就活について思うこと(続)
先日、同じタイトルで就活における企業にたいする負のイメージについて述べた。基本的には企業に対する意見しかないのだが、就活生側にも残念ながら一つだけどうしても気持ちの悪いことがあった。これもまた原因の一端は企業や業界にあると思うのだが。
というのは、就活生であるにも関わらず、志望業界への憧れが強すぎて、その業界の人になりきってしまっている人がいること。自分は結局関係のない世界で働いているが、包み隠さず言えばというか隠しようがないのだが、特にCAやGSまたはGHとを志望する学生たち。私自身はそれらの職種の希望では無かったが、試験や面接が同じになることが何度かあった。
服装、髪型はみんな全く同じ。会場の敷地に一歩足を踏み入れる時点からマニュアルでも叩き込まれているかと思うほど一様で不自然なしゃべり方、表情、お辞儀。ロボットがたくさんいた。「思うほど」ではなくそういう学校があり叩き込まれているのを実は知っている。そういう文化とそういうところに行かなければ受からないという道を作ってしまった業界と学校がよくない。
実際、企業の担当者が全体に向けて、「皆さんまるでどこかでマニュアルでも見せられて教え込まれてきたかのように揃ったあいさつとお辞儀ですね~」と言っていたのが皮肉にしか聞こえなかった。自然さがない、本人の「素」が見えないということではないだろうか。
数年の社会人として経験でわかったのは、うわべだけの知識で全てを知った気になっていて、自分できます「風(ふう)」な勘違い野郎が一番厄介。勝手なイメージだけが先行していて何も入っていかないパターン。新卒就活生は所詮何も知らない素人に過ぎない。
よく考えてほしい。そのしゃべり方や表情というのは、入社してその職に就いてから必要とされるもの。おそらく入社後に指導もされる。また、就職後に実運用上必要とされるスキルと就活生が思い込みで真似ているだけものとは全く異なるはず。入社前、まして入社が決まってすらいない段階でそこまで、勝手に描いただけのイメージで過度に作り込んでいく必要があるのか。就活は「自分」を売り込む場。自分はここまで仕上げてます!の発表の場ではない。企業側も変に一様に仕上げてきた就活生がズラズラと並んでいる姿を見たいわけではなく、その中のから自分の会社に必要な人材を見極めるために就活生ひとりひとりの人となりが知りたいというか知る必要があるはず。もっと自然な振る舞いでもいいのではないか。
申し訳ないが端から見ていて、なりきってるだけで、しかも大勢いるのが異様な光景で気持ち悪かった。まだその職にはなってない、まだ卵でもないということ自覚して行動してたらいいのに。
あくまでも自身の経験に基づく感想である。それらの職を目指す方や、今、その職で働く方を悪く言うつもりはない。気分を害される方がいたら申し訳ない。その点だけは謝っておきたい。
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