私的『シン・おっさん教員』前半
来週からいよいよ子どもたちが学校へやってきます。
というわけで、1月5日(金)は久しぶりに勤務しました。
教頭先生と話している中で、自校の校内研究についてうれしい言葉をいただきました。
前半、とてもうれしい言葉でした。後半、図星。耳の痛い話でした。
前半のうれしい言葉をいただけたのは、さる先生こと坂本良晶先生の提唱されている、『シンおっさん教員』を意識した取り組みによって達成できたと思っています。
※さる先生の『シンおっさん教員』の記事はこちら
後半の悩みは、第一線で活躍されているみなさんなら、誰しもが感じているのではないでしょうか。
今日は、私がどんな風に『シン・おっさん教員』をやってきたのか、そして悩ましい後半の問題についての現在の私の回答を書いていきます。
まずは、本校の校内研究の概要について書いていきます。
本校の校内研究の概要
3年前からこのようなスタイルで研究を進めています。この形で研究を進めている学校は近隣にはなく、書籍を読んだり、Twitterなどで情報を得ながら、文字通り手探りで進めていきました。
新しい取り組みということで、職場の先生方がついてきてくれるの心配でした。そこで、いちばん大切にしてきたことが、上の1つ目、2つ目です。
この2点は常に心の真ん中において進めていきました。
進めていくには相棒が必要です。前々からTwitterでの教育の話題で親睦を深めていた、指導力抜群の中堅教諭のI先生に声をかけました。
本年度からは研究主任をお願いし、一緒に校内研究を進めています。
※この研究指定校でもない普通の学校の校内研究改革については、またどこかで記事にまとめたいと思います。
どうして校内研究がうまくいったのか
この手探りの校内研修が、なぜうまくいったのか?それは、さる先生の『シン・おっさん教員』の文脈が大いに関係していると思います。
もし私が一人で、
なんて論調で、語り始めたら、みんな心を閉じてしまっただろうと思います。
では、どんな風に進めていったんでしょうか。
シン・おっさん教員として気をつけたこと
週1の教務通信
4年前に教務主任になってからは、週予定に加えさまざまな記事を書いた教務通信を出しています。週1回、A4裏表、先生方に読んでもらえる量、内容に気をつけて発行しています。
回を重ねていくと、
などと、フィードバックをもらえるようになりました。
自分が伝えたいことだけでなく、相手が欲しい情報は何か、相手がどう受け取るのか?受け取りやすいタイミング、受け取りやすい量など相手意識をもって記事を書きました。
結果として、その週が終わったら捨てられるのではなく、多くの先生方がファイリングしてくださっています。
異動された先生方の中にも、読みたいから送って欲しいという方が何人もいたことは、うれしい限りです。
意見を取り入れながら何度も提案
日課の変更やスプレッドシートを使った予定表・連絡メモの共有などの働き方改革も数多く進めました。
提案の時には、反発ももちろんありましたが、次の3点に気をつけながら進めました。
正直なところ、働き方改革は喫緊の課題。誰にも文句は言わせない、とゴリ押しすることも出来たと思います。
でも、実際に新しい日課や働き方の影響をいちばんに受けるのは担任の先生方です。その思いを汲み取りながら丁寧に進めました。
試してみることで発見もありました。先生方の意見を取り入れて、朝の会、休み時間や掃除を調整したことで、私一人で考えたものより、無理のない日課にしていくことが出来ました。
先生方の意見を取り入れて改革を行なっていくことで、それぞれの先生方が当事者意識を持って学校教育に携わっていただけるようになっていきました。
誰一人倒れさせない、全員で走り切る
これは、私が裏テーマとして勝手に自分で掲げているものです。現在、どこもかしこも人手不足。学校も例外ではありません。誰かが倒れれば、代わりの人はやってきません。
誰か倒れたら、それは残された人たちでカバーして支え合うしかありません。
それは休む人には心の負担となり、残された人にとっては業務の負担となります。
ある校長先生からこんな言葉聞きました。
倒れず走り切ったら誰もが名馬であるという言葉です。
私も、病気で入院し休んだことがあります。休んではいけないというわけではありません。必要な時には休めばいい。
でも、誰かの支えがあれば休まずに済むならば、支えたいと思っています。
そこで以下のことに気を付けてきました。
正直なところ、教務主任としての仕事、専科としての授業に加えて、上に書いてある事をこなしていくのはしんどいと思う時もあります。
ですがそれをこなしているからこそ、信頼が溜まっていっている部分はあるのではないかと感じています。
ある時、担任の先生方が数人お休みが続いたときに、どうしても補欠が組めずに困っていました。すると、「リッケン先生、2時間目入れますよ。」「私は、3・4時間目行けます」などと何人もの先生が助けてくださいました。
こちらが、全員で走り切ると行動したことが、周りに伝播したのだとうれしくなりました。
気軽に相談してもらえるように
次第に、先生方が気軽に相談してくれるようになってきました。
相談に乗るときは以下のようなことに気を付けています。
「はい〜!」は、すごく大切にしています。大学生の時に、現職で来ていた先生に、卒業前にもらった言葉です。
教務主任でパソコンで作業することが多いですが、声をかけられたら「はい〜!」と元気よく返事をしています。
これも大切にしている視点です。相談に来る方は、困っていたり悩んでいたりして、自分の取り組みのマイナス点にフォーカスしています。そこで、マイナス点の中からプラスを探してフィードバックをしていきます。
信頼をためることが成功への近道
これらの取り組みによって、『シン・おっさん教員』として少しずつ信頼をためていくことが出来たのかなと感じています。信頼をためていくことは時間も労力もかかります。ですが、結局それがいちばんの近道です。
とよくいわれますが、校内研究でも、リッケン先生がいうなら聞いてみようかな、やってみようかなという空気が生まれたと思います。
さていよいよ後半、耳の痛い話への回答になりますが、ちょっと長くなってしまったので、後半については下の記事でまとめていきます。↓
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