あなたのけむり

別れが一緒に付いてくるなら
初めから頼まなかったのに
贅沢なハッピーセット
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「あのね」といきなり話し出すから
相槌も返せなかったんだ
曖昧なスタートライン
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それとなく伸ばした手の
戻し方が判らなくなって彷徨う宙
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口数は涙の代わり
遠くにそっと捨ててきて
あの白い雲のように
知らない空まで飛んでゆけ
煙突から膨らんだ
あなたのけむり
.
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別れの気配は曲がりなりにも
薄っすらとしていた