しっかり者の女性が大きな組織を束ねることは結構大変かもしれない説
私はよく「しっかりしている」と言われて育ってきた。
(一方で「抜けている」と言われることもあったので、私のどの部分をみるかによると思います)
確か小学生のときだ。
祖母から
「あなたは一人っ子なんだからしっかりせんとね」
と言われた。
なんだかその言葉がいつもどこか頭にあって、しっかりしようとしてきたような気がする。
結婚前、今の夫と私の父が初めて対面したとき、父が言った。
「娘はしっかりしすぎてるところがありますから‥」
こんなに「しっかり」と言われて何なんだろうと思った。
身内に「しっかり者」と言われた私、そしてこれまで接してきた自分の会社の後輩女性たちを見ていて思うことがある。
「しっかりしているなあ」
「仕事ができるなあ」
と思う女性ほど、ポジションがあがって組織を束ねることになっていったとき、苦労するように思うのだ。
ほぼどんな仕事も自分でやれてしまうので、自分で仕事を抱え込みやすい。
チームのメンバーに仕事を振ることがあまりうまくない。
しっかりしているので、頼ったり、ときには甘えたり、という行動に苦手意識をもつ。
個人として「しっかり者」であることは必ずしもよいことではないのだな、と最近思う。
大きな仕事を成し遂げるとき、一人の力で実行することはほぼ不可能だ。
いかに多くの人の力を借り、その気にさせるか。
自分ができる仕事でも誰かに託すこと、誰かを頼ること、誰かを巻き込むこと、そういうことが大きな仕事を成し遂げるとき、組織を束ねるときに必要になる。
私自身が言われてきた「しっかり者」という言葉の功罪を思う。