U149連載終了に寄せて〜遊佐こずえ担当Pとしてのこれまでとこれから〜
サイコミにて長年連載していた漫画U149が最終回を迎えました。
一個人としても多大に影響を受け、特にここ2年くらいにおいては、絵を描き始めてみたり、企画を立ち上げてみたり、同人イベントにサークル参加するなど、大きく人生が変わった作品でもあります。
そのあたりの経緯は以前のアイラブ合戦のときののぼり企画についての、振り返りnoteでも軽く触れさせてもらいました。
連載終了の区切りに、遊佐こずえ担当としてここ数年の自分の想いを振り返るとともに、今後のU149について考えたいと思い、筆をとりました。
こうしてnoteに書くのはお気持ち表明というわけではなく、自分の思考の整理が主なラバーダック法に近いものですが、もし誰かの気持ちの言語化や整理の一助になれば幸いです。
U149という作品自体について、漫画版もTVアニメ版も自分は手放しの大絶賛という立場です。
ソーシャルゲームの世界では表現しきれない、細やかな空気感や成長、様々な表情を描いてくれたこの作品に、少なくとも自分は文句をつけることなんてできるはずがありません。
ただ、作品としてのU149としては素晴らしくても、アイドルマスターの、それもシンデレラガールズという環境を踏まえると、どうしても思うところが出てきてしまいます。
遊佐こずえがU149に登場したのは2019年10月と連載開始から3年の月日がたってからです。
そして2019年という年は、遊佐こずえがデレマス内の総選挙を勝ち上がりボイスを獲得した年でもあります。
時系列的には総選挙後にU149に登場という流れであり、遊佐こずえのボイス獲得にはU149は寄与していません。
そういった経緯もあり、自分がU149に触れたのは遊佐こずえの合流後からでした。
この頃の自分は、界隈での交流というものをほとんど行っていなかったこともあり、こずえの合流に他のPがどういった感想を抱いていたのかはよく知りません。
個人的には単純に活躍の場が増えたことは喜ばしく、好意的にとらえられていました。
そもそも総選挙に勝った自負があり、念願のボイスを獲得し、これからの未来に期待をもっている。
この時点では特になにかを思い悩むことはありませんでした。まぁコロナでいろいろ思うとおりにいかないことばかりでしたが。
自分の中でいろいろこじれはじめたのは、2022年ごろ。
ソロ曲、CM (=シンデレラマスターシリーズ)の実装が後続のボイス獲得組に抜かれる事が続いたころです。
cgコンステのCM発表時は随分荒れました。(極々親しい友人にしかその姿を見せていませんが)
この前後くらいから、U149のメンバーについてはCD付き限定版でソ口獲得が続いていたこともあり、遊佐こずえもそちらに回されるのではないか?という見方が強まってきます。
ただシンデレラにとって「ソロ」は特別中の特別です。
CMは総選挙のご褒美じゃないの?という想いもあり、不満がたまります。
徐々に心の余裕がなくなり、
「なんで総選挙でボイス獲得(しかもCu1位で!)なのに、U149のくくりにされるの?」という暗い感情も生まれてきます。
ただそういった暗い感情以上に、
「どんな形でもいいから、遊佐こずえの為の曲が欲しい!」という想いも強く、
忸怩たる思いを抱えながら、
次は来るはず!
と信じて待つしかありませんでした。
しかしここでまた状況が変わります。
アニメ放送と連動した連続刊行に伴い、限定版の発売が無い事が告知されました。
こうなると、遊佐こずえのソロ曲がいつになるか見当もつきません。
どんどん心が黒く染まっていきます。
年が明け2023年。
TVアニメU149の放送年です。
この頃の苦しい気持ちはのぼり企画の記事にも書きましたが、正直かなり危なかったというか、反転アンチになりかねないくらい不安定でした。
#のぼり記事の時に一度書いたので割愛します
幸いにも構成、演出、そして「アイムアリトルプリンセス」にEDのおねシン。
完璧な個人回だった古賀小春回に胸をうたれて、闇堕ちせずに済みました。あらためて感謝を。
でもそのうえで思い悩みます。
アイマスが好きです。デレマスが好きです。U149が好きです。
でも自分にとってそれは「遊佐こずえ」がいるからという前提があるからこそ。
どこまでいっても自分にとっての一番は「遊佐こずえ」です。
U149はデレマスの中で完全に一つのサブブランドとして扱われていて、そこにいる13人はすべてひとくくりで扱われてしまっています。(公式からだけではなく、他のPからも)
それなのにTVアニメではその中の9人だけを取り上げたため、デレマスからもU149からも放っておかれた、捨てられた感をどうしてもぬぐえませんでした。
#この寂しさはキャストも感じていたのか、トゥインクルパーティーのとき遊佐こずえのコラボイヤホンが発表された時の遊佐こずえ役花谷麻紀さんの言葉に繋がります
積もりに積もった色々な感情の末、決心します。
待ってても供給は来ない、だったら自分で勝手に「夢」をみよう。それを形にしよう。
一から絵の練習をはじめ、二次創作をすることにしました。
自分が諦めない限り、道が無くなっても歩けるように。
色々悩んだ末の結論が「自分の足で歩け!」になったのは、結局何のかんの言って骨の髄までデレPなんだろうなぁって今では思います。
納得をしたわけでも諦めたわけでもないですが、少なくとも後ろや下を向くのは辞めて顔を上げよう、そうなったという点で自分にとってとても大きな転機でした。
色々思い悩みつつも前向きにいこうと心に決め、歩き始めるとともに残りの話数を受け止めます。
最終回にこずえ、雪美、千佳、舞が登場し、BD4巻にこずえと雪美の特典アニメが収録されることになり、こずえと雪美にはその際ソロ曲も収録されることが発表されました。
総選挙でのボイスの獲得から4年。待ち望んだ遊佐こずえの為の曲が製作されます。
滅茶苦茶嬉しかったし、滅茶苦茶泣きました。
勢いに乗って未経験から企画を立ち上げるくらい、とても大きなパワーをもらいました。
そのアイドルの為の曲というのはそれだけ大きな大事なものです。
待ち望んでいた甲斐がありました。
ただ、ソロ曲が収録されるCDがTVアニメのサウンドトラックというのは、今でも心に引っかかりを覚えます。
どうしても「おまけ」感を感じてしまう。せっかくのソロ曲なのに。
ここの部分は「TVアニメU149」を主観にすると理解はできますが、
「シンデレラガールズ」を主観にすると、納得いかない事柄です。
U149のメンバーの前に、「遊佐こずえ」はアイドルで自分が魔法をかけるべきシンデレラです。
その一方で149という作品に惚れ込んでいるのは確かで、円盤特典のアニメにも満足しています。
このあたりについては、2023年の年末から2024年の年始にかけてずっと悶々としていました。
正直なところ、現時点で遊佐こずえはデレマスとU149の狭間で「割を食ってしまっている」のかもしれません。
でもいいことだってたくさんあった。だから、暗闇は捨て置いて、みえる輝きを追っていこう。
そう、心に決めて前に進んでいます。
スッキリすることは多分一生ないです。
きっとモヤモヤとすることが、これからもたくさんあります。
シンデレラガールズというコンテンツはそういうものだって諦観しています。
でも、そんなコンテンツを愛してしまった以上折り合いをつけていくしかないです。
自分にできることを精一杯にやっていけば、いつか報われることもある。
たとえ報われなかったとしても、その時間はきっと無駄にならない。
そう信じて、活動を続けています。
そして、そう考えられるようになったのはU149というコンテンツに関わる人の「熱」にあてられたからで。
スタッフが、キャストが、ファンが。
みんな大きな熱量をもってU149というコンテンツに向き合ってる。
それがきっと表ましかったんです。
まだまだ未熟ですが、自分も熱を伝染させられる存在にそのうちなれたらと思って、今は日々活動しています。
今後の話。
そういいつつも個人的には、一度13人にはU149から離れてシンデレラのアイドルとしてそれぞれで活躍してほしいと願います。
cgSFの小春が象徴的ですが、あの場で小春は「U149」ではなく一人のアイドルとして他のアイドルと舞台に立ちました。
自分はプロデューサーとして、「シンデレラガールズ」として活躍する一人一人の彼女たちがやっぱりみたい。
TVアニメU149の劇中でも、「小学生アイドル」でひとくくりにされて、米内Pは憤っていました。
自分も同じ気持ちです。13人それぞれが担当Pにとってのかけがえのない「シンデレラ」です。
それをもっと見せつけなきゃいけない。
その展開は漫画U149の最後の展開ともつながります。
それぞれが経験を積み、成長して、そして満を持しての単独公演。
自分が見たい景色はこれです。
デレステ10周年のライブについて、「U149」での単独公演、またはそれに近いものを望む声はありますが、まだ早いです。準備が足りてないです。
「次は13人で」の約束は万全でやってほしい。
少なくとも、横山千佳と福山舞のソロ曲を用意してから。
そして、TVアニメの2期やライブで彼女たちの魅力をみんなに伝えてから。
そのうえで最高の「キラメキ⭐︎」を浴びたい。13足のガラスの靴が跳ぶところをみたい。
その景色が見れるまで、出来ることをやっていきます。
だって、「プロデューサー」だからね。