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涙の親子対決!海外で生まれ育つ子供に、日本語は必要なのかと思いつつ。。

私は自分の子供に、日本語を学ばせています。上の子は7歳、下の子は5歳、ドイツで生まれ育ち、日本のジージとバーバを訪ねるのは、1年に1回です。

日本語学習は、海外で子育てをしている人に共通する悩みですよね。現地で使われていない言語を習得させるのは、本当に親子の努力が必要です。時々泣き叫びながら宿題を拒否する息子に、自分も泣けてきます。なだめ、叱り、説得し、時間だけが過ぎて行く。。

「なんでこんなことに、私の人生の時間は費やされているのだろう。」

母の内なる声です。

上の子は今、小学校2年生の漢字を習っていますが、1年生の漢字がまだ定着していません。難しいのはよく分かります。私自身、恥ずかしいぐらい漢字を忘れています。ははは。

海外に住んでいても、親がどちらとも日本人のお子さんは、普通に日本語でお喋りします。私の知り合いの日本人家族にとって、問題は日本語ではなく、ドイツ語だそうです。ドイツの保育園の先生から、理解はしているようだけど口数が少ない、ボキャブラリーが少ない、反応が薄いなどと、言われるんだそうです。

ちなみに、ベルリンには日本の保育園はありません。けれど日本語の補修校はあります。私達も以前は週1回、保育園や学校が終わった後、1時間ほどの授業を受けに通っていました。
しかし引っ越しをして補修校が遠くなり、通学に往復3時間近くかかる上、小学生の授業は3時間もあるということで、

「もう無理。。」

と諦めました。今は、オンラインの補修校で授業を受けています。どこかのお母さんがブログでお勧めしていた学校です。小学生の授業は50分で、週に2回、Google Meet を使っています。欠席した場合は後から授業の録画を見ることができるので、便利です。

面白いのは、先生がアフリカやアメリカに住んでいること。アフリカの国は、聞いたこともないような名前でした。(もうどこだか忘れてしまった。。)
初日に先生が、「私が住んでいるところはこんな所だよー」と見せてくれた写真は、もろアフリカでした。頭に大きなカゴを乗っけていますよ。これは市場ですか?先生ここで買い物するんですか?
子供を押し退けて、先生に色々質問したかったけど、ぐっと堪えました。

ドイツ人と日本人のハーフの子供では、日本語を話す子もいれば、ほとんど話さない子もいます。聞いて分かってはいる。けれど言いたいことを言う、返事を返すというレベルは、もう1段上で、難しいようです。
この差はなんだろうと、私はよく疑問に思います。補修校に通っている子供達の中でも違いがあったので、大変興味深いです。

私は昔、子供が産まれた頃「母親が日本人なんだから、子供はいつか勝手に日本語を習得し、話してくれるんだろう。」と思っていました。しかしある日、公園でお友達の日本人ハーフの女の子と遊ばせている時、気がついたんです。

「おや、うちの子はこの女の子と違って、あまり日本語を話さない。」

黄色信号が点滅しました。

「放っておくとやばいぞ!」

子供が日本語を話せなくては、後々困る。思春期になって意思疎通ができなかったら最悪だ!私のドイツ語は、デリケートな話題を扱えるほどの表現力も語彙力もないぞ。後々のためにも、子供に日本語を話せるようになっておいてもらわねば。。

それ以来、子供には「日本語で話そうね。」という若干の圧を与えました。
お母さんはドイツ語でお話をしませんよ、日本語でコミュニケーションを取りますよ、ということを態度で示しました。つまり子供にドイツ語で話しかけないし、日本語以外受け付けないのです。

日本語が少し間違っていたり、ドイツ語の単語が混じっていたりした時、「そこ間違っている!」などと言ったりはしませんが、正しい文で、子供が言ったことを繰り返します。

「ガルテンで遊んだ。」
「庭で遊んだんだね。」

分かってなさそうだったら、繰り返してみたり、「言ってみて。」と促すと、正しい文で言い直してくれます。
ただ、あんまりしつこくやるとパニックになるので、子供の言葉の吸収具合を観察しつつ、適度にやるのがお勧めです。

私が子供に日本語を勉強させている理由はもう一つあります。それは長年日本語教師として働いていた経験からです。

クラスには様々な理由で、色々な生徒さんが日本語を勉強しに来ていました。空手をやっている、漫画やアニメが好き、今度旅行に行くからなどなど。

その中で2人、日本人の名前の生徒さんが来たことがありました。どちらともお父さんが日本人で、お母さんがドイツ人のハーフでした。日本語が話せないので、話せるようになりたいというのです。

皆さんもご承知の通り、言語の習得は、若ければ若いほど早いです。生後1年未満の赤ちゃんは、あらゆる音を聞き分けることが可能です。私も産まれてすぐ、RとLの違いを聞かされていたら、その後苦労しなかっただろうにと悔やまれます。
男性と女性では、女性の方が語学が得意と言いますが、クラスでも、大抵おじさんは頭を抱えておられました。

とにかく、その日本語を一生懸命勉強する生徒さんを見て思ったのです。自分の子供が年を取ってから「ああ、日本語話せたらよかったのに。」と悔やんで欲しくないなと。

それって親が与えてあげなかったものだから。

しかし現実は甘くありません。
なんせ世界の15億人が話す英語が加わってくるんです!ただでさえ日本語学校の宿題を嫌がり、泣き叫ぶというのに、英語も本格的になってきたら、子供のイヤイヤ度が爆上がりしそうです。


日本語、、いるのかな。。

い、いかんいかん!気をしっかり!挫けるな自分!

長い長い親子の日本語マラソンは、まだまだ始まったばかりなのであった。。


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