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旧統一教会 霊感商法を逆手に取り、旧統一教会信者を仕事から外した経験をここに残します。

2024/08/13放送の仰天ニュース「安倍元首相銃撃…なぜ狙われた?山上被告の計画と自作銃開発の執念」が放送されました。そのなかで女性信者が旧統一教会の霊感商法の霊能者になり霊感グッズを販売してしまう様子が描かれました。
私はこの霊感商法の手法を40年前の学生時代には知っておりました。
今から30年前、その手法を逆に利用し私が責任者だった開発プロジェクトから旧統一教会信者を外した経験をここに残します。

時代は1990年代前半(前職であるIT会社8年目で東京に転勤していた)です。
お客様のシステム開発のプロジェクトマネージャーとして働いた時の話になります。
システム開発を行う場合、社員だけ行うのではなく、当時関係のあった他の会社のシステムエンジニアやプログラマーの方々に協力してもらううことをしておりました。(この構造は建築業の2次受け3次受けと同じようなものとお考えください。)

その協力してもらった人の中に旧統一教会の信者がいました。(旧統一教会のマークが書かれたものが持ち物にあったのをたまたま見たのがきっかけです。)
別会社とはいえ我社の名前で仕事をするのでお客様に迷惑がかかることは事前に回避したいですから交代して貰うことを考えました。しかし信仰している宗教(しかも持ち物のマークだけで判断したもの。)では交代してもらうことは絶対に出来ません。そこで罠を張ることにしました。罠にかかれば交代を申し入れ、かからなければ心配の必要がない人と判断しそのままプロジェクトの終わりまで参加して頂くつもりでした。

罠はこうです。
開発プロジェクトに参加してもらった別会社の方々全員と懇親会を開き、お酒を飲みすぎたふりをして、身の上話(偽の作話とある程度資産があること)をしました。
内容は
①不幸話(偽の作り話)
 幼稚園の頃、家族とともに事故に遭い両親を無くして祖母と2人暮らして非常に貧乏であった。
(本当は事故などありませんし、祖母とは別居していました。)
②プチ成功話(本当の事。霊感商法に誘わせるための餌)
 バブル時の株取引のおかげで合計2千万を超える預貯金があり貧困を脱出していること。(すぐに引き出せる預貯金であることが一つのポイントです。)
③不幸話2(偽の作話)
 祖母がステージ3の乳がんになり大変なことになっている。
です。

効果は覿面でした。
数日後、その旧統一教会の信者の人から「非常に大変な時だと思いますが、きっと私に良いことが必ず起こると思うので会って欲しい人がいます。次の休みの日に一緒に行きませんか?」と誘ってきました。
内心しめたと思いました。

その当日、私は1時間録音出来るマイクロカセット録音機をポケットに隠し持って誘われるまま行きました。連れて行かれたのは新しく出来た思われる綺麗なビルの一室でした。("如何にも怪しい"という雰囲気は微塵もなかったです。)

現れたのは「不思議な能力の持ち主で、人を見ただけて生い立ちがわかり良い運勢を得る方法を教えてくれる。なかなか時間の取れない人ですが私のためにわざわざ時間をとっていただいた」と紹介された人でした。これ見事にチャルディーニの法則の「権威性」と「希少性」を使ってます。
(チャルディーニの法則は以下で紹介しています。
郷路弁護士が青春を返せ訴訟で勝訴されるきっかけの一つとなったことでも有名です。)


その不思議な能力の持ち主は、予想通り私が作った偽の生い立ちや開発プロジェクトの責任者をしていることをさも見抜いたかように語り、運勢が変わる印鑑の購入をするように言ってきました。価格は50万でした。
この時のトークは仰天ニュースが描いたのと同じようなものです。「今、たまたま私には余裕資産があるが、本当は呪われています。そのため祖母が癌に罹っており危険な状態です。放おって置くと私にも災いが起きます。この印鑑を持てば私の呪を解き、祖母を快方に導き、災いから守ります」というようなものでした。
不思議な能力の持ち主が登場してからそこまで言わせたものを録音しました。(約50分でしたので少し焦りました。またA面からB面への切替音や停止音を聞かれないように途中トイレに行ったりして聴こえないように工夫しました。また笑いを堪えるのが大変でした。)
その日はのらりくらりと交わして購入せずに帰りました。(ただ7時間位閉じ込められてしまいました。旧統一教会の暴力手法です。)
これで旧統一教会の信者でありかつ霊感商法に携わっていることが確定し、証拠も押さえることができました。

翌日、その人の会社の部長さんとコンタクトを取り、事情の説明と録音テープを聴いてもらいました。旧統一教会の信者には交代していただきました。
その部長さんとの話が終わった後、連れて行かれた場所を所轄している警察(生活安全課)にも録音テープを提出して事情を説明をしてます。その後、帰宅途中飛び飛びの日に計3回くらい事情を聞かれました。
実際に捜査をしたかどうかはわかりません。

私がこの時責任者であった開発プロジェクトは約1年間かけて無事を終わりました。

旧統一教会の信者を交代してもらった後の後日談ですが、その旧統一教会の信者の方は自主退職されたそうです。
また連れて行かれた場所は別のお店となってました。

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