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和紙とコンニャクで作った【気球紙=風船爆弾】手は爛れ骨が見えた/町立図書館長/新田文子 氏

江戸時代に和紙の生産で栄えた埼玉県小川町。戦時中、町の伝統産業が軍事化され地域全体で風船爆弾の開発・生産に加担した歴史があるとの事。新田文子 氏曰く…【和紙が戦争に使われなければならなかった悲惨さ、加担した歴史を知ってほしい】。町立図書館長の新田文子 氏、80歳は館長に就任して10年が経つとの事。風船爆弾を知ってもらう為に繰り返し展示会を開いているとの事だ。図書館で展示準備中の【気球紙=和紙】を取り出し破けない丈夫な紙である事を見せた。風船爆弾の気球には埼玉県小川町の伝統的な和紙を改良した【気球紙】が選ばれた。幅約2㍍、縦1㍍で文字が透けて見える薄さにすいた紙をコンニャク糊で4~5枚重ねて貼り合わせると原紙ができるとの事。この時、空気が入らない様に丹念に貼る作業役が日本女性たちだった。手作業でなければ空気が入る厳密な作業の中で手が爛れ骨が見えた女性もいたという証言もあった。和紙を強化し気密性を高めるコンニャク糊は気球紙の製造には必要不可欠だった。大量のコンニャクが必要になり、この時代、全国の食卓からコンニャクが消えたとの事だ。

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