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デッカイギ2025参戦レポート
皆様、お疲れ様です!
ご覧いただきありがとうございます。
某情(某市情シス@標準化担当)と申します。
1月10日、11日の2日間にわたってコングレスクエア羽田で開催された
神イベントの参戦レポートです。
📚デッカイギとは?参加の経緯、神イベントである理由
概要は公式サイトをご覧ください。
要は、行政デジタルに関わる様々なステークホルダーが、普段オンライン上でつながっているひともつながっていない人も含め盛大にオフ会をやりましょう!ということと理解しています。
当会議での発言は、チャタムハウスルールが課せられており、発言者が誰か分からないようにする必要があります。
僕は、日本の真ん中あたりの一般市で、自治体行政システム標準化の担当をしています。担当となって今年で3年目になります。
標準化の詳細は割愛しますが、普段から以下のような悩みがありました。
デジ庁から送られてくる資料が膨大すぎて、整理できない
しかもその資料は、重要な論点が巧妙に隠されている(素人には理解できない言葉や表現で書いてある、または言葉の定義が曖昧、さらにその論点がコロコロ変わるし増える)
この件について普段会話する相手が、標準準拠システムを提供してくれる地場ベンダーの方しかいない。しかし地場ベンダーの方も情報を十分に得られていない。
このような状況で、様々なステークホルダー間を飛び回り、調整しなくてはならない…無理やん!
そんな中、2024年夏頃から、弊社と同一の標準準拠システムパッケージを利用予定の近隣自治体の担当者の方から、有識者の方によるセミナーやハンズオンのお誘いをいただき、またXでの情報収集を勧められました。
結果、これが大正解でした。マジで感謝してもしきれません。。。
自分で調べてもわからない、調べる時間がない部分は、その道のエキスパートを頼るしかない、と担当3年目にしてようやく気付けました。
(もちろん、聞く相手に失礼のないように最低限の知識や自分の考えは持っておくべきですが。)
そんなこんなで情報収集していたところ、デッカイギの存在を知ったのでした。今回で3回目の開催となり、今回から参加者が民間やアカデミア等にも拡大しています。
このイベントを神イベントと断言する理由は以下の3点です。
自治体以外の様々なステークホルダーと直接会え、仲間になれる
自分より各課題の解像度が高い方々の議論を見られる、参加できる
本音で語り合える
特に3については、チャタムハウスルールもありますが、運営の皆様のご尽力によるところが大きいと思います。お互い配慮しあいながら気持ちよく議論できるよう、様々サポートいただいたと思っています。
📚僕が参戦レポートを書く目的
前置きが長くなりましたが、僕がnoteでレポートを書く理由は
自分のアウトプットの訓練とすること
ここから論点を拾い、次のアウトプットにつなげること
スーパーな人たちに囲まれて、自分も高尚な人間になっていると勘違いしがちな僕自身に対する戒め
です。要は自分のためです。
ただ、目にした方が読みやすいよう、工夫は必要と思っています。
また、チケットが取れなかったり、諸事情により参戦できなかった方の
少しでも参考になればと思っています。
1日目・午前
今回が初参戦ということもあり、緊張しまくってました。イナカモンなので、平日の品川駅のサラリーマンの大波にドン引きしつつ、なんとか会場までたどり着くことができました。
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会場に入り、オープニングを経て、武蔵野大学の庄司先生がファシリテートされる「Special Session : トータルデザインはどこに行った?新しい未来はどんな世界? 〜ゆかいな仲間たちの語らいから探る〜」が始まります。
「会場の出入り禁止」とアナウンスがあり「え、トイレとかも出られんのか
💦」と困惑していると…
歴代デジタル大臣の皆様が勢ぞろい。
ゆかいな仲間たちってこれかぁ~!入場時のどよめきがすごかった。
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<このセッションの感想を一言で>
デジタル大臣の見方が180度変わった。
今思えばすごくバカみたいな話ですが、大臣という立場の方たちは、お互いの政治信条や人間関係から、それぞれ好きにやっていると思っていました。現場の意見は聞くけど、自分のやりたいようにやる。前大臣や次の人のことはそこまで考慮していない。
…全然違いました。
歴代の大臣で意思を統一し、デジ庁や日本のデジタル行政の舵を切っている、という確かな感覚がありました。大臣会見をもっとしっかり見ようという気になりました。(国に対する不信感から、国の発信するすべてに対して、勝手にマイナスイメージからスタートしていました。。。反省。)
<気になったキーフレーズ>
レギュレーションとイノベーションの
表層平仄を合わせる(ご指摘により訂正しました。お恥ずかしい限りです💦)デジタル改革には、アナログの「共感」が重要
目指すのは「懐かしい感じがする未来」ではなく「過去の延長線とは全く違う新しい未来」
今年は昭和100年、その節目に何もしないのはもったいない!過去の積み残しを清算してしてしまおう!
地方のアナログの価値をどのようにデジタルで顕在化、最大化させるか
行政の無謬性神話からの脱却→固く解釈しちゃうとだめ。アジャイルで行こうぜ!
ウルトラポジティブシンキング(最後は必ず何とかなるのがこの世界。それまでの苦しみは楽しみに転化できる)
トヨタ品質に慣れた日本人
複雑すぎる制度がデジタル化の障害になる現実
トータルデザインについて、手段が目的化するのは避けたい。国の未来をきっちり考えて、ゴールを明確に共有すべき
地方から国に対して、球を打ち返していますか?
1日目・午後
お昼はボッチ飯対策で同じ地方の関係者と名刺交換。崎陽軒のシウマイ弁当をいただき、午後開始。
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午後一発目は「リアル共創PF~これからの時代の「行政における共創」を考える~」に参加。小規模会場に対して、すごい熱気でした。共創PF(公務員のみ参加できるslackチャンネル)で毎日のように見る有名人の皆様が、目の前に!事前にX情報で必要なチケットを押さえていたため、「③ 標準化を共創する」の椅子に座ることができました。こちらのファシリテーターは、この業界の超有名人である名古屋市の高橋さん。リアル高橋名人とお話できることに、心の中でキャーキャー言ってました。それ以外にも、色々な要素でドキドキが止まらなかったのを覚えています。現状抱える問題点の議論から、明日取り組むことを各自宣言する!というスタイルでした。
もっと話したかった!
<気になったキーフレーズ>
国の支援に対して、自治体側から答えているか
ガバクラ利用料が高い理由は・・・?
自治体、ベンダー、国。もっと本音で語り合って仲良くなろうよ!
午後二発目は「ガバクラ標準化をみんなで一緒に考え学び、相談し合える仲間を作ろうワークショップ」に参加。その中の「WS①ガバクラ標準化のこれまでとこれからをみんなで話して、相談し合える仲間を作ろうワークショップ」に参加しました。AWSの構成図を書いてみようの方もめちゃくちゃ気になりましたが…。
ワークショップでは、以前セミナーやハンズオンで講師をやっていただいたヴイエムウェア株式会社の中島さんや、高橋名人が登壇されていました。その他の登壇者の皆様もスーパーな方たちばかり。独特の緊張感がありました。
<このセッションの感想を一言で>
めちゃくちゃ面白い人たちとつながれた!
前半は、「足元の移行」と、「2025年の先に向けて」をテーマに登壇者の皆様の議論を聞き、適宜Slidoで質問を投げかける形式でした。
<気になったキーフレーズ>
2025年より後を見据えて、今から考えなければならないこと
ランニング費用について。イチから全部をガバクラ上に乗っけるのであれば安くなるはずだが、既存の資産を生かしながらやっているので、安くなっていない
ベンダーにとっては、頑張ってガバクラの費用を下げても、新規自治体を獲得できるわけではない。インセンティブが働かない
ネットワーク運用補助者の費用は、自治体の職員が勉強することで低減できるか?→すごく難しい。レベルでいうとAWSネットワークスペシャリティの獲得が必要なレベル。ただ、勉強することでベンダーとの会話の中で解像度が上がる
後半は、近い場所に座る8~9人と車座になり、それぞれのグループで「誰かにこれ教えてほしい」「誰かにこれ助けてほしい」「これで解決した良い話」を共有するワークショップ形式でした。
ここでは、たまたまチームを作った人たちが最高に面白かったです。
国(デジ庁もそれ以外も)、地方自治体(小規模から大規模まで)、民間(コンサル会社、研究者等)ととてもバランスがよく、それぞれの立場で自分にはない視点の話が出ました。
<気になったキーフレーズ>
県の当事者意識の希薄さ
近隣市町との情報交換はめちゃくちゃ重要
標準化って、こんなやり方でうまくいくの?と研究対象として興味深い
1日目・夜/第1部
午後のイベント終了後早々に別会場へ移動、ヴイエムウェア中島さんのサイドイベント第1部に参加してきました。
会場に来る方は知らない方が多く、どんな立場の方なんだろう?という感じでしたが、議論が始まってすぐ「あ、この人らのレベルの高さヤバイ…」と震えました。体感的にはベンダーの立場の方が多めだったかな?という感じですが、皆さん議論の論点が深い。現場で実際に動いてる方ならではの深さと、それぞれの役割の理解度の深さが議論の端々から感じ取れる、超濃密な議論でした。。。
<このセッションの感想を一言で>
自治体より根深い、ベンダーさんからD庁への不信感よ…
チャタムハウスルールに抵触しそうなので、濃密な議論の詳細が書けませんが、ベンダーさん側がデジタル庁の動きに自治体より振り回されている状況がよくわかりました。
統合運用管理補助者の是非、コスト最適化の本質、2025年度に集中する移行、その際のトラブル対応スキーム、etc.
そして何より焦ったのが、LGCSのやばさの論点です。
ちゃんとやばさを把握していた方々は、そんなの使わず自前で専用線引くっていうね。もうLGCSの方向で進んでいる弊社の行く末は果たして。。。
(ここ、論点として深堀りしてアウトプットしたいなぁ)
1日目・夜/第2部
第2部は、さらに場所を移して飲みながら交流会!でした。
ワインのお店だったので、最初からワイン類が出ており、無理して飲めないワインを少し飲んだ結果…頭痛がやばかったです。
参加された皆様は、普段Xでつながっている方もいればそうでない方もいらっしゃいましたが、第1部から継続参加されている方も多く、つまりスーパー業界人の集まりでした。
ここでは、Xでつながっていた方との答え合わせが最高に楽しかったです。またオンラインで議論したことがある方々との実際の顔合わせも面白かった。ただ、もっともっといろいろな人と関わっておけばよかったという後悔が大きい結果になってしまいました。。。
1日目・夜/第3部
上記第2部のあと、さすがに疲れてしまい、ひとりで鎌田周辺をうろつき、ラーメン屋で脂ギトギトの締めラー🍜をいただきホテルへ。1日目終了。
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2日目・午前
朝、ホテルの朝食を楽しみに起床。食堂に行くと…駅弁くらいのサイズの弁当箱を手渡されました。あれっとなりながら箱を開けると「ヘルシーな朝食で、すばらしい一日のスタートを切って」という趣旨のメモとともに「パン・野菜・豆腐ハンバーグ」のお弁当が。。。そういえば予約の際、朝食の内容よく見てなかったっけ。美味しかったのですが、ちょっと物足りなかった💦昨夜のラーメン🍜との落差よ。。。
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しかし朝から胃もたれなどなく、昨日のお酒の影響もなくすっきり爽快!結果とても良い朝食でした!
2日目は、「Keynote Session : 自治体DXは住民、自治体職員、事業者をどう幸せにするのか?」に参加。
登壇者の皆様は、昨日に引き続き錚々たる面々です。
<このセッションの感想を一言で>
裾野副市長及川さんに好印象
こちらもチャタムハウスルールに抵触しそうなので簡単にですが
登壇者それぞれの立場で「自治体DXがもたらす幸せ」の形が違うなぁとしみじみ思いました。その中でも、裾野副市長である及川さんの発言が、ちゃんと現場を回り、住民第一に考えているひと、という印象でした。公務員として当たり前なのですが、信念に基づいて業務にあたられている、という感じで非常に好印象でした。
議論の中では、自治体職員の減少(特に若手)という論点でも議論がありました。どこも同じなのだなぁという感想です。
2日目・午後
お昼はヒレカツのお弁当をチョイス、食べ終わった後はPiOPARK会場へ。そこでゼンレイナーイとデッカイジャーイエローと記念撮影。身バレの危険から写真は未掲載。
一通り関係者の方と会話ののち、「2040年問題と制度改正、人員減とシステム改修。私たちは、どこから、どうやって、進めていくのか」のセッションへ。
こちらのセッションでは、人口減少、行政マンの人数減(特に若い人間の減)、頻繁な法令等の改正による業務システムの改修の負荷増に対処するには?全体感を見たオーケストレイティングって誰もやってなくない?という内容について議論が交わされました。
<このセッションの感想を一言で>
具体的な解決策ってなんだろう。。。難しい
こちらも発言内容が各所属を代表している感じであるため、チャタムハウスルールに抵触しそうなので簡単に。
正解のない議題であるため、各登壇者の現状から課題を取り出したあとは、なかなか具体的な解決策の話までに行きつきませんでした。
しかし、考えるヒントはたくさんもらうことができたと思います!
そして午後後半は、伝説のLT大会に参加しました。
9名の方が、それぞれ持ち寄った資料を5分以内にプレゼンする内容です。
<このセッションの感想を一言で>
スーパー公務員だらけ。(公務員でない方もいらっしゃいましたが)
もうね、会場の熱気と一体感がすごかったです。内容についても、すべてにおいて持ち帰るべきものがありました。皆さんすごいなぁと。真似はできませんが、勉強して少しでも近づこうと努力することはできるので、自分の役割の中で、自分の身の丈に合った努力を積もうと決意を新たにしました。
そのあとは、子どもの体調不良の連絡があり、早々に会場を後にしたのでした。。。クロージングに出られず残念!
📚最後に
長くなりましたが、僕なりのデッカイギ2025参戦レポートでした。
当日の会場の様子や雰囲気を少しでも共有できれば幸いです。
これだけだと単なる日記なので、ここから派生して論点を深堀りできるよう努力していく所存です。
以上!自分がよくやる気合を入れる際の合言葉で締めます。
🤛ジーク・ジオン!