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茨城シクロクロス 常陸大宮 辰ノ口親水公園ステージ ME2 友人の訃報を聞いて。

近年、友人の訃報を聞くことが増えた。最初はただ少し驚いた感じで無感覚なのだが状況から自分は悲しいと思っている程度。日常は何事もなく訪れ淡々とスケジュールをこなすだけである。年齢とともに感情が希薄になったのかとも思うしそうでもないところもある。感情の処理が効率的になっていると感じる。日々必要な行動を行う中で感情の起伏は起きず、何もない隙間の時間やひとりでいる時、小分けにして感情の波が訪れ、その時だけ感情としての悲しみを感じる。その間思いを馳せて故人への感情や認識を変化させてゆく。そんな感じ。その分自分と故人の関係性について、感じていることについて、少しだけ真面目に考えるようになった気がする。

前日、同じイベントに参加する予定だった友人が来ず心配していたところ、早朝に訃報を受けた。まさかという気持ちでぽかんとしたまま何をしていいか分からないがレースの予定は変わらない。会場へ来て皆と普段通り挨拶してふざけ合った。準備をしているとスルーアクスルがない。深夜に帰宅し3時頃準備したため暗くて脱落に気が付かなかったのだろう。とはいえ焦ることもない。さほどやる気もない。仲間とふざけあったりレースに出たりという行為を少し後ろめたく感じていた。

先々週、一緒に走り、前日も会うはずだった友人の訃報をうけたばかりである。気が乗らない。別に出てもいいのだが出なくても何も変わらない。
今日は出ないよと言っていると、文倉さんから「こういうときだからこそ余計な事を考えるよりまずは走れ。」と言われる。私は別にいいよと何度も断ろうとしたのだが、しつこい。多少不快に思いながらも断るべき理由も見つからない。時間もあるし。何より文倉さんの方が辛そうだ。私より故人と親しかったと思う。ひとりになりたい気持ちもあるので家まで戻りパーツを取りに行くことにした。ひとりで車を運転する時間は好きだ。移動する車内は周囲と自分を切り離してくれる。家に着くと案の定、物置の前にスルーアクスルが落ちていた。紛失してしまうと手に入れにくいパーツなので今シーズン出られなくなるかもしれない。見つかって良かった。家の老猫にちょっと挨拶して戻る。招集までには準備してレース。

このステージのコースは嫌いだ。デカい石の多いガレ場を走らされる。真面目に飛ばしたらパンクするし下手すればホイールを壊す。だから出たくない。前回も出ていないし昨年も出なかった。以前一度出たがスタート直後にパンク。今回も応援だけのつもりだったがどうせ来るのなら軽く流そうかと思いなんとなく出ることに。

パンクしたくない、壊したくないので空気圧2以上、インサート入り、完成車用アルミホイール。試走もアップもなくとりあえず招集位置に行きスタート。コースは感覚的に捉えやすいラインを走り、コントロールは身体が覚えているままに走った。特に注意点は無い。途中ロードで仲良くしてる吉田くんに抜かれたので追いつきたくて頑張ったが最後まで追いつけず。4位でした。レース中はそれなりに集中していたが特に考えず走っていたのであまり覚えていない。ガレ場は少しマシになっていた気がする。
いやいやの出場だったが出走を勧めてくれた文倉さんには感謝している。
みよしさんとも来季に向けてお互い努力しましょうと約束しあったばかりだ。悲しい気持ちに捕らわれて努力を怠っては約束を守れない。

夜はチームのロードシーズンエンドパーティ。ジンギスカン食べ放題である。うちのチームは下戸かストイックかのどちらかで誰も飲まない。
各自個性的で意見もバラバラ、そろいもそろって変な人ばかりなので逆に仲良しである。例えばドーナツ食べようとか肉たべたいとか誰か言い出すと平日でも夜飯行こうぜとなり、各自片道1時間程かかる場所でも気づくと10人近く集まったりする。
ロードレースの総括よりは本日のシクロクロスについて話した。終了後カラオケに行くことに。前回カラオケに行ったのは昨年の春。今朝訃報を聞いた友人みよしさんも一緒の時だった。その時歌った曲など選択して歌った。長い2日間だったな。

今週末は友人、三好竜介さんの葬儀がある。沢山の人が集まることだろう。私も最後の挨拶をしてこよう。

三好さんの葬儀と同じ時、今週末行われる「ツールドゆう」にみよしさんはエントリーしていた。
一緒にエントリーしている「ZEAL」メンバー達はご家族の方に許可を取り、彼のゼッケンをゴールに届けてくれようとしている。
みよしさんもきっと皆と走り競い合いたかったと思う。だからみよしさんの気持ちは皆と共にある。みんな仲良く、楽しく、懸命に走ってみよしさんを送ってあげてほしい。

11/4。つい先日三好さんと一緒に撮った写真

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