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【医食の章/5節②】〜[どの様な「食べ物」を、私は食べれば良いのか!?]〈「肝臓障害(肝症状)」が気になる方へ、…(「体質/体調別」栄養摂取のアプローチ)〉〜
◉[再構築「Ⅴ」②]〜【どの様な「食べ物」を、私は食べれば良いのか!?】〈Ⅳ「肝臓障害(肝症状)」が気になる方へ、(「体質/体調別」栄養摂取のアプローチ)〉〜…
◆[『肝臓の障害(肝症状)』の「根本治療/改善方法」]について、〜〈漢方的思考編〉
◉【『肝』の病理について】、〜
■[「東洋医学に於ける『肝』は、「西洋医学」の「肝臓」と作用が全く異なっています。『肝』は、「気の流れ」を通じて、「感情の調節」や「自律神経系」によって「体全体の機能が、順調に行われる様に調節する」働きをしております。]
■[『肝』は、「樹木(五行)の性質に例え」られ、「大地の養分を吸い上げて、太陽のエネルギーを吸収して育ち、 空に向かって、枝葉を伸ばし、広げる性質」を持っております。]
・[「大地の養分」は、『腎・脾』が作り出す「精」に該当し、「太陽からのエネルギー」が、『心』の陽気に該当します。
「気血」を体の内部から体の隅々まで配り、発散力を供給する機能を肝臓が担います。]
■[『肝』の役割は、「常に外に、伸びやかに広がる力」を提供します。 「発汗に於ける外に向かう力/排尿の際の、外に向かう力/射精時の外に向かう力」を『肝』が提供し、「発汗に於いて『肺』が、排尿や射精に於いて『腎』が、『肝』の外向きの力に拮抗して、調節を行います。」
◉【『肝』の機能について】、〜
[「疎泄作用」(そせつさよう)]
■[「疎泄」とは、「体全体に気/血/津液を順調に巡らせる機能」を云います。 「目的に応じて、必要なところに必要なだけ配分する調節機能」を担っています。
「肝の疎泄」は、「全身 気の機能・消化器機能・気持ちの調節」をします。]
■[「気機(きき)」とは、「昇降したり、出入りしたりする気の運動」の事である。
「身体の臓腑や経絡の活動は、全て昇降と出入りする気の運動によって行われる」。
「肝の生理的特徴」は、「上昇と動き」でありますが、 これは、「気機の流通/伸び伸びする/上昇する」等の面で、重要です。
「肝の疎泄機能が異常になる」と、2つの異常現象が起きます。 「一つには、肝の疎泄機能が減退した場合、気の上昇が不足して、「気の流れが悪くなったり、 気が悶々としたりして、気機不暢・気機鬱結」等が起きます。 「気機鬱結」により、血行が障害され「血(女性では、生理不順を生じたりします。)をきたしたり/津液の流れが悪く(湿蘊)なり、痰を生じたり/痰が経絡を塞ぎ痰核が出来たり/喉が詰まった感じ(梅核気)が生じます。「もう一つには、腎陰が不足したりして、 肝気が煽られると、肝火上炎といって、目頭が腫れて痛む/顔や目が赤い/ 怒りっぽい 等の病理現象が発生」します。]
■[『肝』は、「樹木(五行)の性質に例え」られ、「大地の養分を吸い上げて、太陽のエネルギーを吸収して育ち〜 空に向かって枝葉を伸ばし〜 広げる性質」を持っております。]
◉【『肝と脾胃』の関係について】、〜
■[「脾」は、「清らかな物を、上昇させる昇清作用」、「胃」は、「不純物・混ざり物を下に押し流す降濁作用」がり、 この二つの働きのペアで、「食べ物から、体に必要な物を取り込み、不要な物を体外に排泄する」。 「肝の疎泄機能」は、「脾胃の気の昇降を助ける」ので、「肝の異常」は、「脾胃の動き」にも影響を与えます。 「肝と脾の連携が乱れ」て、「脾から肝への受け渡しが上手くいかない状態」を「肝脾不和」と云い、「 必要な物を上昇させられずに、眩暈やふらつき、倦怠感、胃重感を起こすと共に、 吸収の流れが押し戻されて、下痢になる」。
「肝の上昇の気が、胃に悪さをする」と、 「降濁するべき物が降りませんから、便秘や服満感を生じ、更に肝気が胃気を押し上げると、 むかむか、ゲップ、嘔吐といった症状に繋がります」。これを「肝胃不和」と云います。]
◉【『肝』の「情志」について】、〜
◉「情志(気持ち・情緒)を暢達する」。
■[「肝の疎泄」が上手く働いている時には、「感情を伸びやかに保つ」といった機能に反映されます。 「精神が、ゆったりした状態で情緒が安定し、気がスムーズに流れ、気持ちが晴れ晴れし、 精神状態が快適な状態」を保ちます。しかし「肝の疎泄機能が減退する」と、「肝気が鬱結」し、「抑鬱状態」になります。
「鬱症」には、漢方では、「疎肝」と云う「肝の機能を調整する」方剤を用います。 (例えば、「小柴胡湯 等」)「肝気亢奮すれば、怒り易くなり、失眠多夢 等の症状が出現」します。 「過度の精神刺激(例えば大怒、極度の抑鬱)」は、「肝の疎泄」を障害し、「肝気抑鬱/気機不調」等を来します。
◉【『肝』は「血を蔵す」とは!?】、〜
■[「肝は、血の貯蔵」云うより、「体各部への血液量を調節する作用」を有しています。 「肝血」が不足する『肝血虚』や「血の滞り(瘀血)」によると云う様に、「血」が「肝の異常」によって見られます。「 血」と関係が深い「皮膚・毛髪の異常/痺れ/睡眠障害」等の症状を呈します。 「肝血中」には、「肝陽の亢進を抑える物質」が有ります。 『肝陽上亢』は、「高血圧」に相当しますので、漢方では、「高血圧の治療」には、主に「肝から治療」します。
また「肝血」には、「目/筋/女子胞(卵巣・子宮)」等の組織に、「特別な栄養物質を提供し、 出血を防止する重要な作用」があります。「肝血不足」が、「月経血減少や、逆に過多月経」になったりします。]
◉【『肝』は「筋を司る」とは!?】、〜
■[「肝」は、「筋の収縮弛緩のタイミングの調節」をします。 「肝血が不足する」と、「筋の引き攣り/痙攣/手足の痺れ感」等が見られます。]
◉【『肝』の「華は爪にある」とは!?】、〜
■[「肝」充実していれば、「爪」は、「艶がありピンク色を呈し」ますが、「肝血不足」では、「爪の色が悪く」なり、 「脆く、変形」します。]
◉【『肝』は「目に開竅する」とは!?】、〜
■[「精神神経疾患」に特有な「眼光/興奮時の眼瞼充血」等、「肝と関係する病気の時に現れる目の変化」が観察されます。
「視力の維持」にも関わり、「肝血」は、「目を潤し、しっかりと見る」事が出来ます。 「イライラしたり、カッカしたり、肝の熱が強過ぎる」と、「目が乾燥」して来ます。]
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以上です…。 次回『「肝の障害(肝症状)」を予防・改善するアプローチがある成分/効能(前編)、…【医食の章/5節/③】』に移ります。