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「EQを使う」とクライアントとうまくいく

今回から毎回人が語った、造った、つぶやいたいろいろな言葉を取り上げて、味わうコンセプトでエッセイを書いていきたいと思います。

AIで修正をしない、あくまで人が紡ぐ文章なので、誤字脱字、悪文お許しください。

さて、今回取り上げる”人の言葉”は「EQを使う」です。

定義、のようなもの

EQ(心の知能指数)を活用して、人間関係を円滑に進めようとすること

聞いた場面(採取した場面)

私は日本語教師をしていますが、先日のクラスで外資系の会社で働く生徒の方(Aさん)と会話していた時にこの言葉を聞きました。Aさんは、イギリス出身で、日本育ちの方。英語も日本語もどちらも母語と認識しています。日本語も非常に自然で流暢ですが、言葉遣いには英語からの発想も感じとれ、とても新鮮です。

さて、外資系企業に務めるAさんは、最近会議で日本や欧米だけでなく、中東のクライアントとも話す機会が多くなってきたとのこと。そんな時、中東のクライアントの常識と自分の常識の違いに戸惑うことがよくあるようです。

たとえば、待ち合わせの時間に1時間以上も遅刻しても悪びれる様子がないこと。また、それぞれの国のクライアントのタブーも全く異なり、宗教や政治、王族への言葉遣いも含め対応していかなければなりません。こうした時には、違いを知識として知って卒なく対応するのはもちろんのこと、さらに一歩踏み込んだ「EQを使った対応」が求められるそうです。

ただ、相手との違いがトラブルにならないようにやり過ごそうというのではなく、積極的に相手を気遣い、知り合いになり、相手の懐に飛び込もうという積極性と気概を、この「EQを使う」という言葉から感じました。

日本語的な観点で考えると、「相手に合わせる」とか、「空気を読む」などといった言葉が浮かんできそうです。また、「気を遣う」というと、相手を怒らせないよう、汗をかきながら気苦労しているようなニュアンスを感じ取ってしまいます。

でも、この「EQを使う」という言葉には、心を駆使することで言葉や文化の違いをひょいと飛び越えられそうな、そんな軽やかさと積極性を感じさせるのでした。


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Rick@言語屋
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