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【ベストアルバム】 2024年8月度


はじめに

昔話ばかり書いているのも何なので、毎月入手したアルバムの中からベストアルバムを紹介していきます。サブスクリプション&ストリーミングだと「毎月入手した」のはどういうことかという気もしますが、取りあえず「毎月ダウンロードした」を「毎月入手した」としています。

今月入手したアルバム

まず、今月入手したアルバムとEPのリストからです。今月は先月と同じく新譜は8枚と少なめで、しかもTy SegallJónsiJon Hopkinsの3枚は8月30日にリリースされたものなので、ちょっと寂しいめの1ヶ月間でした。

  1. Love Rudiments(Ty Segall)

  2. First Light(Jónsi)

  3. Ritual(Jon Hopkins)

  4. LOST CORNER(米津玄師)

  5. The Future Is Our Way out(Brigitte Calls Me Baby)

  6. When I'm Called(Jake Xerxes Fussell)

  7. Street View(Google Earth)

  8. Ethereal Essence (Selected Version)(Cornelius)

今月のScrobble

過去30日間にMacとiPhoneで聴いた音楽をLast.fmにscrobbleした回数のチャートも載せておきます。

2024年8月に聴いた回数の多いアルバムトップ10

今月は 先月リリースされたOfficial髭男dismと今月リリースされた米津玄師のJ-Popのアルバムがワンツーフィニッシュでした。3位にはGoogle Earthの"Street View"。人を食ったバンド名とタイトルですが、中身はかなり良い感じに仕上がっていて、月末を迎えるまでは「これが今月のベストかな」と思う程でした。あと、SONICMANIAの予習の関係でサカナクションのアルバムが入っていたり、rockin' on sonicの発表があった影響でPulpのアルバムが入っているなど、通常運転とはちょっと違ったチャートになっています。

今月のベストアルバム

そんな中、今月のベストはSigur RósのフロントマンJónsiのソロアルバムを選びました。昨年リリースされたSigur Rósの"Átta"がイマイチ刺さらなかったのと、以前買った彼のソロアルバムも今ひとつだった記憶があったので、「物は試し」的に聴いてみたのですが、これが見事に良い意味で裏切られました。

全体を覆うアンビエントな雰囲気の中で際立つのは「生気」。ボーカルが入っていないので直接的な感情表現はありませんし、初期のSigur Rósのような狂気一歩手前のようなギターやドラムスの音が挟まれるという訳ではないものの、ピアノとストリングスが奏でる繊細な音に管楽器やリズムを出し入れすることで、「しなやかな力強さ」が表現されています。

鳥のさえずりのような管楽器が動き回るフレーズが印象的なオープニングトラック"Flicker"、薄いストリングスの膜の向こう側で粒の立ったピアノと管楽器、次第にドラムスとノイズが重ねられていく"First Light"、そしてストリングスとシンプルなピアノのフレーズのみで作り上げられる"Green Meadow"の頭3曲の満足感は高く、最近彼らに感じていた停滞感は完全に払拭。

ストリングスのレイヤードのみの前半から、ドラムスとの有機的な絡みによってロック的な盛り上がりを見せる"Cleaning"など、「Sigur Rósのアルバムで聴きたかった路線の音」が詰まっていて、とても幸せな50分間でした。

おわりに

ここ数ヶ月、少しリリースされたアルバムが寂しい目でしたが、9月はMercury RevBright Eyes、そして25年ぶりの新作となるThe Theのアルバムがリリースされるので非常に楽しみです。

既にThe TheMercury Revもアルバムを聴いていますが、どちらも「らしさ」が全開で良い感じです。Mercury Revはポエトリーリーディングっぽい内容ですが、奏でられている音はドリーミーになり過ぎておらずライブでも充分に耐えられそうな仕様。また、The Theは以前のような息苦しいまでのストイックさはないものの、Matt Johnsonの真面目さがうまい具合に出ているので、ストリーミングで聴ける環境だからこそ、是非とも聴いて欲しい1枚です。

この辺りについては、来月のベストアルバムの記事で書こうと思います。

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