小説『継承』 第一章

一 噂

「知ってる? この地域って、十年に一度、連続殺人が起こるんだって」

「十年に一度とは言っても、間隔も時期もバラバラ。犠牲者の数は、多いときで三ヶ月のうちに五人。一回り間が空くときもあれば、九年後に起こったこともあるみたい」

「大分昔から続いているみたいよ。聞いた話だと、ウチのおばあちゃんが生まれたときから、その連続殺人は存在してたみたい」

「一連の連続殺人の犯人は、まだ見つかってないんだって。模倣犯がいるってことかしら?」

「代々受け継がれていく殺人ってこと? 気味が悪いわ」

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鮮道朝花は私のペンネームです。私の書いた小説を載せています。どうぞ、お楽しみください。 掲載作品: 『洞穴』『陰』『継承』『出会い』『淫獣…

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