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不適切行動には超スロー・マトリックス空手チョップ
今日はCanva Educators Communitiy愛知のプレキックオフイベントの開催日。Canvaの実践発表をするリッケンです。がんばりまっす!
日々教室内で、子どもたちは不適切行動を取ります。
・手遊びをして話を聴いていない
・姿勢が悪い
・隣の子とおしゃべりをしている
・やらなければいけない活動と別のことをしている
こう言った軽い不適切行動から、
・バカ・アホ・死ねなど悪口を言う
・中指を立てる
・殴る
・いじめる
と言った深刻な不適切行動までいろいろあります。
本当に日々、たくさんあります。
若い頃、その一つ一つに真剣に向き合い、注意をしていました。
するとどうでしょう。結果は分かりますね。教室がどんどんと冷えていくんですね。連日猛暑日が続くこんな時期でも、冷え冷えです。はい。
今なら分かります。「軽いものは、そんなにガミガミ言わなくたっていいんだよ。子どもたちに伝わりさえすれば」と。
今回は、ユーモアでのとっておきの気づかせ方について書いていきます。名付けて「マトリックス空手チョップ」です。きっとこのネーミングは30代以上の方にしか通じないと思いますが、気にせずいってみましょう!
不適切行動を2種類に分ける
先ほど提示して不適切行動。大きく分けて2種類に分かれます。
相手を傷つけていないもの
・手遊びをして話を聴いていない
・姿勢が悪い
・隣の子とおしゃべりをしている
・やらなければいけない活動と別のことをしている
相手を傷つけているもの
・バカ・アホ・死ねなど悪口を言う
・中指を立てる
・殴る
・いじめる
相手を傷つけている内容についてはユーモアで返すのは御法度です。真剣に向き合い毅然とした態度で指導を行っていきます。
気づいてもらうスタンスで
指導=注意
若い頃はそう思い込んでいました。これは悪手です。何でもかんでもガミガミガミガミとされると、相手を傷つけている時に指導しても「また注意かよ、うっせーなー」となり、言葉が届かなくなります。
大切なことは、その不適切行動に気づきを自ら止めること。軽いものは気づけさえすれば止めることができます。注意ではなく、気づいてもらうと言うスタンスで接していきましょう。
では、とっておきのユーモアを使った気づかせ方いってみましょう!
マトリックス空手チョップとは
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ところで読者のみなさんは、映画マトリックスはご存知ですか。初めて見たときはそのCGの素晴らしさに感動をしました。
当時大流行りしたのは、主人公が銃で打たれた時に、弾が超スローになり、後ろにイナバウアー(こちらも古すぎてわからないかも。わかる方は同世代ですね)どころでは無いぐらいにのけぞって避けるシーンです。お笑い番組などで盛んにパロディーシーンが流れました。
あのスローになる部分、指導で使えるんじゃ無いかと閃き、当時空手チョップと組み合わせて試し始めました。
では実際の指導シーンです。
指導の実際
「はい!みんな〜。次の説明するから顔を上げましょう!」
ん?太郎君がまだ顔を上げてないな。おいおい、しかも、楽しそうにノートに落書きしてるじゃない。全くもう。よし、ここはマトリックス空手チョップで・・・。
ゆっくり太郎君に近づく。近づけば近づくほど動きを大袈裟に、さらにスローにしていく。
まだ絵を描き続ける太郎君。
おおきく振りかぶって、空手チョップを振り下ろす。超ゆっくりで。
もうこの辺りで、まわりの子どもたちは楽しくなってきて、クスクス笑いが聞こえるようになります。
ここでも気づかない場合はどんどんと振り下ろします。
「ああぁ〜」とみんなからため息が聞こえて、大体直前には気づきます。
最後に、
「太郎君、今ね話聞く時間だよ。できる?」
「は〜い」
というやりとりをして終わりです。
こんな風にやり取りができると、お互いに嫌な気持ちにならずに指導を終えることができます。
授業中にコントが挟み込まれる形になるので、まわりの子どもたちも緊張感がほぐれ、その後の授業により集中して取り組めるようになり、一石二鳥です。
その他のパターン
不適切行動を取る子は面白い子が多いです。今までにこんな反応をする子もいました。
・空手チョップを真剣白刃取り
これは大受けです。クラスのみんなが大盛り上がりしました。本人もご満悦で、その後の授業にちゃんと取り組めました。
・直前で首を横に振ってよける
こうきたら、振り下ろしていた空手チョップを90°にまげで超スローで首に向けていきます。そうすると、本人が「やられた〜」となってこれも受けます。
・最後まで気づかない
超スローのまま頭にそっと触れます。「あぁ〜」とまわりの子が残念がり、本人も「気づけなかった〜」と残念がります。「次はもうちょっと早く気づいてね」と伝えます。
次の機会はすぐやってきます。次回またマトリックス空手チョップをすると盛り上がります。
まとめ
①相手を傷つけているもの・傷つけていないものに分ける
②指導≠注意
気づいてもらうというスタンスで
③超スローでユーモアたっぷりに
このように接していけば教室の空気を冷やすことなく、子どもたちに気づかせることができます。ぜひお試しください。
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