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【詩】星

星を見る
いつものこと
夕方の空のくれていく速度は90km

そんなときに月と星か
直線の高速道路のむこうが眠い

フロントガラスぜんぶが紫の
夕暮れに月と星か

こんなにきれいな夕暮れ
大好きな君も見ているかな

こんな夕暮れを
夕暮れに気がつくといいけどな

ビルの箱の中の君に夕暮れの色
教えることができないんか

もう会えないんか仕方ないな
やっぱりあいつがええからな

スーツ族のカッコいいやつ
負けた

君が僕を見ることは1000年たってもないんやな
僕は最初からいなかったでいいか

汗だくで作業着もみんな
コワくないだいじょうぶ

ひとだから
さよならくらい言いたかった

たいていのさようならは
言わせてもらえないもんやで
と先輩運転者が言う

さようならが紫の
高速道路のむこうに美しい

君から1300km離れて見る夕暮れは紫色が暗闇になったら

別れもなつかしいし出会いも同じくなつかしいし
思い出は長距離輸送みたいなもん

みんな遠いんやな

さあ帰ろう





写真も字も止まっているときや休息時にしか撮らんし書かない読まない
ながら運転はあかんやつです



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こうき
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