就職氷河期が話題だけれども
指定難病患者は氷河期であろうとなかろうと落とされる。
履歴書に指定難病患者であることを書けばもちろん落とされる。空白期間があっても落とされる。
面接では、皆「アナタがちゃんと働いていけるかが心配」という点できいてきて、もちろんこちらとしては「問題なく働ける」と回答するのだが、結局のところ同条件で病気のない人がいればそちらが採用される。わざわざ病気の人間を採用する理由なんて一つもないのだ。
「もしアナタが障害者手帳を持っているなら、間違いなく採用なんだけど」といわれた事は一度や二度ではない。しかし、指定難病であることと障害者手帳持ちであることは別の問題であって、私は障害者手帳を持っているわけではない。あくまで健康者の枠で働かなくてはならない指定難病患者である。そして落とされる。
一ヶ月に一度の通院で有給は全て使い果たされる。検査や突発的な風邪などの体調不良をあわせたらむしろ足りないぐらいで人事評価はいつも下の方を低空飛行だ。そもそもよっぽど体調が悪くなければ休むことも出来なくなる。給料は安く、かかった医療費と自分の給料を比べて一体どっちが多いのだろうと悩むのだ。自分が働かないでいたほうが、むしろ死んだ方が社会経済的にはプラスになるのではないか、そんなことを考えつつ生きるのが指定難病患者の働き方なのだ。
指定難病医療受給者証で表面的には医療費負担が軽減されて楽にはなっている、が、実質的な問題はそこではないのだ。働けるか働けないかが1か0かのスイッチみたいなもので、0.8なら働けるとかそういったことはできない。だから指定難病患者は無理して1で働かざるを得ないし、そもそも雇う側はそんな0.8でしか働けなさそうなヤツをとるメリットがない。
指定難病患者の氷河期は今後もずっと続く。