
DDTプロレスに学ぶバンド演出
まさか私がプロレス好きになるなんて…
小さい頃…いや今も小さいな(身長152cmちょい)
やり直し。
幼い頃はテレビでたまにプロレスを見ていたが、大人になってからは、正直プロレスに触れる機会は少なかった。
2年前のある日、プロレス好きの友人に誘われ、DDT(プロレス団体名)の興行を見に行った。
そして、驚いた。
DDTは、とにかく "面白く" 楽しませようとする。
オープニングアクトは、まるでコメディーだ。
そして、コメディーを演じる選手たちは、みな真剣だ。
私はバンドやる人間として尊敬の念を覚えた。
プロだなぁって。
彼らがやりたい仕事はプロレスで、コメディーは苦手な選手もいるかもしれない。
でも、だからといって、コメディーを適当にはやっていなくて、シナリオがあって、ちゃんとショーになっている。
人を笑わせるってそんなに簡単じゃないって、ライブで面白いことができない私は知っている。
中途半端じゃだめ、振りきらないとお客さんは素直に笑えない。
彼らは、ちゃんと客席を笑顔にしている。かっこいいな。
新しいファンをつかむ方法
客席を笑いであたためた後、試合はメインイベントに向かって徐々に緊張と硬派モードを増していくのだが、どんなに真剣で、笑う要素が不要な試合であっても、選手たちはどこかにお楽しみ要素を入れてくる。
それがスピード感だったり、アクロバティックな技だったり、凶器だったりと人それぞれだが、よくもまあ、あんな「一瞬の気のゆるみが命取り」な試合をしながらオモシロ要素入れてくるなぁとうっとりする。
プロレスだから、本来はレスリングをしていればいい。
だけど彼らは、レスリングを笑いとスリルと感動のショーに仕上げる。
だから私みたいに、レスリングを見る習慣がなかった人が興味を持つ。
私の場合、最初こそエンタメ要素が楽しいDDTを中心に見ていたが、今はDDTに限らずどの団体の個性も楽しむようになった。
オモシロ要素は要らない、硬派なプロレスが好きだという人もいるだろうし、それがプロレスそのもののファンというものかもしれない。
でも少なくとも私は、DDTを見てプロレスが好きになった。
DDTは、プロレスの楽しみ方や入り口を増やしている団体だと思う。
そういえば昨日(2022年6月21日)、マツコの知らない世界にDDTサウナ部こと「The 37 KAMIINA」が出演してたな。
マッチョ男性によるサ旅紹介。これはまた、新たな入口からのプロレスファンが増えそうだ。
プロレスを10倍楽しめる演出
2022年6月12日に、さいたまスーパーアリーナで開催されたプロレスイベント『CyberFight Festival 2022』の舞台演出も凄かった。

後半戦の入場演出は、LDHが担当したそうだ。
個人的にはDDT 佐々木大輔選手の演出が好みだった。

すっかり演出に見とれて動画を撮り忘れたので、代わりにDDT の入場演出動画を、どぞ。
やば。かっこよ。
プロレスを見せるには過剰な演出だという声もあるかもしれないが、個人的には、これらの演出によってよりフェス感の興奮を得られたし、プロレスを10倍楽しめた。
バンドがすべき演出は…
DDTに限らずだが、サイバーファイトの興行演出は、いつも刺激的でわくわくする。
自分のバンドで同規模の演出はできないが、その考え方はとても参考になるし、自分たちレベルに落とし込んで考えれば何かしら形になると思う。
演奏さえすればファンとスポンサーがつくバンドなら、とっくにメジャーシーンで活躍してる。その域にいないのだから、曲をよりカッコよく見せ、聴かせ、楽しんでもらうための演出は必要だ。
自分たちで自分たちのカッコイイの正解をつくっていく中で、お客さんも一緒にカッコよさを楽しめるものでなければ、単なるひとりよがりのイタバンドだし。
と、もっともらしいことを語っているが、まだ明確な答えは出ていない。
ただ、いずれにしてもDDTがプロレスの入り口をこじ開けているように、私も自身のバンド「SPIRALL GATE」への入り口と間取りを広げる仕掛けを考え始めてはいる。
その前にレコーディングしなきゃだけど。さて今日はプリプロやりますよー。