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Mackie Designs
Andrew KidmanのGlass Loveは今からもう25年前の作品になります。
その頃の日本はまだロングボードリバイバル前。Joel Tudorも登場していなければショートボード以外に乗る人は見かけない時代でした。RideもYUを中心にトライフィンだけを扱い、皆で大会に出て全日本を目指すと言うサーフィンに明け暮れていたのでした。
そんな中、当時の皆のヒーロー、トムカレンが出ているからとVHSのムービーを仕入れたのです。それがGlass Love。静かな音楽に見たことも無いような板に乗るアンダーグラウンドの人たち、、
その中でトムカレンがSkip FryeのFishに乗り、気持ちよさそうに滑走しているシーンが脳裏に焼き付いたのでした。人と競うことにはあまり向かない私が本能的に何か本質的な気持ち良さみたいなもの感じたのでしょう。そしてそのムービーではスノーボードのような、サーフボードとは逆のカーブを持った板に乗る日本では無名のサーファーが気持ち良さを体全体で表現しながらハイラインを突っ走るシーンが収められていました。
その板がMick Mackieが削ったサイドカットフィッシュだったのです。
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私もFishに乗ってみたくなり同じ多摩支部出身、JS Surfboardsの園田くんにFishを頼んでシェイプしてもらったのでした。その板はお化けのQ太郎のような形でしたが素晴らしいスピードとスケーティーな感覚は素晴らしく、サーフィンがさらに楽しくなってしまったのでした。それからといううもの、様々なシェイパーにFishを削ってもらっては楽しんでいたのでした。
最初は自分だけでFishを楽しんでいたのですが、徐々にお客さんにも伝わり、数年が経ち気がつけば店のストックボードも半分くらいはそんな感じの板に。
そして大きな震災が起こり南の方にに移住したり、サーフィンをやめる人も。
店の存続も危ぶまれた時代。どうせいつかは終わりが来るなら本当に自分が好きな、皆に勧めたい板だけに絞ってやっていこうと考えました。それが今の店のかたち。
マッキーさんの話しに戻しましょう。
いつだったか、ニセコモイワがラポンテスキー場と言われていた時代だから多分20数年くらい前だったかと思います。その頃は毎シーズン何度かニセコに滑りに行っていました。どこもかしこもガラガラな黄金時代。モイワなんていつも数人。他にいるスノーボーダーはSobut クルーくらい。とても良いパウダーの日にラポンテのリフトに友人の桑原君と乗っていた時に当時では珍しかった外国人と相席になったのです。話をするとオーストラリアから来たシェイパーでMick Mackieと名乗ったのです。私が「Glass Love見てFish乗り始めたよ!」と話すと「そういう人は世界中に結構いてよくそう言われるんだ」と。
ちなみにRyan LovelaceはGlass Loveのサイドカットフィッシュを見てシェイプを始めたそう。
時は経ちアンドリューのムービーの上映ツアーを手伝うようになっていた私は今が良いタイミングかなと思い2020年頃、アンドリューにマッキーさんを紹介してもらったのでした。長年の夢でもあったマッキーさんのサイドカットフィッシュについに乗れるチャンスが来たのでした。まず私が頼んだのは6'6のサイドカットフィッシュ。
ついに板が届き試してみるとそれは今までの板や他のFishとは全く別の乗り味でした。
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板前半のたっぷりとしたボリュームで滑り出しは早く安定感もあるのにいざターンとなると絞ったテールは沈めやすく俊敏に反応してくれるのです。また、レールをしっかり波の面にグリップし大きな弧を描きながらカーブしている時などはまさにスノーボードをしているかのような気分になります。長い時間レールをホールドしやすく、大きな弧を描くラウンドハウスカットバックはどの板よりも簡単に決まります。
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横に走っているだけでもサイドカーブがしっかりと波にグリップし良いラインをキープ出来、通常のツインフィンのフィッシュより安心感があります。
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2022春にオーストラリアのマッキーさんのシェイプルームを訪ねた際にGlass Loveの中でGarth Dickinsonが実際に乗っていたオリジナルのSidecut Fishを見せてもらうことができました。
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この時「この板をリメイクしてみてはどうか」と提案しましたが「そうだね、タイミングを見てぜひ作ってみよう」と慎重なマッキーさんは答えました。
そして2024年。ついにマッキーさんは再びGlass Loveモデルをシェイプする決心をしてくれました。画像のシェイプがNew Glass Love Fish。デッキコンケーブなど、更なるファインチューンが施されています。
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すでに5'7, 5'10, 6'2のストックをオーダーいたしました。オリジナルは5'7だそうです。カラーはクリアボランやベーシックなティントカラーでオーダーしています。ぜひお楽しみに!
カスタムオーダーも可能ですのでご相談ください。6'4くらいまではストレッチ可能なようです。
シェイプはすぐに取り掛かると言っておりましたので3月頃には完成しそうです。
ストックでは他にフレックステールのトライフィンも届く予定です。
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何やらアンドリューと新たなプロジェクトを進行中というMackieさん。今後もぜひご注目ください。