敷地に湧き水6 かつてここには井戸があった 24.03.18
本日も仕事はお休みだったので、引き続き湧き水対策に行ってきました。
本日はシャベルやバケツ、ブルーシートなども持ってフル装備です。
前回まではこちら。
今回の目的は、物置の下に出てる管の発掘です。
物置の下から出ているっぽい管は、裏に流れる川に通じる浅い溝に通じており、考えてみればずっと水はある状態でしたがそれがどこからきているかは深く考えていませんでした。
前回のサブタイ「予兆はあった」は、この水がずっと流れていた、という点での話でした。2017年に空き家になって蔦と戦った時には水は結構あったような気もします。流れの近くには水芭蕉とかアジサイなども生えていますが、今回その近くにあった槙の木が枯れていたのに気が付きました。
水のやりすぎでも枯れるとあったので、それもあるのかなと思います。
まずは管の状態を確認をするのに、溝を掘り返します。
泥がすごいですが、下水を流しているわけではないので泥も綺麗です。
しかしなぜか発掘される松ぼっくり。周辺に松はなく、いつの化石だよ!!!と思いつつ掘ります。いや化石じゃないです、でも松の木もマジでないんです。どっから来たの。
しばらく掘ると、欠けたコンクリートの下に管がありました。しかし物置の下からの管ではないようです。物置の下の管はさらに下にあるようで、さらに掘り進めます。そうしているうちにわいてくる水。一瞬流れ出して来ることがあり、ここから排水してくれたら万時解決だなと思いつつしばらくするとよどんだ感じになり。必死に掘ってようやく下の管にたどり着いて中を確認しますが、相当奥まで泥が詰まっている様子でした。
それでもなんとかならないかと悪戦苦闘していると、背後に人の気配を感じました。
立っていたのは、長年この地に住んでいるという、お隣のおじいさん。
2017年に会った時自称84歳だったご老人。お元気かなと気になっていたのでお元気そうだという安ど感とお騒がせしてすみませんという気持ちであわあわしていると、おもむろに
「ここはなあ、井戸があったんや」
とおっしゃいました。
一瞬何のことかわからずぽかんとしてしまったんですが、こちらが水が出ているのを何とかしようとしているのをご存じだったようで、そうおっしゃってくださったようでした。
「むかしここには旅館があってなあ、ちょうどそこに井戸があったんや、もう100年も前のことで、わしはこんな(手で背の高さを腰のあたりに示して)やったけどな」
100年前はさすがのあんたも知らんやろと思いましたが、生まれてからずっとこの地に住んでこの地の歴史を見てきた人です。前回お会いした時も興味深い昔話をたくさんお聞きしました。100年前はともかく、80年前くらいのことだと間違いないと思います。
そーなんですね、そら水も出ますよね!!
と会話を合わせているとそのうち家に戻られ、私もひとまず切り上げて、水が噴き出しているあたりを何とかすることにしました。
水が噴き出しているところは全体的にじっとり水が上がってきている感じだったので、まずは一か所に水を集めようと溝を掘ると、なんと別の場所からも水が出てきました。これが怖いからあまりいじらなかったのですが、出たものは仕方ありません。開き直って掘りまくって例の穴に誘導すると結構な量の水がたたえられてきました。掘りついでに元の吹き出し口も掘り返し、水が流れ込んでいる穴の周辺も掘ってみると、丸い穴は、何のことはない排水桝のようでした。不思議でもなんでもなかった。
その全景がこちらです。
わけのわからない湧き水はやはり恐怖でしかありませんが、ここにきても嫌な感じはしません。むしろ、この水を何とか活用できないかなという思いが強まります。かつて井戸が出ていたのなら、周辺環境もそう変わらず、今も利用できる可能性があります。心配があるとすれば農薬くらいです。
アマゾンで水質検査薬などを購入したので、また水の検査に来ようと思います。
で、気が付いたら、じんわり水が浮いていたところは引いているようでした。下手にふさぐより思い切って出した方がまだましだったのかなと思いました。道路に流れ出る水も心なしか減っているように思いました。また確認に行ってきます。
最後に、せっかくなのでこの地の一部を紹介します。
かつて料理旅館があった場所はこちら、礎石が残っています。
なんやかんやで、ここは好きな場所です。大昔はここより西には家はなく、港に入る船から一番に見えていたそうです。
ちなみに大字が「大船場」というのですよ。
ロマンがあります。
次回に続きます。