小さなかやぶきの小屋にいて
東に病気の子供あれば
行って看病してやり
西に疲れた母あれば
行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行って怖がらなくてもいいと言い
北に喧嘩や訴訟があれば
つまらないからやめろと言い
日照りのときは涙を流し※
寒さの夏はオロオロ歩き
みんなにでくのぼうと呼ばれ
褒められもせず
苦にもされず
そういう者に
私はなりたい