映画『リンカーン弁護士』(1021文字)
先日テレビで映画『リンカーン弁護士』を観ました。
主人公の刑事専門弁護士はリンカーン・タウンカーという高級車に乗っていて、その後部座席を仕事場にしています。運転はアールという運転手が行います。
この映画の題名を見たとき、南北戦争当時の合衆国大統領エイブラハム・リンカーンの弁護士時代の話かと思いました。
リンカーン大統領の弁護士時代の刑事裁判における反対尋問は、未だに反対尋問のお手本のように伝えられています。テニスでは「セカンドサーブが実力」と言われるそうですが(スウェーデンのビヨン・ボルグが本に書いてしました。)、反対尋問も実力が問われると言います。
それはそうと、映画『リンカーン弁護士』では、ミステリ的要素はありますが、意外性はあまりありません。しかし、主人公の弁護士が「司法制度の意義」を考えていることと、「無実の依頼人を刑務所に送った。」ということに対する強い悔悟(「かいご」自分の過去のあやまちを悟り改めること。)が印象に残りました。
主人公は「自分の弁護士としての行動は、依頼人の死刑を回避するためであったが、無実の依頼人を刑務所に送ってしまった。」とものすごく反省していますが、たとえ無罪であったとしても、それを立証できないことが明らかだったので(証拠がありませんでした。)、司法取引で自白する代わりに死刑を免れるという弁護手段の選択は誤りではないように思います。その反省すべき弁護も、今回の新しい事件の経過により治癒されることになります。
今まで弁護士の正義をテーマにした映画はポール・ニューマン主演の『評決』くらいしか観たことがなかったので、この主人公を好ましく思いました。
そこでさっそく『リンカーン弁護士』の原作本を書店に注文したのですが、上下巻のうちの片方が絶版だと言われました。この本のシリーズは他にも出ているのですが、絶版が多いようです。がっかりしました。いよいよだめならアマゾンで古本を買うしかありません。
それとは別の話ですが、映画の中で殺人の凶器としてコルトウッズマンが出てきました。あの漫画『ワイルド7』の主人公飛葉大陸(ひばだいろく)の愛銃です。でも、たしかコルトウッズマンは22口径の競技用ピストルで、対人兵器としては力不足のはずですが。
とにかく、コルトウッズマンを映画で観たのは邦画の『ワイルド7』以来です。
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