スコッチウイスキー ⑵

【スコッチウイスキーの製造方法】
製麦→糖化→発酵→蒸留→熟成→瓶詰め

①製麦(モルティング
使用する大麦の種類
→二条大麦◯
デンプンが多く、タンパク質や窒素の含有量が少ないものを選ぶ
→六条大麦✖️

・種子に含まれるデンプンはそのままでは発行できない。そのため、一度糖(ブドウ糖、麦芽糖)に変える。
・大麦を2〜3日浸けておくと発芽が始まる。
この時の酵素がデンプンを糖に変える。
⭐︎大麦を水に漬ける浸麦槽をスティープといい、この時の水が仕込水になる。


・季節や大麦の種類によって日数が異なるが、約6〜7日で殻の中の芽が麦粒5/8の大きさで乾燥させ、発芽に必要な水分を抜くと止まる。止める理由は糖分が失われるためである。この作業は乾燥塔(キルン)にて行う。
キルンの床はメッシュ状で麦粒が落ちないようになっており、その下でピート(泥炭)を焚く。
・スコットランドの燃料はピートが主であり、スコッチの独特のスモーキーさはこの燻製によるものである。
・収穫直後の含水率は16〜17%だが、浸麦後は45%となる。→グリーンモルト
45%まで高めた含水率を乾燥して4〜5%まで落とす時麦芽(モルト)ができる。
・現在はフロアモルティングを行う蒸留所がなく、その代わりに専門の製麦会社(=モルトスター)から仕入れる。
〈代表的なモルトスター〉
シンプソンズ
ペアード
クリスプetc...

②糖化(マッシング
・乾燥が終了した麦芽はゴミを取り除き、機械(=モルトミル)で粉砕する。粉砕した麦芽(=グリスト)は糖化槽(=マッシュタン)と呼ばれる大きな金属の器の中に移される。
・主流はステンレス製の蓋がついたものであるが、鋳鉄製のオープンスタイルも存在する。
・グリストに約67〜70℃のお湯(=仕込水)を3〜4回分けて加え、撹拌する。この作業で必要な糖液を抽出する。
・上記作業によって糖液(ワート/ウォート)を得る。糖液を抽出した後の搾りカス(ドラフ)は家畜の飼料に再利用される。

③発酵/ファーメンテーション 
糖液をヒートエクスチェンジャー(熱交換装置)を使って20℃前後に冷却される。その後、ウォッシュバック(発酵槽)と呼ばれる巨大な桶に移され、イースト菌(酵母)を加えて、発酵をおこなう。
・蒸留所によっては、ステンレス製のウォッシュバックや伝統的な木製の桶を使用するところに分かれる。
・ウォッシュバックのサイズは1万〜10万Lの容量がある。
・酵母は糖を食べて、アルコールと炭酸ガスに分解する。
※ウォッシュバック(発酵槽)には、重い木製の蓋が取り付けてあるが、ガスの勢いで吹き飛ばすことがある。そのため、下部にスイッチャーという泡切り装置がついている。
・発行は2〜4日で終了し、アルコール度数7〜9%のモロミ(発行液)ができる。

【抜粋】
・ウイスキー検定公式テキスト

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