〖変わらないもの〗
〖会いに来て〗コール📞
別れた元旦那は、山梨の人だった
あたしは千葉。プチ遠距離。
ギャンブルが好きで
財布に1000円でもあれば
すぐにスロットに使ってしまう。
ポケットに100円しかなくて
110円(当時)のコーヒーすら買えない
そんなこともよくあった。(笑)
でも毎日電話は2時間3時間は当たり前
笑いながら話す内容はくだらない話ばかり。
とにかく彼はあたしを笑わすのが
上手だった。それは今でもかわらない。
知り合って3ヶ月がすぎた頃
彼が千葉に遊びに来るということになった。
ちょうど自治会の夏祭りの日に。
胸は高鳴り、口から心臓がでそうなほど
緊張した。高鳴る鼓動が今か今かとあたしのなかで
彼を急かす。写真もみたことがない、声しか知らない、口調しかしらない。ちょっと怖かった。
時間はあっという間にすぎていく。
夕方過ぎに彼と彼の親友が一緒にきた。
第一印象は、«こんな人だったんだ»だった。
でも好きな気持ちは変わらず
3人で車を走らせ海へと向かった
事前に用意してくれていた花火と共に。
ランタンに日を灯し色んな話をした。
彼の仕事の話、入院した話、入院中にも抜け出して
スロットに行って看護師さんに叱られた話
学生時代の話、その時に知り合った親友の話
とにかくたくさん話をした。
彼の親友は、私と彼が好き合う2人とはしらなかった。そして花火を始めた。
ロケット花火、ネズミ花火、普通の花火
線香花火などなどたくさんの種類の花火をした。
そして、打ち上げ花火?なんていうのか、火をつけると燃え上がるあの、でかいやつ。アレに火をつけた瞬間。彼はあたしにキスをした。花火の火が消えるまでの何秒間がものすごく長い時間に感じた。
ああ、あたしの気持ちだけじゃなかったんだ
彼もあたしを想っていてくれたんだ
そう分かった瞬間だった。
彼の親友から隠れるように、何度もキスを交わした
あの時のことは一生忘れないと思う
彼はあたしと正式にお付き合いする様になって
人が変わったようになった。
あれだけハマっていたギャンブルをやめたのだ。
ギャンブル一切しなくなったかわりに
月1、月2で会いに来てくれるように
なったのだ。目まぐるしい変化だ
寂しくて寝れない夜
〖会いに来て〗コール📞にも
応えてくれたり。
これには驚いた。土曜日どうしても会いたくて
泣きわめいて会いたいを伝えたら
2時間後にはうちにきてくれた。
その1時間後には帰らなきゃいけなかったりしてもだ。何をするにもあたしのことを第1優先に考えてくれるようになったのだ。
最初に家に泊まりに来たときに
両親に桃の大きな箱入りの物を持ってきて
結婚したいと思っています!と
ハッキリ言ったのだ。
これにはあたしも驚いた。あたしには
前々から話していたけれど、
2回目にして結婚宣言とは驚いたものだ。
そしてそれを聞いた両親も
「よろしくお願いします」と。
これにも驚いた!たった2回目の訪問なのに
娘を託すとは。。
そして遊びに来る度に
かならずお土産を持ってくる彼。
桃、スイカ、ブドウ、ほうとう、などなど。
最後にはもう持ってくるものがなくなり
お米を持ってきたりしていた(笑)
あたしたちは、プチ遠距離だけど
距離を感じさせない
彼の努力がそこにはあったのだ。
幸せの絶頂期。
あたしは新しい命を授かり
無事ゴールイン!
こんな幸せなことはなかった。
色んなとこに行った
色んなものを食べた
色んな写真をとった
色んな話をした、
二人の子供が生まれ
すごく充実した日々での
あたしの病気発症
ものすごく苦労をかけた。
それでもそばにいてくれた
はず、だったのに。。。
離婚してからは
頻度は減ったものの
〖会いに来て〗コールは
2、3年に一度は訪れる。(笑)
コロナ禍に突入する前まで
それは続いていたのであった。
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