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princess_11
月の涙〜さみしんぼうの月
まあるい まあるい月はさみしんぼう
今日はあんまり星が見えない夜
月はさみしくて さみしくて
涙が溢れてきます。
月「ひとりぼっち」ボソッとつぶやきました。
月「おーい おーい誰かいないの?」
路上を親子で歩いている小さな男の子が
キョロキョロしています。
月「聞こえたのかな?」
月「おーいおーい」
男の子がお母さんに話しをしています。
男の子「誰か?呼んでる?」
お母さん「誰も呼んでないわよ」
月は聞こえてると思いました。
月はワクワクする気持ちになりました。
お母さん「早く帰りましょ 明日幼稚園があるからお風呂にも入らなきゃね」
男の子「うん」
お母さんと男の子は手を繋ぎ家に向かって
帰りました。
男の子の家は青い屋根のお家です。
お風呂場から 男の子の歌声とお母さんの笑い声が聞こえてきます。
月「これって‥なんか‥」
月「怖がらせてしまうだけだ」
スゥーと月は雲に隠れました。
米米米米 再会 米米米米
ある日の夜
月はさみしくて 涙が溢れ
ポチャーン ポチャーンと雫のように
落ちて水たまりができました。
路上を歩いていた小さな男の子が
ポチャーンと落ちてくる雫が見え
月が水たまりに映っているのが
男の子には見えました。
男の子「お母さん見てー水たまりに月が
見えるよー」
お母さん「あらほんとねー」
お母さんは空を見上げて「今日は満月ねー」
お母さん「さぁ帰ろっか」
男の子「うん」
月は「気がついてくれた」
月はひとりぼっちじゃないような
安心した気持ちになりました。
月は親子の足元をあたたかいあかりを灯し
親子が家に無事にたどり着くのを見守りました
月は「おやすみ」と小さな声でつぶやきました
おしまい
#画像 ひな姫様
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