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ロディニア〜個性派の弟〜2

サンデーレーシングと一口馬主というワードを見ただけでテンションが上がる。

ストーリーをアップした主は森村真平。高校時代の同級生。当時から競馬と野球が好きで意気投合。それまでは同年代で競馬の話をする相手がいなかったが←よくよく考えると当然かもしれない)真平は話が合うどころか私よりはるかに多い競馬知識をもっており、国内の血統はもちろん海外の血統にも精通していた。何を聞いても返答が返ってくる。「歩く血統辞典」って感じだろうか。当時ダビスタ、ギャロップレーサー、ウイニングポストをしていたので、学校でそれについてもよく語っていた。私の今の競馬と血統の知識は父とウイニングポストと真平から学んだといっても過言ではない。

 しかし時は流れ高校を卒業後はそれぞれの進路に。卒業後もたまに連絡を取ったりはしていたが、段々と疎遠になり今はSNSでは繋がっているが個別では連絡は取らなくなっていた。

(ついに真平が一口馬主やるのか!しかもサンデーレーシング。やっぱり俺とはレベルが違う)

私は自分から連絡を取るのが苦手なタイプ。誰かと飲みに行く時も自分から誘ったりはしない受け身の人間だ。だから真平ともいつしか疎遠になったのかも知れない。そんな受け身の自分が今、真平に連絡を取ろうとしている。一口馬主の話となると受け身の性格ではなくなる←なんとも都合がよい。

「サンデーレーシングに出資するとかスゴいやん!どの馬に出資したかまた教えて!」

SNSのDMに送る。サンデーレーシングは数々の名馬を輩出する大手の一口馬主クラブ。特徴は1頭辺りの募集口数が40口というところ。私が入ってるクラブは2000口や500口で募集してるので桁が違う。一口100万という馬もたくさんいる。その分リターンも多い。単純計算だがもし出資した馬が有馬記念を勝てば賞金5億円、その80%の4億円が馬主に入る。それを40で割った金額が入ってくる訳だ。限りなく個人馬主に近い一口馬主。会員には元プロ野球選手やお笑い芸人などの著名人も多いらしい。

真平から返信がきた。

「出資したらまた言うわ!実はシルク、キャロットで入会試みてるんやけど、当たらんのよ。だから今年は思い切ってサンデーにいってみようと思って!」

シルクホースクラブ、キャロットクラブも大手のクラブ。この2クラブは既に会員が多く新規の会員は入る余地がほとんどないのが現状。出資したくても出来なくて困ってるようだ。

「お前はちゃんと出資馬がおって羨ましく思ってんねん」

ごくたまにだがSNSに自分の出資馬の事をアップする時がある。真平はそれを見てくれているようだ。

(競馬に詳しくて血統博士の真平が大手のクラブで馬が当たるのを待っているのはもったいない)

そう思った私は自分が入っているクラブの特徴を簡単に説明する事にした。

続く


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