大学職員の給与について【実際の給与テーブル公開】
今回は皆さんが一番気になっているであろう大学職員の給与についてお話します。
大学職員の給与をネットで調べるとよく見かけるのが「平均給与が高い」「年功序列」「高給取り」こんな言葉が見られます。実際はどうでしょうか。
これらのネットの情報は合っている面もあれば少し違うんじゃないか、そう感じる点もあります。現役大学職員である私が給与について感じる点をいくつか紹介していこうと思います。
①国立大学と私立大学で平均給与が違う!?
まず最初に大学職員の平均給与では、国立大学と私立大学では差があることをお伝えします。国立大学では平均年収が約550万、私立では約730万程度のようです(引用:大学職員の年収を詳しく解説します!年収は600万円~700万円でした! (heikinnenshu.jp))。
このように私立の方が高いですが、国立大学でも決して低い金額ではありません。それに業務内容を考えたらコスパは良いと思います。
②私立大学でも大学間に開きがある
上記で私立の平均年収をお伝えしましたが、これは全国で約600校ある私立大学の、そして20代から60代までの給与の平均なので、上から下までとても開きがあります。ですので、一概にこの平均年収どおりにもらえるわけではありませんし、給与ベースや昇給ペースにも大学間で開きがあります。これに関しては各大学が採用の際に公開している求人票や転職サイトの情報を参考にしてください。
③昇給は基本的に年功序列
大学職員の給与は基本的に年功序列で昇給します。私は今まで3つの学校法人で働きましたが、どこも基本的に年功序列で給与が上がっています。定年退職するまでだいたい昇給し続けます。最近では人事評価を取り入れている学校法人もありますが、変化をおそれて何十年も同じ給与テーブルをそのまま現在まで使っている大学もあります(笑)
当然役職がつけばそれだけで給与がグーンとあがるところもあります。
平均年収が高い大学職員ですが、最初はあまり高くありませんのでそこは期待しないでください。20~30代の頃は余程ベースの高い大学や残業をめちゃくちゃする部署以外はだいたい世間一般的にもらっているくらい、という認識で良いと思います。自分の感覚では25歳くらいなら350~400万、30歳くらいなら450~500万、35歳くらいなら550~600万、こんな感じでしょうか。
40歳くらいから役職がついたりベースがかなり上がってくるので、期待できるのは40歳以降くらいかな、と私は思います。
また、残業代については学校の風土にもよりますが、おそらくだいたいの部署では繁忙期以外ほとんどないと思いますので、残業代はあまり期待できません(笑) 逆に言えば他業界が残業代を加えて上げている平均給与を大学職員はほとんど残業代なしでこの金額である、ということです。それだけ魅力的な仕事であると感じています。
④実際の給与テーブル・昇給について
それでは実際の給与テーブルはどのような感じなのか見ていきましょう。ただしあくまで一例ですので、すべての大学が以下の給与テーブルに当てはまるわけではありません。そこはご了承ください。
これは実際の学校法人の給与テーブルを一部改正していますが、参考になると思います。
横に等級、縦に号俸とあり、それぞれの金額が月収を表しています。そして一年ごとに一つずつ号俸が増えます(表でいえば一つ下にいきます)。
必ずしも1等級や1号俸からスタートするわけではありません。中途採用では過去の経歴からスタートが3等級8号俸だったり、2等級2号俸だったり任意の等級、号俸からスタートします。
ある程度の年数を経て役職が上がると今度は横の等級が上がります(表でいえば左へ移ります)。基本的に左に行く場合は、前年度の金額と近い号俸に移ります。
(例:3等級12号俸から2等級へ上がる場合は、2等級の6号俸に移ります)
役職が付かず、等級が上がらなければずっとその等級に居続けることになります。それでもある程度昇給し続けます。
これに残業代や住宅手当などの手当がついて月々もらえる給与額となります。またこのベースの何ヶ月分かが夏や冬に貰えるボーナスの額になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は大学職員の給与についてお話ししました。大学職員の魅力の一つに年収の高さがありますが、正直コスパは抜群だと思います。同程度の労働でもっと安い給与で働いている業界もあると思いますし、これだけの給与でほぼ9~17時で働けている労働環境に充実感を感じます。
ぜひとも参考にして大学職員へ興味を持ったりイメージを膨らまして大学職員を目指してもらえればと思います。