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【外部受験】東北大学大学院工学研究科に合格しました!【合格体験記】

みなさん、こんにちは。
この度、東北大学大学院工学研究科電気系3専攻に合格したため、合格体験記的なものを書かせていただきます!外部院進で迷っている方の役に立てれば幸いです!



地方国立から東北大学へ!

初めて私のnoteを見る方のために軽く自己紹介をさせていただきますね。
私は現在某地方国立大学の4年生で、いわゆるブラック研究室に配属されています。

東北大学大学院の受験を決めたきっかけは、ブラック研究室からの脱出…、ではなく学部受験での失敗がきっかけです。前期で東北大学を受験しましたが力及ばず不合格、後期で今の大学に合格したのですが、やはり諦めきれず院でリベンジしてやろう!という経緯です。

まあ、普通の流れですね(笑)

受験までのスケジュール

ここでは、受験勉強を本格的に始めたときから受験本番までの流れをまとめたいと思います。後ほど詳細に書きますが、大学1年から3年の12月までは院試のための勉強は全くしてませんでした。

1月~3月 TOEIC受験

この時期は院試には必須なTOEICの勉強を中心におこなってました。
TOEICの受験は初めてだったので、勉強は単語帳を読んだり過去問を解いたり…、といった具合でした。

研究室訪問で先輩方から聞いた話では、600点取れていれば周りと大きな差はつかないと思うよ~とのことだったので650点くらいを目標にしたつもりが結果は590点・・・。

皆さんは早いうちに受験をしておくことをおススメします。

4月~5月 基礎専門科目のお勉強

TOEICの受験を終えた後は本格的に筆記試験の勉強へ。
今年から電気系3専攻の受験科目が4科目から3科目に変更になり、1科目にかける勉強時間が増えたのでラッキー!(その分1科目の配点は大きいですが・・・)
受験科目は数学基礎・電気回路・電磁気学の3科目にしました。電気系を受ける人はこの3科目で受ける人がほとんどなのでは?各科目は以下のように勉強を始めました。後ほど詳しい対策とかまとめておきます。

【数学基礎】
数学基礎はこの3科目の中でも比較的優しめなので、自分の大学の資料や教科書を参考に勉強を始めました。東北大学のHPに上がっていた過去問を見てなんとなくの傾向をつかんで勉強を進めました。

【電気回路】
私の中で一番焦りを感じたのがこの電気回路でした。というのも、実は電気回路の授業は大学1年生の授業以来ちゃんとやっておらず過去問を見てもまったくわからなかったからです。とりあえず電気回路の教科書を中古で購入して基本から頭に叩き込んでいきました。

【電磁気学】
電磁気学も大学の授業で取ってましたが、頭からはスッポリ抜けていました。ですが、4月から配属された研究室の研究内容が電磁気学をベースとしているため、研究に必要な電磁気学の知識を復習するのと同時に勉強を進めました。

とりあえず最初はこんな感じで勉強を始めました。しかし、4月から配属された研究室のコアタイムが平日の10:00~17:00だったので朝や夜にちょっとずつ進めるしかありませんでした・・・。

どの科目も基本から抜けていて過去問もまったくできなかったので、特に1,2年生で外部院進を決めている人は大学の授業をちゃんと受けて基礎的な知識を定着させているととっても楽だと思います。

6月~8月 研究室訪問・過去問演習

私は6月の頭に研究室訪問に行きました。研究室訪問の時期はネットにもいろんな情報が出回っていますが、自分の研究テーマが決まってから行ったほうが教授とも話がはずんだりして色々お話できるかな~って感じます。遅くても院試の出願が始まるまでには行ったほうがいいかなと思います!

ちなみに、研究室訪問が必須というわけではありませんが…
研究室訪問は行ったほうがいいです!

研究室によっては事前に訪問がないと受け入れないところもあるそうですが、なんといっても一番大きいメリットは過去問と先輩の解答がもらえるからです!大学HPの過去問は3年分とかで、しかも解答もないのに対して、私は先輩から20年分くらいの過去問とその解答をもらいました。
あとは先輩方からリアルな研究室事情を聞けたり、研究設備を見していただいたり…、モチベーションもめっちゃあがるのでおススメです!

あと、先生によっては忙しい先生もいるのでアポは早めに取りましょう。

実はこの時期になっても各科目の復習がまったく追いついていなかったので過去問をゲットした後は過去問を解きながらわからないところを復習するという勉強法に切り替えました。最初は先輩の解答をほぼ写すだけみたいな感じでしたが、だんだんと自分の力だけで解ける問題も出てきました。先輩は10年分を3周したとか言っていましたが、平日はほとんど研究室だったので7年分を2周くらいしかできませんでした。これくらいでも十分各科目の傾向とかは見えてくるので、とにかく過去問にふれることが重要だと思います。

院試本番!&合格発表

院試の前日や当日は変にいろんな問題を解こうとするとかえって自信がなくなったりするので、いつも通りに過ごしました。皆さん自分自身のルーティンがあると思うので、好きなように過ごすといいと思います。遠方から行く人は行き帰りの切符だったりホテルだったりの予約を忘れずに!

当日は100人くらい入る大きい講義室(会議室?)で3科目で試験時間は9:40~12:10の150分でした。左上にホチキス止めされた分厚い問題用紙とおなじく表紙を含めて4枚の紙がホチキス止めされた解答用紙、メモ用の草案用紙が1枚配られました。解答用紙の表紙を除く3枚は受験番号と回答する科目を選ぶ欄を除いて表も裏も白紙で、1科目あたり1枚の解答用紙で答えるものでした。計画的に書かないとスペースがなくなったりするので注意です。どの科目から手を付けても大丈夫で、自分のペースで時間配分を決めれるのでとてもやりやすかったです。

手ごたえとしては、
電磁気学・・・×:1問 △:1問
電気回路・・・満点(であってほしい)
数学基礎・・・△:1問
という感じでした。
過去問と比較しても割と優しめな問題が多く、終わった後も周りの人たちがみんな余裕そうだったので正直落ちたかな~って思ってました。

合格発表は研究室のパソコンで確認しました。同期や先輩も結果が気になっていましたが最初はだれもいない部屋で結果を確認し、まさか自分の番号がのっているとは思ってもいなかったので何度も受験票の番号があっているかを確認してました笑

学部時代の生活や成績

どうせ1年のころから真面目ちゃんで成績もいいんでしょ?とか思っている方、やっぱ成績悪いと試験できてもダメなのかな…と思っている方へ、私の大学生活をお見せしましょう。

学部1~3年生までの過ごし方

先ほども少し書きましたが、1~3年生の間はまっっっったく院試のための勉強はしてませんでした。授業の中間試験や期末試験を乗り越えるので精一杯でした…。いったい何度徹夜したことか…。サークルにも2つ入っており、どちらも土日の活動がメインだったので、ほぼ毎週末は朝から夜まで活動するという生活がサークルを引退する3年生の12月まで続いてました。

ということで、4年になるまでは普通の大学生をして過ごしていました。

成績(GPA)について

続いて、皆さん気になる成績についてです。
確かに入学したての頃は真面目に授業を受けていましたが、一度さぼり癖がついてからは一気に成績は右肩下がり・・・。
チューターの先生からは「留年に片足突っ込んでるよ」と言われるほどに・・・。しかも2年後期に必修の科目が未だに取れていないという怠惰っぷり・・・。 

そんな私の気になる通算GPAは…、2.69でございます。

なんともツッコミづらい数字ですが、私の学科全体の下位25%にあたります。こうやって聞くとけっこう低いですね。ていうか、成績よかったら今みたいなブラック研究室にいませんがな。

つまり、成績悪くても大丈夫!(たぶん)

確かに出願時に成績証明書の提出が求められますが、おそらく筆記試験を免除するかどうかの判断に使っているのではないかな?と思います。(まじで個人的な憶測なので信用しないでください)特に電気系3専攻は面接がないので、筆記さえできれば問題ないと思ってます。
まあ、成績が高いに越したことはないですけどね。

各科目の対策

ここで私が院試勉強して感じた各科目の対策などをまとめたいと思います。
あくまで私が感じたものなので、参考程度に見てくださいね。

数学基礎

先ほども書いた通り、他の科目に比べて難易度は高くないのでなるべく短い期間で復習を終わらせて他の科目に時間を使ったほうがいいでしょう。主な出題範囲ごとにまとめると以下の通りです。

・ベクトル、行列
過去問を見てもらうとわかりますが、高確率で固有値と固有ベクトルを求める問題がでてきます。固有値や固有ベクトルの求め方、また正則行列との関係などはしっかりとおさえておきましょう。

・ラプラス変換
ラプラス変換の定義を丁寧に書いてくれる年もあれば書いてない年もあるので、とりあえず覚えておきましょう。あとは基本形の変換も覚えておきましょう。あとは逆変換にも慣れていればおおよそ大丈夫だと思います。

・フーリエ解析
ラプラス変換と同様に、フーリエ変換やフーリエ級数展開の定義はしっかりと押さえておきましょう。出題頻度が少ないのではっきりしたことは言えませんが計算さえできれば問題ないでしょう。

・複素関数
複素関数も出題頻度は少なめですが、今年出題されたのでちょっとビビりました。とりあえず留数定理は必須で覚えて使えるようにしておきましょう。また、過去問ではジョルダンの補助定理を使う問題が出てくるのですが、この定理は初耳だったのでYouTubeにあがっている東北大学応用数学Aの授業動画で勉強させていただきました。重要な定理としてはこの二つあたりだと思います。
今年の問題は少し特殊で、証明問題がメインだったので今の定理は使いませんでしたが、しっかりと押さえておくことをおススメします。

数学基礎はだいたいこんな感じですね。教材とかは自分の大学の教科書を使ったりしましたが、過去問を解答見ないで解けるようになるまで繰り返すだけでも十分対策できると思います。

電気回路

続いて電気回路です。こちらも基本的には過去問を中心に解いて、苦手なところや不安なところがあれば教科書で演習をするといった感じで進めていました。

・交流回路
合成インピーダンスを求める問題や共振周波数を求める問題など比較的単純な問題が多い感じです。合成インピーダンスなどはけっこうゴリ押しで求めたりするので計算ミスには注意です。あとはフェーザ図の描き方や、余裕のある人はベクトル軌跡についてもやっておくとより安心だと思います。相互誘導回路は等価回路も描けるようにしておきましょう。全体的に面倒くさい問題が多いので計算方法を工夫するなどの力が必要かなという印象でした。

・過渡現象
まあ普通の過渡現象を扱う問題です。回路方程式を立てて、ラプラス変換をして、最後に逆変換をして…、という流れですね。最後のラプラス逆変換が少し面倒だったりするので苦手な方はいろいろな問題をやってみるといいと思います。

・分布定数回路
分布定数回路は電気回路をほとんどやってない自分には未知の領域でした。ですが、解き方さえ覚えてしまえば大丈夫です。基礎からしっかりできる方はそれでもいいと思いますが、私のように吸収が遅い人はとりあえず解き方から覚えちゃうのがいいと思います。過去問でも結構な頻度で出題されているので繰り返しやってみるとだんだん定着していきますよ!

参考書は電気学会の電気回路論を使用しました。ぶっちゃけ演習問題くらいしか使わず、ほとんどは過去問演習ばっかりやってました。私は聞くのを忘れていましたが、研究室訪問でおススメの参考書とか授業で使用してる教科書とか教えてもらうといいと思います!運が良ければもらえちゃうかも!

電磁気学

電磁気学はとりあえずマクスウェルの方程式を微分系・積分系で書いて、物理的な意味も答えられるようにしましょう。ここ2,3年くらいはマクスウェルの方程式の一つを書かせて説明させるという問題が出ているのでしっかり押さえておきましょう。

・静電磁界、電磁誘導
電磁気学のほとんどの問題はマクスウェルの方程式が使えるならだいたい解けます。問題のパターンも限られているので、ある程度過去問や参考書で演習を重ねれば大丈夫だと思います。

・電磁波
これが少し厄介な範囲になります。大学によっては電磁気学の授業では電磁波についてはちょっとしか触れないことも珍しくないのでは?私も電磁波に関しては全然だめだったので過去問や参考書を通して勉強を進めました。

参考書はHPにもある宇野亨、白井宏 共著の「電磁気学」を使用しました。過去問の類題もだいたいこの参考書の中に書かれているので、時間がある人はこの参考書の問題を一通りやれば十分でしょう。

最後に伝えたいこと

ここまで長々とお話をしましたが最後に外部院進を考えている皆さんに伝えておきたいことをまとめます。

可能なら仲間を見つけよう

やはり外部院進をする人は少ないため、勉強をしようにも一人になってしまう人がほとんどだと思います。実際、私もひとりで勉強をしていて何度も嫌になりました。やはり、同じような目標を持つ人たちと勉強をするほうがモチベーションも上がり効率もぐっと上がると思います。同じ大学内で仲間を見つけるのは難しいかもしれませんが、SNSなどでは外部院進を目指す人たちの界隈もあるそうなのでそういう繋がりとかでもいいかもしれませんね。

諦めないこと

結局精神論かよ…とか思うかもしれませんが、なんだかんだ一番大事なことだと思います。入学したての頃は「外部の院受けるわ!」と言っている人は割といると思いますが、ほとんどの人はだんだん面倒に思って結局なにも行動をしてません。まずは、募集要項をみたり、研究室を調べてみたり…、小さいところからでもいいので行動してみましょう。外部院進を考えている人の大半は何かやりたいことだったり、夢とかを持っていると思います。後悔しないためにも最後まであきらめず頑張りましょう!

気が付いたらいっぱい書いてしまいましたが、聞きたいことなどあったら遠慮なくコメントしてください!

日本語弱者なもので読みづらい部分も多々あったと思いますが最後まで読んでいただきありがとうございます。

それでは!

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