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心のバンドエイド
先生方は、子どもたちがちょっとしたけがをしたときどんな風に声をかけられていますか。
学校生活の中で、日々子どもたちが「頭がいたい」「ケガした〜」などと話にきます。中には、1日何回も訴えに来る子もいます。
今日は、子どもたちの「ケガした〜」の対応方について考えていきます。
子どもたちがなぜ先生のところに訴えに来るのか全然わかっていない私は、こんな風に対応していました。
若いころの自分
S:先生、ケガしたー。保健室行ってきていい?
T:(うわ~。またこの子か〜。こんなのかすり傷じゃん。甘え癖がつくから気をつけとかないと)
それぐらい、かすり傷だって。つばつけときゃ治るわ。つばつけてあげようか
S:先生何言ってんの、やだ~
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こんな風に冗談を言いながら、けむに巻く感じでやっていましたが、ある時、先輩の先生の対応方法にびっくりしました。
先輩の先生の対応
S:先生、ケガしたー。保健室行ってきていい?
T:あらころんじゃったの。大丈夫?
S:痛い。
T:痛かったねぇ。バンドエイド貼る?
S:うん。
T:じゃあ。傷口洗ってきて。
S:はーい。
T:(バンドエイドをはる)
もしかして、バンドエイドがはがれてきちゃうかもしれないから。もう一枚あげるね。自分で貼れるかな?
S:うん大丈夫。ありがとう
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その先生は、毎年ドラッグストアで安いバンドエイドを買って、教室にストックし、いつでも貼れるようにしていました。
貼って欲しかったのは『心のバンドエイド』
ちょっとしたけがなのにバンドエイドを貼りたがる子どもたち。
でも、本当に貼ってほしかったのは、『心のバンドエイド』だったのです。「大丈夫?」「痛かったねぇ」って誰かに心配してほしかっただけなのです。
「自分で貼れるかな?」は、低学年の子にとっては‶にくい言葉‶です。先生に、「君は自分でバンドエイドが貼れるくらいお兄さん、お姉さんだよ」と認められたということですから。
「○○先生、ナイスアイデアですねー」と話しかけると、「いやいや、自分が楽したいだけだよ~。毎回保健室行くとか、大変だしー。」と照れてみえました。
自分でも試してみたら・・・
この話を聞いて以降、自分でもマネしてやってみました。
けがに限らず子どもの気持ちを受け止めながらやっていくと、不思議と保健室へ行く子が減っていきました。子どもも幸せだし、先生も対応する数が減り楽になります。
ためしていただけたら幸いです。
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