『コロナに出口は無い』という出口戦略
あなたが「新型コロナウイルス」を明確に意識したのはいつですか?武漢封鎖?ダイヤモンド・プリンセス?緊急事態宣言?
僕は日付も覚えてます。2020年1月15日。ある事情で、翌朝流れるニュースのネタチェックを依頼された中で「新型肺炎」というワードが出てきて、「なんじゃこれ」と思ったのが最初です。日本で1例目が発見された、という話題でした。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08906.html
今見ると、この頃の厚生労働省のプレスリリースはとてもシンプルですね。手洗いを推奨しながらも、「持続的なヒトからヒトへの感染の明らかな証拠はありません」。「SARS、MERS以外は、感染しても通常の風邪」など、安心させようというキーワードが並んでいます。
この後、武漢ロックダウン、日本国内でのヒトーヒト感染(屋形船)などの事実が次々に報道され、たった2週間で一気に警戒モードへ。IT企業などがリモートワークを始め、ダイヤモンド・プリンセスが接岸しました。
2月にはイベントの自粛要請、PerfumeやExileの公演が中止になり、ディズニーも休園。K-1が開催を強行して非難を浴びました。
3月にはすべてのイベント・集会が休止。ヨーロッパ・アメリカでものすごい感染爆発。4月に緊急事態宣言で飲食店向けの強い営業自粛が行われました。
いま、私達がトンネルの中にいることは間違いありません。
ただ、いつの間にこのトンネルに入り込んだのかははっきりせず、また、その長さも大きさも、いまだにちょっとはっきりしなくないですか?
緊急事態宣言の終わりは「出口」なのか?
日々報告される新規感染者数は減っています。大阪では自粛解除基準を下回る日がもう7日間連続しています。すでに休業要請の解除に踏み切る都道府県も出てきています。
大阪のモニタリング指標
(◯が自粛解除基準をクリアしている日)
トンネルの出口が近い気がしますよね。
みんなが同時に外に出ると危ない
でも、みんなが一斉に出口に殺到すると危ないです。
ゼロにはなっていないので隠れ感染者はまだまだいるはず。
東京ディズニーリゾートは再開を更に伸ばしましたが、致し方ないことと思います。種火が消えていない以上、人が大勢詰めかけたら、そこからまたクラスターが発生することになるでしょう。
この「出ていいの?だめなの?」状態はまだしばらくの間続くと思います。
「トンネルを抜けると、そこは雪国だった」みたいな明確な出口は無い、と思っています。
経済パンチは後からくる
この2ヶ月ぐらいで行動様式がかなり変わりました。みんなお金を使わなくなりました。経済が回らないと、景気は元に戻りません。
みんな不安です。どうするのか?
来たるべき未曾有の不況に備え、持ってるお金を使わず取っときましょう。
みんなが、お金を使わないでいると、どうなるのか?
経済の再生はさらに先に遅れることになります。
「合成の誤謬」というものです
「コロナ明けたら」と言うのはやめよう
トンネルに入った時と同じように、出口も、まだちょっとどこにあるのかわかりません。僕自身は「コロナが明けたら」と言うのはそろそろ(社交辞令以外では)やめようかと思います。
仕事の打ち合わせでもプライベートでもオンラインをフル活用する。
事業については、コロナ前提。この状況が2年、3年続いても持ちこたえられるように徹底的に改善する。そして新たなチャンスを探す。
トンネル抜けたその先には、ぜんぜん違う空、ぜんぜん違う光景が広がっています。
その意味では、我々はもう「出ちゃってる」のかもしれないですね。