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春馬君と蓮の花に癒された時間のこと

若い頃、全国に出張して歩いていて、全ての都道府県を訪れた事があるのがプチ自慢の私ですが、茨城といえば、行き先はつくばか水戸ばかりで、土浦は素通りでした。

月の2/3は出張で、ようやく普及し始めたピッチと、当時としては馬鹿みたいに高かったノートパソコンを持ち、移動中は、仕事してるか爆睡してるか。今では当たり前のワークスタイルだけど、当時はなんじゃそりゃ?という感じでした。そんなわけで、土浦を通過した記憶すらありません。

でも今思えば、春馬君がまだ土浦から東京に仕事で通っていたくらいの頃、私も幾度となく東京ー土浦間を移動してたんだよなぁ。

なんて事を思いながら、車窓を眺めていたら、こんな事でもなければ、一生降り立つはずのなかったであろう街に、あっという間に到着。昨年とは違って、梅雨も明けて見事な真夏日の土浦。二日間の旅の始まり。

どこで、どんなふうに7月18日を迎えるのか。

この一年、春馬君を思い続けて来た人にとっては、ただ、ただ、春馬君と向き合う週末なんじゃないでしょうか。
たとえ、いつもと変わらぬ日常の中にいても。

知れば知るほど愛すべき存在と出会ってしまったのに、いろんなモヤモヤとただ向き合わなくてはならない理不尽さを、1年で最も感じる日が7月18日。

この一年で消化できた思い、
一年かかっても変わらない思い、
どうやっても受け入れられない思い、
なんとか前を向かなくちゃという思い、
そして、出会えた感謝。

私は、どうしても日常の一部としてこの日を過ごしたくなくて、同じ思いの春友さんの企画に乗っかり、春馬君がいた場所を巡る旅に出る事にしました。

土浦周辺で、ゆかりのある場所を訪れ、春馬君が食べたものを食べ、春馬君が好きだった海などをひたすら巡る旅。

あー、ここにいたんだなぁ、と思いながら、場所によっては、写真で見た風景の中で、ただ空を見上げ、風の音や街の喧騒の中に身を置いていました。
都内にもそういう場所は沢山あって、これまでも何かの折には、訪れて来ました。でも、より自然が豊かな茨城は、わりと鈍感な私でも、なにか研ぎ澄まされる感覚があるから不思議です。

また、土浦市の街中では、春馬君を愛して止まない方達が、心温まる手作りなイベントを開催してくれたりもしていました。
暖かい雰囲気の中で、心穏やかに過ごす事ができたのは、故郷を愛し、故郷に愛された春馬君のおかげだなぁと、しみじみ。。。

行く先々で、同じような女性たちのグループとすれ違います。感覚的に数十では済まない人数が、この日を春馬君の故郷で迎えていたのではないでしょうか。

みんな行く場所は、大体似たり寄ったりなので、どこへ行っても、同じような顔ぶれ。
そんな中、私たちのツアーで、ほかのグループに出会わなかった唯一の場所が、蓮根(レンコン)畑。

茨城へ行くと言ったら、春友さんがちょうどハスの花が最盛期だと教えてくれました。
春馬君も、なにかの機会に茨城の名所として、土浦の近くのハスの花が見られる公園をお勧めしてた、と。

という事前情報だったので、ハスの花は、てっきり公園で見るものと思っていたら、郊外へ向かう道すがら、見渡す限り、一面の蓮根畑という場所に遭遇しました。

聞けば、土浦市は蓮根の生産量日本一だそうです。
蓮根の旬は秋から冬にかけてですが、花は夏場に咲くらしい。早朝に開いて、昼には閉じてしまい、あっという間に散ってしまうのだそうです。

ずいぶんシャイな花です。いったいどんな花なの?と思って、蓮根畑の近くで車を止めて、行って見てみると、昼間でも花を咲かせているのんびりさんが、ちらほらいます。花の世界にも、教科書通りにはいかないマイペースなヤツがいるんだねー。

ハスの葉は、大きいもので直径1メートルもあろうかという立派なもの。まるで傘みたい。それが、まるで、水に浮いているかのように、ゆらゆらと、悠然と風になびいています。

その葉っぱの間から、まっすぐ空に向かって力強く咲く花。
夏の青い空が似合う大きな花は、美しくて、遠くからでも目立って華があります。
写真を撮ろうと近寄ると独特な香りがふわっと漂います。

畑だから、同じ種類なのでしょうが、よく見るとひとつひとつ違う表情のある花です。花も葉っぱも、水から出ている部分は、圧巻。大きくても繊細で、美しさしかありません。
でも、その水から下は泥に浸かっている。
根っこが蓮根。
味があるのは、水面より下の見えない部分なんですね。

そんなこんなで、写真を撮ったり、風を感じたり、葉っぱの触れ合う音に耳を澄ましたたり、どれだけこの畑を眺めていた事か。

春馬君に導かれてやってきた土浦で、またひとつ新しいものに出会いました。
いや、春馬君の化身だったのかもしれないな、なんてふと思ったり。

普段は、自然のことにはあまり興味のない私が、わざわざ車を止めて、蓮根畑を見ようと思う事自体、あり得ない事。
なんでそんな気になったのか。。。

いたずら好きで知られる春馬君の事だもの。
普段はオーラを消していても、たまに、こうやって、いろんな所にふと現れては、みんなの心を癒やそうとしてくれているのかも。。。ね、なんて。

これからは、ハスの花を見るたびに、この旅の事を思い出すのでしょう。
そして、きっとその度に心が癒されるのだろうと思います。

2日間、ご一緒してくれた春友さん、土浦で出会った素朴で温かい人たち、すれ違うと、なんとなく「こんにちは」とご挨拶する礼儀正しいファンの方々、地元で昔から春馬君を大切に思って、思い続けて、ファンのための居場所を作って下さっている方々。
そして、蓮根畑に咲くハスの花に導いてくれた春馬君。

いろんな人の思いに癒された2日間でした。心から行ってよかった。

さぁ、また新しい1年が始まります。

時は止まったままの部分もあるけど、進んでいる部分も確かにあります。
止まっているのは春馬君のせいだけど、進んでいるのもまた、春馬君のおかげなんだな。

うっかり油断して焼けてしまった腕を眺めながら、今日からまた、少しずつ進んでいきます。
止まりそうになったら、真夏の土浦で見たハスの花を思い出す事にしよう。

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