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失ってきた私が、失う前のあなた達に思うこと。

◇保育士としての日々

私は今、保育士として、2歳児の子ども達との日々を過ごしている。

18人の、小さな子ども達。


どの子も思いがあり、個性があり、好きなことがある。


あれがしたい、

これをしたい。


そうして、日々を、生きている。


その18人の子ども達は、

起きている時間の大半を、私と過ごしてくれている。


平日に至っては、大好きなお母さんやお父さんよりも、

ずっと、時間を共にしていることになる。


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子どもたちに対して抱く感情は沢山あるのだけれども、揺るぎない一つの思いがあって、


それは、

どの子もみんな、《愛おしい存在である》ということ。


何が素晴らしいかって、《楽しい時に、心から笑う》こと。

『好き!』『嫌い・・・』が明確にあること。


精一杯、考え、感じ、生きている・・・!


キラキラしていて、本当にまぶしい・・・。



◇年を重ねる度に、私たちは何かを失ってきた

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大人になると、自然に身に付けていた力があるように、

気付いたら失ってしまったこともある。


私の場合、自分の『好き』をどんどん見失っていった。


私は昔、好きだったことが沢山ある。


🔸ピアノを弾くこと。

🔸絵本を読み、空想すること。

🔸歌を唄うこと。

🔸空を見上げること。

🔸言葉で、自分の思いを伝えること。

🔸おしゃれに気遣うこと。


🔸大好きなお母さんに、

ギュッと抱きしめてもらうこと・・・。



沢山の『好き』だったこと達が、


気付いたら、いつしか、私の中から

なくなっていた。



心を壊す経験をしてから、自分を取り戻すまでの10年以上の歳月で、私は知ったことがある。


自分を認め、受け入れることは、

自分の『好き』を守ることと、ほとんど同義だった。ということ。



幼い頃に抱いていた、『好き』は、

おそらく、

神様が私に与えてくれた【贈り物】だったと思う。


生まれて間もない内に自然と芽生えた、『好き!』という気持ち。

それはもう、本能に近しいとすら思う・・・。


『好き』を大切に、守り、育んでいくことは、

心の軸を作ること。


『好き』と思ったことの一つ一つが、私が、心から大切にすべき存在だったのだ、と。


そう。私は思い知った。


幼い頃からの『好き』を、壊してはいけない。


自分の心の中から、自分の『好き』を追い出すことは苦痛だ。

それは、《心》を減らすこと。



自分の『好き』を、とことん味わいたい。


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心から共感し、感銘を受けたある女性との出会い。

思わず心が痛くなるほどに、感情が溢れて涙した映画・・・。

出会ってすぐに、無条件で愛したその一曲。



これらは、本当に大切な感情を私にもたらしてくれた。


こんな風に、これからも、

心動かされる存在とたくさん出会い、


その度に自分の心を、広く大きく使いたい。



『好き』を自分で壊したり、潰したりしている場合ではない。

『好き』は、自分で守るべきなんだ。



誰に、なんと、言われようと・・・。

だって、どうしたって《好き》なのだから。



事情があって、蓋をしたところで、

誤魔化しようがない。



◇保育士になってから知った世界

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今私が、見ている世界は、子ども達一人ひとりの『好き』で溢れる世界。


◇車図鑑を一日中見ていても飽きない子。写真を見ただけで、車種名まですぐに言える・・・!
◇覚えた歌を、アイドルのようにみんなの前で元気に歌う子。音程もばっちりで驚かされる。
◇見事な見立て遊びを披露してくれる子は、ただの赤色のブロックを《いちご》にも《唐辛子》にも変えてしまう、想像力が豊かな子。
◇走ったり飛んだり、体を動かすことで顔を輝かせる子。
◇お絵かきに、他の子の何倍もの時間を夢中になって取り組む子。



みんなみんな、自分の『好き』を持っている。

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この子達は、気付いているのかなぁ。


自分が今、『好き』って思える、とっても素敵なことと出会っているという事実に・・・。



いつしか、自分が『好き』だって思っていたことを、手放そうとするかもしれない。

でも、結局、その子らしさの原点は、

今ここで、とことん楽しんでいる、その『好き』にあると思うんだ。


だから、私はどうにかして、守りたい。

一人ひとりの、その『好き』を。


『好き』から発展して、生きる力を得るだろうから。


いつか、みんなが抱いている『好き』は、

色々な事情で少しずつ潰されていく日が来るのかもしれない・・・。

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◇親からの許しが得られなくて・・・。
◇周囲に心ないことを言われて・・・。
◇誰かと比較して、劣っていることが辛くて・・・。

などなど。


私たちがこれまで経験してきたように。


苦痛を味わい、

そして、心からの『好き』を、

忘れたり、棄てたりするのかもしれない。


私たちと同じように、

この子達もいつしか、自分の『好き』を失っていくのだろうか・・・。



◇どうしたら、『好き』を大切に出来るかな?

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今、子ども達が持っている『好き』を、私も一緒に大切にしたい・・・。


保育士である私は、そう心に思いながら、

日々子ども達と関わっています。


『好き』を愛そう。認めよう。

だからこそ、『好き』を、存分に楽しめる環境を用意したい…!!



保育の世界では、子どもの自由な遊びを否定する大人もいます。


積み木で、ままごとをする姿を見ては、

「その遊び方は違う!」


空を観察していただけなのに、

「ボーッとしないの!」


などと言う。


大人から見たときの正解というものが、

もしかしたらあるのかもしれないけれど・・・



でも、その子には・・・


その子だけの世界があり、

興味があり、


やってみたいことで溢れている、

のだと私は思う。


◇あなたの『好き』を、一緒に見守ってもいいですか?

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子どもが抱いている[興味][関心][知りたいこと!]は、

日常の些細な場所にも溢れてる。



自分ですら自覚していない程の《小さな好き》から、

自分の存在意義にもなり得るほどの《大きな好き》まで。



一つ一つを尊重する関わり方って、

もっとあるんだろうなと、私は日々勉強したり、模索している。



色々な保育観の先生達がいて、私には私の思いがある。

そんな現場で、どのように動くべきなのか。


どう関わるべきなのか。


悩むことは多いけれども、私は私で、軸を持って生きていきたい。


子どもの抱く『好き』を知り、守りたい。


それだけ。

ただ、シンプルな話。



だって、今私の目の前にいる子ども達はそう、

愛すべき沢山の『好き』で囲まれていた、かつての私と同じ。



かつて自ら手放した『好き』を、

大人になってから、また拾い集めようとした私は、


あなた達の『好き』の一つ一つが、本当に愛おしく見えるから。



だから、私は私の思いのままに、

あなた達の『好き』を、全部愛したいと思うのです。

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りこ
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