見出し画像

決勝を以て、ユニットの熱を知る リンクラ活動記録15話の所感

初めに
ネタバレを含んでいます。
まだ読んでない方、ぜひなんにも調べずに真っさらな状態で1度読んでください。
彼女たちの熱を、存分に浴びてください。

こんばんは。
活動記録15話が更新になりました。
正直中身読んでもらえばもう部外者が何を言うにも無粋だというのは分かりきっているんですが、頭の中ぐっちゃぐちゃにされたんで、整理の意味でも書き起こしておこうと思い執筆してます。
とは言っても、あくまで一個人の考えですから、その程度だと思って軽く見てもらえると助かります。


みらくらぱーく!

瑠璃乃。
彼女はまだ地に足が着いてないというか、なんとなくフワッとしていましたね。
そもそものスクールアイドルを始めた理由が「楽しそう」だったからっていうのもあるんでしょう。
夏からの新入部員ですから、まだ日も浅くて自分のだけの理由を見つけきれずに決勝に望んでしまった。
そんな罪悪感を持った、自己肯定感低めの彼女の背中を押すのが梢だったわけですが。
ここのシーン、慈にも似たようなことを言ってもらっていたようですが、梢だからこその重みは凄くあったんじゃないかと。
というのも、後述しますが梢も自己肯定感は高い子ではありません。
むしろ瑠璃乃より低いかも。
そんな同じような精神構造をしている2人だからこそ、瑠璃乃にしっかりと刺さる言葉をかけてあげられたのかなと思っています。
慈も花帆も補正が乗るって言っちゃってますしね。
テンションや生き方は全然違っても、根っこの部分は似ていたのかもしれません。
その事を考えるとWith×MEETSでやっていた梢先輩に瑠璃乃が気品を学ぶ配信、あの2人でなきゃいけなかった理由が見えてくるような気がして本当に驚かされてばかりです。

慈。
彼女、負けたことに対して「理由がわからない」ではなく「意味がわからない」と言っているんですよね。
言い方の問題だったのかもしれませんが、このセリフの言い回し自体に意図があると捉えました。
というのも、彼女は確かに勉強は出来ませんがそれでも馬鹿な子では無いんですよ。
勉強ができないのも、やってないから出来ないだけで、真面目に取り組めば成績は良くなるはずです。
梢に頭下げて作曲を教えてもらった、という描写からも彼女はやればできる子です。
そんな子が、果たして徹夜までしてラブライブを見直してそれで敗因が分からないということが考えられるでしょうか?
きっと分かっているんだと思います。
理解した上で自分たちが最強と信じて疑わない、評価に対して納得がいってない、故に「意味わからない」だったのかなって。
本当にこの子はブレないというか、強いですよね。
だって普通に考えて自分が負けた時の映像なんか普通は見直したくないですよね、私もそうです。
でも彼女は寝る間も惜しんで振り返る。勝つために。
それでもやっぱり堪えているから、荒れてしまう。
そんなところへ瑠璃乃がやってきて、落ち着かせてあげる。
瑠璃乃の介入はありましたが、梢の発言からもあるように、強い子なので今回も勝手に立ち直っていたんだと思います。
それでもそのおかげで早くに立ち直った、この描写がとても染みましたね。
ユニットを組んで切磋琢磨する、理由の一つがここできっちり明示されたんだと思います。
そして2人が至る結論は、「勝てばもっと楽しい」。
示し合わせた訳でもなくこの回答で一致するのは本当に付き合った年月故の賜物なんだと思います。
幼馴染って、素晴らしいですね。

DOLLCHESTRA

さやか。
唯一、普段通りを貫いた子。
確かに傍から見たら強いように見えます。
けど、個人的にいちばん危ういのは彼女なんじゃないかなって感じました。
負けてもまた練習の日々に戻る、素晴らしいことだと思います。
でもそれって、次もまたチャンスがあるから、だと思うんですよ。
今年はダメだった、じゃあ来年頑張ろう。
フィギュアは1人でやる競技ですから、それでも良かったのかもしれません。
でもスクールアイドルは、彼女にとって大きな存在があって、その人こそがスクールアイドルを始めるに至った理由だったはず。
ならばこそ、その人がいなくなってしまったとき、彼女は同じように努力を続けられるのか、スクールアイドルを続ける理由を自分なりに出せるのか。
まあ、もしかしたら意外とあっさりとしているかもしれませんし、何事もなく3年生の村野さやかがスクールアイドルを続けているかもしれません。
それは、本人にしか分からないことです。
それでも、負けることに慣れてしまった彼女が、悔しさで涙を流すような日が来ることを私は少しだけ望んでもいます。
その時に隣にいるのが大好きな先輩で、それを乗り越えた時に初めて自分だけのスクールアイドルの理由を見つけられる。
そんな展開があってもいいのかなって思います。

綴理。
去年まで、勝ち負けもスクールアイドルのことも曖昧だったであろう彼女が。
ようやく、色々なことを乗り越えて、スクールアイドルになって、初めて勝ち負けを意識できるようになった。
その上で得た答えが、「蓮ノ空が好き」というのはなんともまあ、あの頃の梢を思い出すような、そんなシーンでした。
好きで、いちばんだから、それを届けられるように。
単に勝つ、負けるの話ではなくて、伝えられた、伝えられなかったで表現するのはなんというか彼女らしいです。
そしてこの答えを胸に、さやかと話をするのでしょう。
その描写はありませんが、綴理が自分なりの答えを持ってくるまで深く聞こうとしないさやかとの関係は、やっぱりこの2人じゃないとDOLLCHESTRAにはなれなかったよな、と納得させてくれるものでした。
2人が直接顔を突合せて話すシーンをあえて描かなかったのも、それぞれのユニットの色を出すのに一役買っているような気がしました。

スリーズブーケ

花帆。
Part1でイマイチ実感が湧いていない様子が描かれた彼女。
梢と少し昔話をすることでようやく実感が湧いてきて、感情が追いついてくる。
その上で出た言葉が「ごめんなさい」だったのは、本当に彼女の性格をよく表しているなと。
花帆にとって梢はなんでも出来る凄い人で、スクールアイドルに誘ってくれた恩人で、だからこそ期待に応えたかった。
それなのに優勝出来なくて、足を引っ張った。
そういう結論に至ってしまうのは、自分が乙宗梢という人物と釣り合ってないと感じている劣等感からきていたのかもしれません。
幼い頃から病弱で何もしてこれなかった花帆と、彼女から見てなんでも出来てしまう梢。
ここの2人の対比を改めて強く感じさせる。
そして、この描写を踏まえてのPart7が……。


まあ、まず間違いなくこのシーンを描くために1年間のシナリオを作ってきたんだなと、それだけ彼女の心理描写は本当に強烈でした。
いつも物腰柔らかで、大人っぽくて、でも内に秘めていたのはこんなにも直球な執念で。
誰にも見せられなくて、部室で1人で泣いて。
もしかしたら彼女は、そのまま折れてしまっていたかもしれません。
そうはならなかったのは、その場にいたのが間違いなく運命の人だったから、なんだと思います。 
さっきまで2人の対比をあえて意識させたのは、この段階で2人の関係性が根底から変わるのをより印象強くさせるためだったんでしょう。
なんでも出来てしまう梢は、ある意味不器用で、これ以上自分を曲げられない、何もかも賭けてここまで歩いてきたから。
そんな彼女に必要だったのは、きっと何にも染まってない純粋な存在だったんだと思います。
山奥の学校で、楽しいことなんか何も無い。
そう考えていた時に出会ったスクールアイドル。
それこそが、無垢な少女の世界に色を着けた。
そして、その世界に連れていってくれた相手こそ乙宗梢その人に他ならない。
そんな相手には笑っていてほしい、当然ですよね。
だって彼女こそ、花帆にとっての色鮮やかな世界そのものなんですから。
お互いの気持ちを、1年間かけて共有して。
どちらか一方だけじゃなく、お互いに支え合って。
そして、同じ夢を信じる。
それこそがユニットなんだと、そう強く思わせてくれました。
本当に、この2人じゃなきゃ成立しない。
そんな関係を、私は運命と呼ばずになんと呼ぶのか知りません。

あと少しだけ、呼び方の話です。
今後もあの呼び方で通すのかはわかりませんが、少なくとも彼女たち2人の関係は確実に変わりました。
だからこそ、それが呼び方に現れたのかなと。
今までは、花帆のやりたい事を梢が叶えてあげるような、一方的な関係だったかもしれません。
でもこれからは、2人で支え合っていく。
本当の意味で背中を預けられると梢が思ったからこその、あの変化だったのかなと思います。
そうなると一体いつから綴理と慈は呼び捨てになったのか、そしてどんなエピソードがあったのかはめちゃくちゃ気になりますけどね!
過去編、待ってます。

最後に

15話については完全に以上なんですが、14話について補足を。
以前割と好き放題解釈したんですけど、14話とラブライブ!地方予選はこの15話を読んで始めて完結したなと。
というのも、やっぱり話が割と急ピッチ気味に動いたのと、今まで散々ユニットでやってきたのに急に全員でエントリーし出したのが腑に落ちてなかったんですよ。
ユニットで切磋琢磨してきた意味は一体どこへ?って。
私はてっきりパフォーマンスや楽曲の観点からユニットが必要なんだと思ってました、勘違いしてたんですね。
彼女たちが人間として成長していくのにユニットは必要だったんです。
してやられましたね、そんな見事な回答を出されたらもう何も言えない。
本当に掌の上で転がされてました、一生ついていきます蓮ノ空。

以上です。
1年かけてようやくスタートラインに立ったって感じすが。
これからも見届けさせてもらいたいと思います。

Link!Like!ラブライブ!第1部、これにて完結!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?