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パーソナルカラーの話(茶色との和解について)
自分に似合う色が長年分からなかった。
捻くれ者なのでパーソナルカラーなるものについても「いや好きな色着たらいいやんけ」とか思ってた。
しかし知っていた。
わたしは純然たる、いわゆる「イエベ秋」であることを。
イエベ秋とは↓
・肌や見た目の印象は?
第一印象はシックで落ち着いたイメージで、暖かみや穏やかさがあり、大人っぽい雰囲気。肌は黄みが強くマットな雰囲気だったり、ゴールドがかったような深い色だったりする場合が多いです。ほおや耳たぶに赤みがなく赤面しづらいことや、キレイに日焼けする方が多いのも特徴。
資生堂様いい感じに表現してくれてありがとう。
要は色黒なのである。ゴールデンウィークに一歩も外出しなかったのに、連休明けに同僚から「焼けた?」と言われたこともある。なんで???
ついでに顔も濃い。弥生ではなく縄文顔、東南アジアに行くと高確率で現地人だと思われる。近所のケバブ屋のトルコ人に仲間だと思われ、現地語でめちゃくちゃ挨拶されたりしたこともある。この色黒さと彫り深さが長年微妙にコンプレックスだった。
そして、タイトルにもある茶色。
中高生のころ、いわゆる古のオタクだったわたしはよく「絵描きさんに50の質問!」みたいな質問集をオタ友と回答しあって遊んでいた。その時に、お互いの印象を書くみたいなものがあって、「相手のイメージカラーは?」というのがあった。
その時に友人が書いたのは「茶色」だった。
なんかショックだった。
茶色て。華やかさもない、んな地味なイメージなのか・・・わたしって・・・まぁたしかに肌は日焼けして限りなく茶色いけど・・・もっと青とかサァ・・・(幼少期セーラームーンの亜美ちゃんが大好きで知的ブルーへの憧れが強かった。レイブンクローに入寮したかった人生)
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それがきっかけだったかはさておいて、わたしの中で茶色に対する抗いみたいなものが生まれた。わたしは地味じゃない!と、鮮やかな色を選ぶようにしていた。色黒が強調される気がして、黒も苦手だった。
でもなんだかしっくりこず、結局白やチャコールグレー、ネイビーなど無難な配色が多かったように思う。何色を着たらいいんだか分からない、色難民だった。
変わったのは今年のことである。
きっかけは誕生日あたりに金髪ハイライトを入れたこと。
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自分でもすごく気に入ってたのだが、この色にしてから、「かっこいい!」と言ってもらえることが増えた。それは、わたしを表すボキャブラリーに今まで無いものだったので、単純に嬉しかった。
髪色を変えると、メイクも服も変えたくなってくる。
Osajiにネイルを見に行ったら、店員さんが「絶対にベージュ、ブラウン系似合うと思います!」と、いくつか持って来てくれた。
ぐぬ、茶色、と思ったが、つけてみると、ものすごく馴染んだのだ。
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文通と砂浜を試した時、Osaji の店員さんに言われた。
「これ似合う方あんまり居ないんです。似合う方にぜひつけて欲しいです」
その時、自分の茶色に対する反抗心がじわーっと融解していくのを感じた。
そうか、似合うのか。
もう一つ決定的なことがあった。
秋の羽織りにしたくてシャツを探していた時、今まで入ったこともないお店の店頭に飾られていた深いカーキのシャツが、なんていうかわたしを「呼んで」いた。導かれるまま試着した。
本当は明るめのベージュ系を探していて、同じシャツでベージュもあったのだが、圧倒的にカーキだった。我ながら似合いすぎていた。
なぜか店員さんも興奮気味に「絶対カーキです!中に黒のインナーとか着て・・・黒いカーディガンとかも合うかと。あとちょっとゴツめのゴールドアクセとか付けてください・・・!!良いです!!(妄想してくださっている)」とたくさん提案してくださった。ありがとう・・・
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即購入してしまったこのワークシャツは、9〜10月中ほぼ毎日着ていた気がする。似合う色は、自分に自信を与えてくれる。外出が楽しかった。
ここで冒頭引用した資生堂ワタシプラスのパーソナルカラーのページを見返してみる。
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そうそう!右下!!これわたしに似合うやつ!!!
気付いたのは、茶色を中心としてかなりのグラデーションがあるということ。
白は200色、黒は300色あるとアンミカ様がおっしゃっていたが、茶色もしかり。(というかあらゆる色がそうだ。) 茶色をベースに緑を加えれば深いカーキに、赤を加えればこっくりとしたバーガンディにもなる。色難民だったわたしはようやく安息の地に辿り着いた気がした。
わたしは茶色が似合う人間だったのだ。茶色はわたしを表す色ではなくて、わたしという人間を引き立ててくれる色なんだ。
髪色を変えて、周りが与えてくれたたくさんの肯定的な言葉が、わたしと茶色との確執を溶かした。(昔わたしのイメージカラーを茶色と言った友人とは今はもう連絡をとっていないけど、天性のカラーリストだったのだろうか…)
肌質や体質を変えることは難しい。
色黒で、顔も濃くて、ついでにアトピーのせいてですぐに乾燥し、赤くなり、掻いて傷だらけで、手なんて皺々でおばあちゃんみたいだなと思う。
でもこれがわたしのからだである。
2023年は、そんなからだじゃないと似合わない色に出会えた、というか、再会できた年だった。
一番最近買ったのは、CaBANのカーディガン。
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見た瞬間、「わたしに似合う赤があった!!!」 とテンションが上がった。
今まで赤は惹かれるけど似合うと思えない最難関色だった。しかし、深いけどボルドーではない、でも鮮やかな、ようやく自分に馴染む赤が見つかった気がした。
自分の器ごとありのままを愛するために、頭の頂から爪の先まで、「自分だ」と思う色を、これからも見つけていきたいものである。