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やることは手順を書いて部分復唱でイライラとオサラバ

一回しか言わない世に潜む隠れたカリキュラム

「大事なことだから一回しか言わないよ。よ~く聞いていてね」と注目させてから話をしているのに、なんであなたは聞いていないの!ムキーッとなったりすることはありませんか?

注意喚起をして伝えても、大抵聞いてない子はいます。それで作業が進まないのもいけないというわけで、先生方は「しょうがないなぁ、じゃあもう一回だけだよ」と伝えてしまいます。

一見やさしい対応に見えますが、実は優しくないかもしれません。この対応、実は、「聞いてなかったといえば、先生は教えてくれる。話を聞かなくても大丈夫」という隠れたカリキュラムを教えることになっています。

先生方は、子どもが話を聞いていないことにイライラしながら、「次からも話を聞かなくてもよい」ということを教えていることになります。これではますます、イライラが続き、その子も、先生も、注意をすることによって嫌な雰囲気の中生活をしなければならないクラスのみんなも幸せではありません。

では、どんなふうに対応するのがよいのでしょうか。
よく使われる、板書による視覚支援。私はこんな手順で進めています
黒板に書いて部分復唱させるです。


板書に書いて部分復唱


①作業の手順を黒板に書く
②重要な箇所に下線を引く
③下線なしを教師が、下線ありを子どもたちが掛け合いで読みながら確認する


図工室の片付けの指示

上の板書は、図工室での片付け方の板書です。

実際の掛け合いはこんな感じ

T:作品は?
S:南ロッカー!
T:キットは?
S:袋に入れて段ボール!
T:椅子と荷物は?
S:机の下!
T:机は?
S:水ぶきでふく!
T:机の周りは?
S:ほうきではく!
T:はい、そこまでできたら先生がチェックするので呼んでくださいね。

1回目に教師が読み上げてから、2回目は子どもたちとの掛け合いでテンポよく読み上げていくと効果的です。

部分復唱をするメリット

視覚に働きかけることにより記憶に残る
口を動かすことによって記憶に残る
聴覚に働きかけることにより記憶に残る
線なしは教師が読み、下線部を子どもたちに読ませることによって、緊張感とリズムが生まれる
声を出す活動により集中する
手遊びなどしていた子が、周りの子の声によって気づく
最悪忘れてしまっても黒板を見ればわかる
質問されたら、黒板に書いてあるよで済む
教師に対する質問が減り教師側のストレスが減る

ここまでしたって、聞いていない子がいるんじゃないかって?はい、ここまで配慮しても、聞いていない子もいます。でも、そんなときは、イライラして小言を言うのではなく、「黒板に書いてあるよ。次はしっかり話が聞けるといいね」と伝えればおしまいです。心安らかにすごせます。

他に下のようなものを組み合わせて使うことも有効です。

その他の伝え方のアイデア

①指示の基本として、「1つ目は○○です。やってみましょう」「2つ目は○○です。やってみましょう」と活動を区切り、細分化する。
②1つ目は○○、2つ目は○○とナンバーリングしながら伝える。
③「1つめは?はい○○君」と当てて確認する。
④黒板に指示を書いてから全員を立たせ、「3回読んだ人から座りましょう。座った人はさらに読みましょう。」と個別に読ませる。
⑤板書の重要箇所を隠し、クイズを出して確認をする
⑥大事なことだから10回言いますねとくどいくらい伝えて笑いを取る
⑦後で○○くん確認するからねいい?と声かけをしてから話す。
⑧後で、サイコロを振って出た目の人に確認するからねと声かけをしてから話す。

個人的には、⑥⑦を組み合わせて行うのが好きです。詳しくは下の記事に書きました。

なかなか指示が伝わらない時、先生方はどんな方法で指示を伝えていますか?まだまだ伝え方のアイデアはたくさんあります。よい方法があったらコメント欄で教えてくださいね。

最後まで読んでいただきましてありがとうございます。記事の内容がよかったらスキフォローをしていただけるとうれしいです。跳びはねて喜びます。


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