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ジイは孫にお金はあげないよ:新聞の投稿記事から

これも新聞の投稿記事です。70代の男性が4人の孫に向けて書いています。

あき、しゅん、りゅう、ゆう、4人の孫たちよ。ジイは君たちが外で遊ぶのを見るのが好きだ。けがをせず、元気に過ごしてほしいと応援している。

「孫への教育資金贈与」と言って、資産を孫の教育費に使いやすくする優遇税制がある。

でも、ジイは君らにお金はあげないからね。「ないから」というのもあるけれど「あげない方がいい」と思うのだ。

理由のひとつは、君らの保護者は君らの親だということだ。親の責任でなすべきところにジイが割り込むことは、君らの大事な親を馬鹿にすることになる。

さらに大事なことは、お金の本当の価値を知らない君たちに大金をやるのは、君らをだめにしてしまうと思うからだ。たとえ千円でも、お金を稼ぐには大変な汗と真剣な労働がなければならない。働いて金を得るのは命懸けのことだと知ってほしいんだ。

「孫のためだから」「税金を納めるよりはましだから」という安易で姑息な考えを、ジイは認めるわけにはいかない。

もうクリスマス。君たちに何をプレゼントしようかな。

A新聞の読者投稿記事、2014年12月24日


何て素敵な投稿なんだろうと思いました。言葉の一つ一つに孫に対する祖父の思いが込められているようで、胸が熱くなりました。特に、「君らの保護者は君らの親だ」「働いて金を得るのは命懸けのことだと知ってほしい」という言葉が胸に深く染み入りました。

孫のこととなるとつい甘くなり、「お小遣いを」と思ったりする人は多いです。孫の保護者である自分の子どもを通り越してあれこれ世話を焼く祖父母もいます。そうならないように気をつけたいです。孫に対して責任を持つのは親であることも忘れてはいけないと思います。

お金は渡さないけどクリスマスのプレゼントは何にしようかと考える祖父の中に孫への愛情を強く感じます。


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