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【詩】音色
色が僕を捨ててった
最期の一色が心にあるなら
色がない世界でもエエと思った
最初から色はなかったんだ
音が僕を捨ててった
最期の音が心にあるなら
音がない世界でもエエと思った
最初から音はなかったんだ
言葉が僕を捨ててった
最後の言葉が心にあるなら
言葉がない世界でもエエと思った
最初から言葉はなかったんだ
色も音も君も言葉も
同じもんやと思う
だまっていた
命があるから在るだけや
命があるから聴けたんや
ありがとう
トラックのシートを倒して寝た
歌声を聴きたいとはじめて思った
歌声を感じたいとはじめて思った
僕の詩が、いいやろ
だから僕の詩を
歌に変えてくれよ
まだ生きているうちに
僕の命を震わせてくれ
今日のうちに聴かせてくれ
君の色があるんなら、と
耳をすませた
音が見えた
助手席で言葉が歌になっていた
そのまま君の声と寝た
指が切れるほど
練習したんやろな君のギター
歌声にそう書いてある
痛くはないか?
そのまま行くわ
またあとで
運転者には歌声がいる
働くには歌が要る
歌はコラボじゃ心打たれない
むづかしいことは知らんけど
コラボじゃない
僕の命からでた詩を
血のにじんだ言葉を
君の傷だらけの指先と
君の声にたくした
ありがとう
これは今日から君の歌や
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