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カビゴンとの向き合い方

割引あり

こんにちは。有給を全てポケカに使っている新卒エンジニア、ダイチです。
今日はカビゴンというデッキ、中でも攻撃手段を持たない「平和カビゴン」について話します。
他のデッキと比べて必要な事前知識が多く、少し長くなっていますが、最後までお付き合いいただければ幸いです。


カビゴンとは

カビゴンはLO(ライブラリーアウト)デッキの一種です。
LOデッキというのは、ライブラリーアウト、すなわちポケカの勝利条件「サイドを6枚取る」を相手に達成させる前に、ポケカの敗北条件「ターンの初めに山札が0枚」を相手に達成させることを目指します。

LOを目指す方法はいくつかありますが、カビゴンにおいてはその手段が少し特殊で、

相手が攻撃できない状況を作り、ゲームを停滞させる

ことでLOを狙います。
ターン経過によってゲームが進まなくなると、残りの山札の枚数が少ない方が負けます。ほとんどの場合、それがカビゴンの対戦相手というわけです。
この状況をよく「詰み」と言います。

カビゴンの心構え

カビゴンを使う上で肝に銘じておくべきことがあります。
それは、

対戦を始める前に対戦は終了しているべきである

ということです。

相手を詰ませて勝つというコンセプト上、何をしたら詰むかというのは明確にイメージできている必要があります。
カビゴンというデッキは、行動の選択肢の幅は広いですが、手数の少ないデッキなので、ひとつひとつのアクションがとても重要です。
そのアクション選択の根拠となるのは相手のデッキ内容です。対戦の中ではほんの一部しか見えないため、対戦が始まる前に相手のデッキを知っていなければいけません。

また、これは特に日本で重要になってくる部分ですが、25分という対戦時間はカビゴンにとっては少し短いです。リザードンミラーですら時間内に終わらないこともあるような時間設定の中、デッキがなくなるまでの数十ターンという長いゲームを終わらせるためにはできるだけ早く1ターンを終わらせる必要があります。その行きつく先が

対戦相手のデッキごとにやることをあらかじめ決めておく

すなわち

対戦を始める前に対戦が済んでいる

というわけです。

デッキリスト

本稿で使用するカビゴンのリストを示します。
安定した動きを行うため、できるだけシンプルな構築にしています。
これ以降の話は全て「この構築でどう勝つか」という内容になります。

平和カビゴン

座学編

ここからカビゴンの「使い方」について話していきます。座学編では対面によらない基本的な考え方、実践編では現環境(ナイトワンダラー〜ステラミラクル)における各対面の考え方を話します(どちらも座学ではありますが)。

カビゴンのコンセプト

初めにも述べましたが、カビゴンはLOデッキです。その中でもstallと呼ばれるものに分類されます。
「攻撃されないこと」を勝ち筋とするため、「何をしたら攻撃されないか」のみを考えて行動します。
基本的にはカビゴンの特性「とおせんぼ」によって攻撃できないポケモンをバトル場に縛って攻撃できない状況を作ります。
そしてもう二度と攻撃できない状態(詰み盤面)がサイドを取られきる前に達成できたら勝ちです。

カビゴンができること・できないこと

本稿のカビゴンにあるものとないもの(のうち重要なもの)をまとめます。

ある

  • 手札、山札からグッズをトラッシュする

  • 手札、山札からポケモンを呼び出す

  • 240以下のダメージを受けまわす

  • V、exからのダメージを無効化する

ない

  • トラッシュからポケモンを呼び出す

  • エネルギーをトラッシュする

  • グッズ以外をトラッシュする

  • 盤面にいるポケモンをどかす

  • V、ex以外からのダメージを無効化する

以上の「ないもの」をケアしつつ、「あるもの」を使って望む盤面を作っていくことになります。そのため、トラッシュするグッズや場に出すポケモンの優先順位を考えることが重要です。例えばビワで手札を見たとき、盤面がまだ出来上がっておらず、相手に手札のポケモンをトラッシュして欲しくなければハイパーボールを優先してトラッシュするなど、相手にとってのカードの使用順を考えて最終的に最も得をする選び方をします。

カビゴンの戦い方

カビゴンの基本的な戦い方について説明します。
デッキの特性上、デッキ作成の段階で各対面ごとの対策が済んでいることが前提ではありますが、ここでは相手が知らないデッキだったとして考えます。

このデッキの目指す詰み盤面としては4パターンあります。

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