高校時代病んだ話

 高校は県内唯一の美術高校に通っていた。
絵が描けないようになり、鬱を患った。学校では周りに馴染めず、一匹狼を演じていたが、本当は臆病で弱虫でクソ雑魚ナメクジである。

高校時代、毎日デッサンや絵の課題あった。課題を仕上げると講評が待っている。講評という名の晒し上げである。

みんなの作品を一斉に並べて、上段、中段、下段と並べ替えられる。これが、人一番プライドだけは高い自分には耐えられなかった。

自分はいつも、中段か下段だった。

講評の際、言われる言葉がトゲのように刺さった。絵が好きで、高校に入学したのに、絵を描くことが出来なくなっていった。

絵を描くことで、自分の感覚全てを否定される気がして、辛くなった。

自信を無くし、高校を辞めようか迷っていた時に、

「お前の絵好きだから、もうちょっと頑張れよ」と言ってくれた教師がいた。

「あれ…自分、まだ生きてていいんだ 」と思えた。

2年生になり、なぜか僕に話しかけてくれる友達が出来た。

今まで話せなかったんだけど、仲良くなりたいって思ってたと言ってくれた。嬉しくて泣きそうになった。普段はそんな涙脆くないけど

同じように、学校がしんどいと思っているようで良く話が合った。

ある日、恩師が転勤になるという悲しいお知らせと同時に、

その友達が学校に来なくなった。自分と同じように気を病んでしまったらしかった。

相談もなしに、学校をやめてしまった。ただ悲しかった。

それでも学校に通った。行きたい大学の推薦をもらうためだった。

恩師もおらず、唯一の友達もいなくなってしまったどん底の中、

突然限界が来た。

授業中にもかかわらず、過呼吸になって、息ができなくなった。どうすればいいか分からなかったが、ただ、自分の限界がきていることだけは分かった。

外の空気が吸いたくて教室を飛び出た。

過呼吸で息が苦しい。このまま死ぬんじゃないかと思った。

クラスメイトが心配して、追いかけて来てくれた。


こんな自分が情けなくて仕方がなかった。

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