ちょっと普通じゃない俺とだいぶ普通じゃない高校 #38
受験生の一日は長く、だが、一ヶ月は早い
学校に行き、授業を受け、放課後は勉強
特別な意味を持つ日はほとんどなく、学校と家の往復ばかり
だが、そんな毎日も恋人との勉強となれば楽しみもあるというもの
6月になると生徒会の活動も終わり、雨が降る室内で勉強を続ける
橋:うん、夏前にこの範囲までできるようになっているのならどこでも受かるわよ
○:橋本さんは褒めて伸ばすタイプですね笑
橋:あら、もっとSっ気がある方がお好みなの?
○:そんなんじゃないですよ笑
蓮:ムス
○:ほら、蓮加、そんなんじゃないから
橋:ふふ、蓮加ちゃんは可愛いねえ
大丈夫よ、井上くんを取ったりしないから
○:俺が好きなのは蓮加だからさ
蓮:(*´˘`*)
○:それで、この前話してた推薦の話なんですけど…
以前、橋本さんの大学から推薦がもらえる可能性があることを聞き
先生や親と相談していた
どうやら、学校推薦とは異なるタイプだそうで、夏休みに大学でテストなどが行われるらしい
橋:うん、それじゃあ、夏前に大学に行ってきてもらうことになるわ
私が推薦者ってことになるから一緒に行くわね
○:前から思ってたんですけど、なんでそんなことが出来るんですか?
橋:そりゃ、私が優秀だからよ笑
ってのは半分本当で、優秀な学生を入学させるために大学色々も考えてるのよ
成績の良い学生の高校に優先するシステムよ
○:それ一般的じゃないですよね?
橋:今年からだもの笑
つくづく、この高校は普通じゃない
そんなことを思いながら、夏までの努力を増やさなくてはならないことが決まった
====== 7月 =====
夏休みを直前に控え、〇〇の勉強量は以前の比ではなかった
放課後も皆と別に、橋本さんと1対1で試験や小論文の対策をしている
久:れんかぁ〜、そんなに寂しいの〜?
山:わたしたちがいるじゃ〜ん
蓮:別に…
梅:ふふっ、ほんとにわかりやすいよね笑
最近はどこにも出かけてないんでしょ
蓮:最近はって言うか…
阪:どこにも二人で行ってないんじゃないの?
たまみ聞いたことないもん
山:えっ??!!
高校生でしょ、そんなことある??!(; ゚ ロ゚)
蓮:うん…
久:ちょっとそれは一言申さないと!
蓮:違うの、そう話し合ったんだよ…
ほんとに申し訳ないけどって…
梅:泣かないの、れんか
蓮:うん..
山:よし、じゃあ、7月はもう終わるから、8月は誕生日会をやろう
久保と私の
与:それじゃ意味ないんじゃない?
山:甘いね〜、与田は
次の日に〇〇とデートすればいいんだよ、朝から晩まで
蓮:でも、テストが…
山:大丈夫と思うけどねぇ
ちょっと久保さ、和ちゃんに聞いといてもらえる?
久:どんなもんなのかってことね
りょーかい!
〜〜〜〜〜
橋:そんなわけで、テスト自体は8月の頭で終わるから
○:ええ、資料でも確認しました
そこで燃え尽きないといいんですけど笑
橋:たまには息抜きしなさい
あっちの方からちらちら視線を感じるから、多分彼女さんが寂しがってるんじゃない?笑
○:ほんと、申し訳ないんですけど、ちょっと話したら止まれなさそうで
今夜にでも連絡しておきます
橋:うん、高校生らしい夏もあっていいわよ
=====
○:ただいま〜
和:おかえり〜
○:ごはんまだ食べてないよね?
簡単なの作るからちょっと待ってて〜
〜〜〜〜〜
和:ごめんね、お疲れのところ
○:いいっていいって、ちゃんと勉強も進んでるし
和:どうなの、実際
夏休みにテストなんでしょ?
○:うん、けど、8月の頭には終わるから、一旦そこまでってとこかな
だいぶいい感じだよ、テストも面接も
和:へ〜、早いんだね
○:うん、あと2週間ぐらいで終わるw
落ちた時のためにその後の勉強もしないとだけどね
和:自信あるんでしょ、そうはいっても
○:橋本さんは余裕って言ってくれてるよ
和:それじゃオッケーだね笑
○:だといいな
〜〜〜〜〜
和「久保さん、お兄ちゃんは8月の5日にテスト終わるらしいですよ!」
久「ナイスだよ、なぎちゃん!」
「今度いっぱいよしよししてあげちゃうんだから!」
和「それは遠慮しておきます笑」
久「え〜!」
〜〜〜〜〜
○「蓮加、急な話なんだけど、8月の前半でどこか行こう」
「俺のテストがそこらへんで一回終わるから」
「こっちの都合で申し訳ないけど」
蓮「行こう!」
「ちょっと待ってね!」
〜〜〜〜〜
久:れんか〜、〇〇8月5日でテスト終わるらしいよ!
蓮:うん、さっき連絡きてた!
梅:だからご機嫌なのか笑
山:さっきと全然違うもんw
蓮:それは今はいいじゃん
みんなで日にち決めよう
山:今度は〇〇の家にお邪魔してもいいんじゃない?
蓮加がお願いすればイチコロよ
久:私もなぎちゃんに会いたい!
梅:それは久保が会いたいだけじゃないの?笑
久:そ、それもあるっちゃある笑
蓮:でも、迷惑じゃないかな…
泊まりとかになるなら尚更…
山:あらら、蓮加ちゃん、そんなに積極的になっちゃって( ≖ᴗ≖)
蓮:ちがっ!
久:お母さんがいたら緊張しちゃうもんね〜( ≖ᴗ≖)
蓮:….////
梅:まあ、こればっかりは聞いてみるしかないでしょ
今電話してみようよ
〜〜〜〜〜
蓮『もしもし〜』
『さっきの話なんだけど、〇〇の家でみんなで泊まれる日ってある?』
『久保と山の誕生日会もやりたいって話をちょうどしてて』
○『そういえば母さんが職場の人と旅行に行くって話してた』
『お盆前だったからちょうどいい時期かも』
蓮『じゃあそこで泊まりに行ってもいいかな?』
○『いいけど、うち、蓮加の家ほど広くないぜ?』
山『全然オッケーよ』
久『なぎちゃんにも会いに行くから家にいるように言っておいて』
梅『ごめんね、急に〜』
○『おうおう、みなさんお揃いで笑』
『おっけおっけ、一応伝えとくわ』
蓮『じゃあ、おやすみ』
○『おやすみ、蓮加、みんなもね』
〜〜〜〜〜
○:なぎ〜、今度家にみんな来るんだけど、久保が会いたいってよ
和:ほんとに来るんだ笑
○:ん?
和:こっちの話
〜〜〜〜〜
山:おっけ、パーティー会場確保!
久:ふふ、なぎちゃんに会える〜
梅:けど、なぎちゃん一人じゃいづらいんじゃないの?
さつきちゃんも誘っておいた方がいいかもよ
久:梅、それ名案!
連絡しとこ!
高校ラストの勝負の(?)夏が始まる