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ちょっと普通じゃない俺とだいぶ普通じゃない高校 #18
===== 放課後 =====
○:1年ぐらい前に….
私たちはそこで彼の悲しみを知った。
○:俺は警察になることが怖くなった…
将来の夢が、今まで努力してきたものが消えた感じで…
そして、彼が思ったよりも人間らしいことを知った。
勉強もスポーツもできる完璧人間みたいだったから。
○:ごめん、こんな話になって。
ごめんね、暗くて迷惑かけて。
けど、これでもだいぶ良くなってるんだ。
だから、これまで通りとはいかないけど、普通に話してくれると嬉しい…
彼の目は濡れていた。
正直、初めて男の人の涙を見た。
話も衝撃的だったし、でも…
○:怖いんだ、今も
これを話して、どう思われるか
誰かに話して嫌われないか
蓮:大丈夫だよ
むしろ、話してくれてありがとう
嫌いになる人はいないと思うよ
桃:結構びっくりしたけどね〜
梅:ちょっと、桃子!
○:大丈夫だよ、なんか俺も気持ち軽くなったし
蓮:でも、もう泣くの禁止ね笑
こっちもうるって来ちゃうから
○:わかった
=====
その日から、彼はだいぶ明るくなった。
笑顔が増えたっていう方が正しいのかな?
そして、私はその日から多分、彼のことが気になってた。
=====
ある日、彼は他のクラスの男子に呼ばれ教室を出て、数分後に帰ってきた。
蓮:さっきの人知り合い?
○:いや、別に
梅:じゃあなんのようだったの?
○:えぇ、なんか呼び出し?的な?
山:あ、誰かに告白されたんでしょ〜?
○:ゴホッ
桃:あ、図星だぁ〜
蓮:(え….)
山:隅におけないねぇ〜、〇〇くんは(。-∀-)
○:あんましおっきい声で話すな、山下
梅:それで、それで??
誰だったの?
OKしたの?
○:いや〜、断ったよ
あんまり知らない人だったし
蓮:(よかったぁ)
山:じゃあ他に誰か好きな人がいるのかなぁ〜
蓮:(あ、それは知りたい!)
(でも、知りたくない、かも、)
○:どーなんだろ、考えたことなかったな
あ、トイレ行ってくるわ〜
山:あ、逃げるな〜
蓮:(ほっ)
〜〜〜〜〜
梅:で、蓮加よ、蓮加は恋してるのかい?(≖ᴗ≖ )
蓮:へっ?
桃:あ〜、ももこもねぇ、蓮加は〇〇のこと好きなのかなぁと思ってるんだよね
蓮:えっ??////
山:ほれほれ、顔が赤くなってるぞ〜
梅:さっきも表情コロコロ変わってたし笑
蓮:ちょ、ちょっと待ってって////
あっつ
慌てて顔に手を当て落ち着こうとするが、ドキドキが止まらない。
蓮:(蓮加、〇〇のことが好きなの??)
(さっきは焦ってたのかな??)
廊下から彼と近藤くんが帰ってくる。
近:それで、さっきのはなんなんだよ、〇〇
○:いや、なんでもねえって
近:俺は寂しいぞ、クラス唯一の同性の友達が、俺に断りもなく..
○:いや、お前はもう彼女いんだろw
近:ほぉ、聞きたいのかね、俺と彼女の近況を
○:遠慮しとくわ
ん、どうした蓮加、こっち見て?
蓮:えっ?!
(れんか、今、〇〇のこと見てたの??)
なんでもないっ!
梅、ちょっとついてきてっ!
梅:え〜(≖ᴗ≖ )
蓮:いいからっ!
○:(なんだ、ありゃ)🤔
山:ふふっ
=====
ってなわけで、もう2年も経ちます…
蓮:はぁ
(さっき、近藤くんは何にびっくりしてたんだろ…)
(れんかにとっていいことだけどいいんだけど)
(私の高校3年はどうなるんだろう…)
先生:以上で始業式を終わります。
〜〜〜〜〜
久:れんかぁ〜、移動するよ〜
蓮:あ、待って〜
山:話聞いてた?笑
蓮:もちろん
山:嘘でしょ笑