【ベストアルバム】 2024年11月度
はじめに
昔話ばかり書いているのも何なので、毎月入手したアルバムの中からベストアルバムを紹介していきます。サブスクリプション&ストリーミングだと「毎月入手した」のはどういうことかという気もしますが、取りあえず「毎月ダウンロードした」を「毎月入手した」としています。
今月入手したアルバム
まず、今月入手したアルバムのリストからです。今月は邦楽3枚、洋楽6枚の合計9枚と数は少なめでしたが、The CureやPrimal Screamなどのビッグネームの久々の新作、前作が素晴らしかったFather John Mistyの新作、日本勢で個人的推しのIbuki SanoやShe Her Her Hersの新作など、枚数の少なさを全く感じさせない非常に充実した1ヶ月でした。
see you, frail angel. sea adore you.(Homecomings)
Mahashmashana(Father John Misty)
Rong Weichnes(Fievel Is Glauque )
Todos Nacen Gritando(St. Vincent)
Pathway(She Her Her Hers)
Camelot(Jennifer Castle)
Come Ahead(Primal Scream)
BuBBLE side-DUSK(Ibuki Sano)
Songs of a Lost World(The Cure)
今月のScrobble
過去30日間にMacとiPhoneで聴いた音楽をLast.fmにscrobbleした回数のチャートも載せておきます。
今月は The CureとPrimal Screamのツートップが強しという状況で、それにShe Her Her Hersと月末間近にリリースされたFather John Mistyが続くという状況で、個人的に好きなアーティストのアルバムを繰り返し聴いていたことが分かる順位になっています。Primal Screamは最近は今ひとつのめり込めない作品が続いていましたが、今作は肩の力を抜きつつも適度に攻めた感じの曲が多くていい感じ。年明けのrockin'on sonicのライブがちょっと楽しみになってきました。
今月のベストアルバム
そんな中、今月のベストはThe Cureの16年ぶりの14thアルバム"Songs of a Lost World"に決定。80年代はDepeche ModeやNew Orderなどのエレクトロポップに傾倒していたのでThe Cureは第2グループだった訳ですが、"Wish"までのアルバムはどれも好きですし、2007年のフジロックフェスティバルでのパフォーマンスを見たときも感無量でした。
とは言え、第2グループだったこともあって、1996年の"Wild Mood Swings"以降は自分が「勝手に彼らに求めていた」音と、「彼らの」音とのギャップが大きくなりすぎたこともあり、惰性で聴いているような状況でした。ところが、今作は先行公開された"Alone"を聴いたときから「自分が好きだった」音になっていたこともあって、期待度が爆上がり。
オープニングトラックはその"Alone"。ゆっくりと流れる時間の中に、明るさ、寂しさ、悲しさ、芯の強さなどの多種多様な要素が絡まり合う曲が非常に印象的。続くストリングス、ピアノ、ギターを重ねながら80年代的な世界観を作り上げていく"And Nothing Is Forever"、一転して音数を抑えてヒンヤリと仕上げた"A Fragile Thing"とThe Cure流のポップワールドが展開される序盤は文句のないどストライクの内容。
中盤以降は重めの曲も増えてきますが、ここ数作のように漆黒の闇に落ち込んでいくような重たさではなく、救いが残されている重さといった感じで序盤の軽めの流れの余韻もあって特に問題はなし。そして、80年代後半〜90年代の彼らの音を思い起こさせる"All I Ever Am"から"Alone"を「暗さ」「重さ」の軸に振ったようなシンフォニックな"Endsong"の流れも格別で、長い間止まっていた時間が動き始めたような感覚が嬉しい1枚。
おわりに
ほぼ今年はめぼしいアーティストの作品はリリースされ尽くした感じで、12月はThe NationalやInterpolなどの作品はリリースされるものの、ライブ盤ということでちょっと寂しそう。
まあ、この時期は毎年こんな感じなので、1年間聴いてきた音楽は振り返るのにはもってこいですね。さて、今の感覚で1年を振り返ったとき、どのアルバムが一番良いと思えるのでしょうか。