140 自信を持って歌えるまで:合唱大会4
昨日は朝と放課後の2回、合唱を人に聴いてもらいました.
朝は1年生。3年生の合唱を聴いて参考にしたいということでクラス全員で訪ねてきました。放課後は授業参観にいらした保護者の方々。ぜひ保護者に聴いてもらいたいという女子の強い要望で実現しました。そして人前で歌うとどれだけ緊張するかを体験しました。特に放課後は保護者との距離が近く、恥ずかしさもあって男子などはほとんど声が出ていませんでしたね。「すげー緊張する」と歌い終わった男子が言っていました。
人前で歌うというのは大変なことです。カラオケではなくステージで歌うのですから緊張も半端ではありません。それに当日は文化会館で歌うのですから昨日の何倍も、何十倍も緊張することと思います。3年目のみんなだって年に一度のステージは緊張するはずです。でも、せっかくステージで歌うのに緊張して声が出なかったり、うまく歌えなかったりしたらもったいないですよね。じゃあどうすればいいか。それは練習を積むことです。自信を持って歌えるようになるまで練習することです。
自信がないから不安になる→不安だから緊張する→緊張するから声が出ない→声が出ないからうまく歌えない→うまく歌えないから自信を持てない。この悪循環を断ち切る必要があります。そのためには何と言っても練習が大事です。1回でも2回でも多く歌うこと、そして、ただ歌うのではなく少しでもよい歌になるように歌うことが大切だと思います。絶対うまく歌えると信じながら、「人に聴かせたい!」と思えるようになるまで歌い込みましょう。
来週は学年のリハーサルが控えています。各クラスの演奏を聴き合います。それまでに「自分たちの演奏を聴かせたい」と思えるレベルに高め、自信を持って歌えるようになっているといいですね。
「恥ずかしいからやだよー!」とお母さんたちの前で歌うことに抵抗を示していた男子が、女子の熱意に押されてお母さんたちの前で歌い始めた姿は見ていてほほえましかったです。それにしても女子の意気込みはすごかった!行動力にも圧倒されました。
しおりんのミニアドバイス
課題曲「モルダウ」を歌うために
1年生の時の音楽で学習したように課題曲の「モルダウ」はチェコスロバキアの作曲家スメタナの交響詩「わが祖国」(全6曲)の第2番の曲です。モルダウと言うのはドイツ語で、チェコ語ではブルタバと言います。東ヨーロッパの地図を見てください。モルダウは南ボヘミアに端を発し、歌詞にあるようにその流れは岩に当たり、砕け、水しぶきを上げながら次第に大きな流れとなり。その後プラハ市内をゆったりと流れ、最後はエルベ川に合流します。広大なボヘミアの盆地を時に激しく時にゆったりと流れる大河が生き物のように感じられませんか?
この歌を歌っているときみんなはどんな気持ちですか? 頭の中で何を思い浮かべて歌っていますか?おそらく川の風景を思い浮かべている人が多いと思いますが、そうではなく楽譜の音をただ機械的に声にしているという人がいたら先の風景を思い浮かべながら歌ってください。できれば地図で川の流れをたどってみるのもよいかもしれません。さらに歌詞を読み返して自分なりに曲のイメージを作り上げてみてください。そうすればきっとこれまでとは違う歌い方になるでしょうし、何よりも歌っている時の気分が違ってくると思います。
楽譜を眺めるといろいろな記号がつけられていますよね。どんな記号にも作曲者の意図が込められています。なぜここにクレッシェンドがつけられているのか、なぜここはフォルテなのか、逆になぜピアノなのかなど考えながらもう一度楽譜を見直してください。きっとみんなの脳裏にモルダウの流れる様子が浮かんでくるはずです。それを「歌」にしてください。聴いている人にもそれぞれに川の情景として浮かんでくるような合唱。それができたら最高だと思います。