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その“よくある話”は、私にとっての第一歩。

◇苦痛のバトンを折ってしまいたい

素材 ぬいぐるみ うさぎ (1)

父と話したことをメモに残しておく。


それは、よくある話。
だけど私にとっては、勇気ある第一歩。


私は知った。
父からバトンを渡され、気付かずにそれを受け取っていたことを。


繰り返す苦痛、その連鎖、その輪の中に、
いつしか私は入ってしまっていた。



だから、怖いのだろう。


いつか子どもを授かって、
自分が《母》と呼ばれる存在になる日がきたとして、

出会ったわが子に、
【苦痛のバトンを渡してしまうのではないか】ってことが。



父は、兄のことが嫌いだと言った。
幼い頃、兄の存在が怖くて仕方がなかったと。


そして、今大人になってから、感情的になるとつい、
『嫌いだった兄のような言動を取ってしまう自分がいる』と。

そう言った。


◇繰り返したくない苦痛の連鎖

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繰り返している。


子ども時代の傷を、癒やせないままに大人になってしまった人は、
今もまだ、抜け出せないままでそこにいる。


自分がされて嫌だったことを、他者にしてしまう。



恐らく、父には分からない。


子ども時代、否定されて育ったから。


心を認められずに生きてきたから。

人と人との親しい付き合い方を知らずに大人になったから。



それ以外のやり方が分からない。


だから、父は、知らぬままに繰り返した。

子ども時代の辛かった経験を、同じように他者にもたらした。



そして、娘である私は、知らぬ間に、そのバトンを受け取ってしまった。



だからこそ、だからこそ、知らないと・・・。



大切な相手の心を、受け入れて、温かく愛する、優しい方法を。

早く、早く、
知らないと・・・。


私はもう、繰り返したくないんだ。

このバトンを、次の誰かに渡したくない。


◇かつての両親のことを考える

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こんなことを思ってしまっては、罰が当たるのかもしれないけれど、
両親から受けた多くのことが、とても辛かった。


両親がやってきた子育てを、私は愛せない。
好きじゃない。



きっと、親になってからでしか分からない苦悩も苦痛も、
葛藤も、多くあるのだと思う。


《母として》ではなく、《自分として》人生を生きるこの立場だからこそ、
好き勝手両親に文句を言えるのかもしれないし。

本当に全くもって分からないけれど。


小さな子どもに対する、彼らの関わりを見ていると思う。


父も、母も、それぞれの方法で、悪気なく、ただただ横暴なんだ。


暴力的に無理強いをしたり、遠回しに相手の選択肢を狭めていたり、
相手の気持ちを無視してしまう。


一番大切なことを、見失う生き方をしているなぁ。


私が生きやすい子ども時代の暮らし、
その答えが見つかったら、多くの子どもが生きやすい世の中になると思っている。


大人が変わるしかない。


幼い子どもが持っている選択肢よりも、大人が持っている選択肢の方がずっとずっと多いから。


子どもが生きやすい人生を送るためには、大人が変わっていくしかない。



◇変わるための原動力を探す

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大人が変わるために必要なことは、
その大人が、かつて傷を背負っていた【子ども時代の自分】を癒やそうと考えること。


自分を知ること、癒やすこと、認めること、


それを突き詰めて考えると、それはきっと、【今を生きる子ども】が救われる話。


父がやるべきこと。
それは、子ども時代の自分を癒やそうとすること。


父が未だに取り憑かれているのは、かつての子どもだった頃の自分。


傷が癒えてないから、未だに出てきて、周囲の人間に当たり散らしてしまうのだ。


駄々をこねて、ワガママをいって、
癇癪を起こして、泣きわめいて・・・。


そんな子どもが、父の中に住んでいる。



そして父は、そんな《子ども時代の自分》と上手くやれていない。


大人になったその体で、《子ども時代の自分の心》に従うままに、


大切な家族に暴言や暴力を使って当たり散らしてしまうのだ。



もっと過去の自分を、

“救おう”と思ってみても良いのだと、そう、伝えたい。

もう、許されても良いのだから・・・、と。



私も、父も、心の中にいて、今も泣き叫んでいる過去の自分を、もっと愛しても良いだろうに。



私が父から受け取ったバトンの使命は、

【私自身が、かつての自分の心を癒やす】こと。



そして、大切な存在を、むやみに傷つける連鎖から抜け出すこと。


大丈夫、抜け出せる・・・。


私は、少しずつ、前へと進んでいる。


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りこ
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